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#108【前編】公立高校合格発表。飾っていた破魔矢が倒れる不吉な朝でしたが、私は合格しました。(貧困幼少期からNPO代表理事の”きっかけ”迄を振り返る)中学時代日記#毎日更新

卒業と高校受験のタイミングですが「合格発表→卒業」「卒業→合格発表」と地域などで違うようです。中学卒業で泣ける程、青春的な思い出が多くなかった私ですが、それでも中学のあの時代があるからこそ、今遅めの青春を楽しめている気がします(笑)

合格発表の朝

朝は気持ちがとにかく重かったです。

(あぁ・・今日で決まってしまうのか・・・)

華の高校生になれるのか、それとも・・・なのか。ジタバタしたところで結果が塗り替えられるわけじゃないので、覚悟を決めて発表を見に行くしかない。

私はいつもと変わりない1日と思っていたのですが、親らしくない母が珍しく『会社休んで発表一緒に見に行ってあげようか?』と言ってくれました。母はパートは割に合わないと言い、ずっと同じ会社の正社員を辞めずでした。
かぎっ子になったあの日から中学卒業まで辞めなかった母。

母の会社は毎月「皆勤賞」という制度がありました。休まないと給料に3万円がプラスされる制度でした。1日休むと1万5千円引かれるのです。
母は何かあると『皆勤賞じゃなくなるから、お母さん仕事休むの嫌や』と言っていました。
なので私は体調不良で休んでも、基本一人で留守番していました。天王寺動物園に連れて行ってもらったときは、私が学校を休みました(笑)学校休ませるのを嫌がる親もいらっしゃると思いますが、我が家の母は自分が休むのが嫌だと思っている素直な人でした。
母の仕事が休みの日に学校を休んでいった動物園

母は休んで欲しいと言ったところで、休んでくれるような人じゃなかったので、合格発表で休んでくれるなら他の日に休んでくれよと思ったのと、もし落ちていたら落ち込む現場に母を遭遇させることになるので、皆勤賞を失う上に、気まづい思いをするので提案を断りました。

母が言うにはこの日の私は物凄く暗く見えたようです。

受験年の正月に北野天満宮(菅原道真公が祀られている)という学問の神様に祈願して、破魔矢を買って(袋のまま)壁にもたれさせる形で飾っていました。

ですが、何も触っていないのに突然倒れました。

バサッ

(・・・・・・・重たい空気)

えっ・・・と母と私は目を合わせました。

更になんと、、、、

バサッ

倒れた上にさらに下の畳に落ちました。

『倒れた』とか『落ちた』という言葉は受験生には少し過敏になる聞きたくないフレーズでした。

私と母どちらも言葉を発せず、沈黙が流れました。

『仕事やすもか?』
「ううん・・。大丈夫。皆勤賞なくなるやろから、いって」

母を見送り合格発表時間から逆算して、重い腰を持ちあげて会場へ向かいました。電車に乗りながら最悪のシナリオを想像していました。楽観的に受かると思っていた割には、発表日には合格する姿は一ミリも見えませんでした。

良い想像はいつでもできるので、最悪の想像をしてその時に自分をどう動かしていくかを一人考えていました。ダメだったら、○高校の定時制を応募やなぁ。。あそこなら二次募集まだギリギリ間に合うかなぁ。。

最寄り駅について、黒いアスファルトを見つめながら学校を目指しました。定時制を受験にするにしても、募集は既に終わっていると言われていたなぁ。一番近い定時制はどこだろうか?○高校ならまだ通えるだろうか?いや、定時制あったかなぁ。。こう考えだすと自分が持つ定時制高校情報が少なすぎる事に気づきます。

重い足取りながらも学校に到着してしまいました。あぁ・・・すべてが決まる。・・・とはいえ見ないと始まらないので、正門から入って右手に進み中庭を通って行くと、プールのフェンスに板が何枚か貼られています。

本命の学科には私の番号はありませんでした。もちろん会計科に切り替えているのであるわけないのですが、行きたい気持ちがあったので、ないとわかってみていました(笑)

心が現実を受け入れるのが怖かったのです。受験した会計科の所を見ると自分の番号は、ない!!!!となりました。

すると・・・受験票の数字と違う数字を探してみていた事に気づきました。
その事に気づくまでは冷や汗が吹き出し、全身が固まっていました。自分の間抜けさを加減に呆れながら、再度見直し・・・

番号が・・・あっ・・あった!!!

ひとりで声にならない声を嚙みしめて、やった!!!!親子で見に来ている人、友達同士で見に来ている人色んな人が居ました。私は一人なのでひとまず、やったーーーーーーを噛みしめます。

受験票と引き換えに入学書類を貰い学校を後にしました。高校生になれるんだという安心感が全身を駆け巡りました。

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ささいなことで人生は変わる! 【その一歩は自分が踏み出すこと】
見て下さったあなたの何かを踏み出すキッカケや、
私の失敗の中から何かお役に立てればと思って綴っています。


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