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凄まじき体験 舞台【剣聖】

LAL STORYプロデュース
【剣聖】ー運に見放された男ー

出演:山路和弘
   牧島輝

《剣聖 運に見放された男 HPより》

公演は終わりましたが、配信で初めて観られる方もおいででしょう。
多少のネタバレを含みますので、以下の閲覧はご自身の判断でお願いします。

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新宿サンモールスタジオ。客席数100余。
90分ノンストップ。
一度始まると客席からも動けない。
(遅れての入場は難しく、一度出たら座席に戻って来れない)

チケット即完売。
こんなにもチケットの取れない公演なのに複数回観に行く機会に恵まれたことは奇跡としか言いようがありません。

我々播磨(加古川・高砂・明石)の者にとって、武蔵、そして殊に伊織はとても身近な存在です。
我々が幼い頃から、近所の小さな神社にある能舞台と共に身近にこの二人の名前がありました。
この地域には伊織という名付けも結構あります。
伊織は申楽の名手とも言い伝えられています。

ですが、武蔵はともかく、伊織に光が当たる事はほとんどなく、まさかこんな素晴らしいシチュエーションで真正面から武蔵と伊織を描いてくださることがあるとは思わず、感激の極みでした。

公演が決まってから、6月の梅雨の晴れ間を狙って伊織ゆかりの泊神社にも参拝しました。

兵庫県加古川市 泊神社 御由緒
泊神社 社殿
泊神社の能舞台
宮本伊織が改築再建立したと言われている社殿
泊神社 お守り



剣豪宮本武蔵の晩年、老い。

客席数100余の小さな空間
肉声
衣擦れの音
水しぶき
土舞台 
土煙と風
土間に叩き付けられる肉体から発せられる鈍い音
水音
剣戟
光の技

全てが【体感】
めくるめく言葉たちの応酬
かと思えば、漆黒の闇と静寂
根底にまちがいなく愛がある親子の、複雑で切ない思い、その繋がり
生命と肉体の現実
この世に、せめて生きた証をどうにかして遺したいとの人たる存在の欲…

文翁さんの脚本の鋭すぎる光と、表現者の純粋で真っ直ぐな激情の追求を見せていただきました。

父と息子はどこかで必ず敵味方な感情があるのかないのか。
血縁とは何か。
親子とは。

今回の御人たちで紡いでくださったのでなければ体験することができなかった奇跡の芸術でした。

我々の普遍的なテーマである老い、そして子が親を支える、そう、所謂《介護》、、、に思うところもありました。
きっと、牧島輝さんを応援しにいらしている若いファンの方々と私では全く違うものが見えているだろうと…。

日々少しずつ感じざるを得ない老い
そして、子(娘)としては既に親の亡い私です。
私は伊織のように【可愛い】娘ではなかったなと、悔恨あり寂寥あり。

そして、藤沢文翁さん・朴璐美さんは今回これを特に観客に見せたかったのではと拝察するのですが…若干27歳の若者、牧島輝さんの、観客の眼の前での別役の行き来は真に見事!天晴れです!
和装での機敏な、また柔らかな動き・姿勢・佇まいもお見事です。
この若い人の才能と精進により山路武蔵の生き様がまた恐ろしいまでに鬼気迫るものになり、狂気に満ち、毎時鮮やかな化学反応であったことでしょう。。。

正直、観終わると疲労困憊しました。
凄まじき体験。

どこか苦しい【嫌な思い】になるほどの生き様を見せつけられて。
が、ただの【嫌な思い】ではない。
よくはわからないけど、できれば直視しておいた方がいい大切な何か、でありました。



配信が予定されています。
観たくてもご覧になれなかった方、必見です。


【剣聖】ー運に見放された男ー

原作・脚本/ 藤沢文翁
演出/ 玊-TAMA

照明/ 阿部将之(LICHT-ER)
音響/ 岩野直人
美術/ 竹邊奈津子

映像/ 松澤延拓
衣裳/ 西原梨恵・大塚満(かたつむり)
殺陣/ 渥美博
演出補/ 小貫流星
舞台監督/ 佐藤豪

宣伝美術/ 山下浩介
カメラマン/ 神ノ川智早
宣伝メイク/ 河村陽子(VITAMINS)
​題字/ 雪駄
切り絵作家/ 下村優介

制作/ LAL STORY
プロデューサー/ 朴璐美
プロデューサー補/ わかばやしめぐみ
​協力/ LAL・studioCambria・玉手芳・榎本佳歩・丸山ナオミ・久保亨

笑顔が増えるための活動をしています。 いただいたサポートは、稀少疾患であるアンジェルマン症候群の啓蒙活動、赤ちゃんから高齢者まで住み慣れた地域で1人でも多くの方が笑顔になるための地域活動の資金として大切に使わせていただきます(^^)