2016.4.29cakes「血液型で性格は決まるのか、医学的に考えた」ウラ話 〜偏見について〜

こんにちは、外科医の雨月メッツェンバウム次郎です。

今回のcakesは「血液型で性格は決まるのか、医学的に考えた」という記事を配信しました。

いくつかの医学的根拠をもって私は「決まらない」と結論を出したわけです。

血液型の話をするときには必ずと言っていいほど輸血の話になります。輸血って、私はしょっちゅう患者さんにやっていますけど、実は本当に恐ろしい行為。

今でこそかなり安全になりましたが、その昔は血液型不適合でたくさんの人が亡くなったでしょうし、ほんの数十年前の日本ではB型肝炎、C型肝炎がバンバンうつってしまいそのせいで肝炎→肝硬変→肝臓ガンという患者さんが実に多かったのです。

いまでは輸血でそれらがうつることは極めて稀でしょうから、この先肝臓ガンの患者さんは激減してくると予想されています。


さてさて。ここ裏話で医学のお話をしてもアレなので、人間の偏見について話してみましょうか。

偏見って、誰もが持っているものですよね。私も持っています。その中でも「職業にまつわる偏見」について考えました。世間様が持っているありがちな偏見って、こんな感じでしょうか。

「ナースはエロい」「官僚は悪いやつ」「医者にはヘンタイが多い」「NHKの人は真面目でつまらん」「男性の芸術家にはゲイが多い」・・・

あ、すみません呼ばれたのでちょっと緊急手術に行ってまいります。


すみません、終わりましたので続きを書きます。

こういう世間がもっている偏見って、実はあながち間違いでもないのかなあ、と思うのですよ。まあ火のないところに煙は立たないし、これだけ情報が積み重なってきた今、ちょっとずつちょっとずつ方向修整され丁寧に整えられてきた彫像のように、最大公約数としての像が出来てきたのではないかと考えています。

ツイッターやら2chやらこれほど匿名でのぶっちゃけた情報が多いのですから、「実はイメージと全然違っていた!!!!」なんてことはほとんど無いように思います。

私まあそこそこいろんな職の人と接しますのでそのお話をしてみましょう。

上にあげた、「ナースはエロい」「医者にはヘンタイが多い」これらはまあそれほどあながち間違いではないように思います。詳述は避けますが・・・笑

「官僚は悪いやつ」は、ごく親しい友人に官僚がいますが、どうやら個々人の幅が大きいようですね。ただ、あまりの既得権益のなかで職業人として育っていますから、「ビールもらってタクシー乗るくらいいいじゃねえか」となりますね。本人たちは世間の感覚とずれていることにあまり自覚的でないような印象があります。都知事の舛添さんもそろそろ着火され炎上しそうですしねえ。官僚は省庁が違うとかなりキャラも変わるみたいですね。ドラマにもなった「官僚たちの夏」みたいな気骨のある官僚は今いるのでしょうか。

「NHKの人は真面目でつまらん」これもまあ大筋ではagreeしますが、知人のなかには燃え盛る激情をうちに秘めたNHKの人や、ロン毛・ヒゲでDJをやる人もいます。お堅いとはいえTV業界ですから、本当にお堅い業界と比べると少し軟らかい印象です。まあ私は5人くらいしか知りませんので、少し間違っているかもしれませんが。真面目というより官僚主義のような雰囲気もたまに感じます。NHKの方、全然違ったらすみません!

「男性の芸術家にはゲイが多い」これもまあ偏見というか、客観的な事実ですよね。生け花のある流派の第一人者にお話を伺ったことがありますが、「この業界では男性にゲイは多いですが、これはごく自然なことと考えます」とおっしゃっていました。

芸術家系、クリエイター系の男性にゲイの人が多いのはわかるような気もします。が、これは逆かもしれませんね。同性愛者は異性愛者よりも数的に少数派なので、大多数の人たちとは違ったセンスを持っていることが多いように思います。その違ったセンスは芸術や創造の世界で独創的という高い評価を受けるのかもしれません。評価をするのも世間や世間が認めた審査員という多数派なのですから。同じように他のマイノリティーの人もクリエイティブになるのかもしれませんね。

偏見の話と繋がりますが、そういった少数派のセクシュアリティーの人が芸術肌である、ってのもまた偏見ですね。普通の(というよりは大多数と同じ)感覚のゲイの方がいたっていいんですから。

偏見。

偏って見る、と書きますけど、最近の偏見は案外偏っていないのかもしれません。私のような医者で内部のハナシを書く人によって、さらに透明性を増す世になればいいと思います。

私以外の専門家の書いたものも読んでみたいなあ。

消防士さんが消火中に何を考えているのか。プロ写真家は本当は黙って撮れるのではないか。電車の車掌さんが寝坊しない工夫とは。プロのバーテンダーがお客に恋に落ちたお話とか。坊さんが読経中にお経をど忘れして仕方ないから同じフレーズをリピートしたけどバレなかったとか。

以上です。

では、よいGWを。

記事を、親愛なる林さんの真似をして投げ銭にしてみました。

有料のエリアには私のひとりごとと、おすすめの本を紹介してみます。私の人生に影響を与えた本です。

<雨月のひとりごと>

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2016.4.29cakes「血液型で性格は決まるのか、医学的に考えた」ウラ話 〜偏見について〜

雨月メッツェンバウム次郎

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cakes連載記事、あそこには書けない週刊ウラ話

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