メギド72 イベント「悪魔の塔を攻略せよ」の考察

いつものごとくメギドの考察記事です。今回のはゆるい話です。

 さて、今回のメギドの日イベント「悪魔の塔を攻略せよ」、事前に宮前Pが言っていた「鎮魂歌」のイメージとはだいぶ異なり、メギド達がメギドの塔の探索する間アジトで一人暇になりしょんぼりしてたソロモンをシバが連れ出し、現れたバルバトスのニセモノをみんなで追っかけるというのんびりした話でした。

 謎の幻獣フェルシュング、ついに明かされたメギドの塔の秘密…しかしそれらの繋がりは不明なままストーリーは完結しました。
 ツイッターでの色々なつぶやきをみてああ、そうだったのかというのもあり、自分なりにフェルシュングについての解釈をまとめて行こうかと思います。

 まず、フェルシュングとメギドの塔に直接の関係はない。
…というのが自分の考えです。

 オロバスによって明かされたメギドの塔の正体とは時間遡行ゲートによって内部の時間をリセットし、フォトンを無限に増産する(そして古代戦争時の荒廃したヴァイガルドを復興する)施設の失敗作というものでした。

 一方フェルシュング(ドイツ語で偽物だそうです)はバルバトスの知るおとぎ話に登場する「擬態する怪物」で、出稼ぎで夫のいなくなった奥さんの元に擬態して現れ、奥さんの看病をしてそのまま去ったという存在でした。

メギドの塔とフェルシュングは「足りないものを満たすために稼働する」という点でかなり似通っています。しかしメギドの塔の目的が「フォトンの増産」だとすると、フェルシュングの目的はいまいち不明瞭でフォトンに関わる行動を起こしていません。そのため、メギドの塔の一機能としてフェルシュングが作られているという可能性は低いと思います。(もちろん、擬態という能力からアンチャーターの試作品という可能性もなくはないですが)

 なのでここからはフェルシュングは出自不明の幻獣として考察します。

今回のイベント、物語はメギド達とは離れ離れになり孤独になったソロモンから話が始まります。「メギドと共に戦う」というのは今の彼にとっての大きな居場所なので、それが出来ない状態はかなりの虚無だったと判明するのです。
 そこにシバの女王が現れてソロモンを連れ出し、王都の散策に向かうのですが、突然謎の幻獣が現れます。しかもその名は「村喰らいの双貌獣」。ソロモンにとって全ての因縁の始まり…の色違い。偽物です

 やむなくソロモンはシバと協力して探索中のメギド達を召喚、これを倒します。ソロモンに敗れた幻獣(フェルシュング)はメンバーの中にバルバトスを「見つけ」、バルバトスに擬態します。

 ソロモン達はこの偽バルバトスを追いかけ、紆余曲折の後ついにソロモンが偽バルバトスを捕まえ、殺す一歩手前までたどり着けます。しかし、ソロモンには偽バルバトスが殺せません。ヴィータの外見をしている上に大した悪事も働いていないからです。

 すると偽バルバトスは再び抵抗、バルバトスのメギド体への擬態に思いっきり失敗したフェルシュングとしての姿を現します。
 
そこへ現れた王都の騎士団(放浪の騎士マケルー=ジャン)がフェルシュングを倒そうとしますが、フェルシュングは増援の幻獣を呼びマケルーを撃退。ついにソロモンがメギドを呼び戦う状況になります。

 そしてソロモンは「俺の知ってるメギドの中でも、強くて、気高くて、そして…躊躇も容赦もしない!『噂の』5人のメギド…『キューティーバイオレンスナンバー5』っ!!!」2回も召喚してフェルシュングに立ち向かいます。

 そしてついにフェルシュングは撃退されるのです。


 …この流れ、そのまんまヒーローショーではないでしょうか?(特にソロモンがキューティーバイオレンスナンバー5を2回も呼ぶくだり、中の人が入った偽物の怪人(村喰らいの双貌獣)があらわれるくだり)

 このヒーローショーを求めていたのは誰か?ソロモンです。
フェルシュングとはその場にいない誰かに擬態して助けてあげる怪物。

彼はメギドと離れ離れになったソロモンが見たかったメギドというヒーローの戦いを、悪役に擬態することで演じてあげるのです。

(ちなみに今回はバトルの演出もかなり特殊で、使える編成が召喚未召喚に関わらない完全な固定メンバー=つまり、プレイヤーは戦いに干渉せず、メギド達の戦いをただ見ているだけになっています。

 それはこのイベントが6章の後の物語であるという事にも深く関わります。ソロモンはメギド達の碑として決意を新たにし、ヴィータとしての人生を捨ててメギドラルとの戦いに立ち向かい続けることを決めました。
 これはメギド達と深く繋がったという事でもあり、彼自身が思う以上に彼にとってメギドはいなくてはならない仲間になっていたのです。

 そしてそれを王都で英雄譚にしたのがバルバトスです。だからフェルシュングは「ソロモンとメギドが大きな敵に立ち向かう英雄譚」をソロモンに見せてあげるため、擬態する相手にバルバトスを選んだのです

イベント「悪魔の塔を攻略せよ」とはヴィータの人生を捨ててメギドと共に歩むことを選んだソロモンのための鎮魂歌だったのです。

きょうらんをきとうにめぐらす【狂瀾を既倒に廻らす】
〔韓愈「進学解」による。砕けかけた大波をもとへ押し返す意〕
すっかり悪くなった形勢を、再びもとに回復させる。敗勢を挽回ばんかいする。回瀾を既倒に反かえす。狂瀾を既倒に反かえす。回瀾。
出典 三省堂大辞林 第三版

 フェルシュングの技名はまさにフェルシュングの行いそのもので、おとぎ話になるほど古い時代から彼はこうして個々の折れた誰かの元にやってきて擬態し、助けてきたのだと思われます。
 フェルシュングは何も語らないため、その真意が常に伝わるわけではありませんが…。


…書いてて思ったけどこのイベント実質6章4節じゃない!?


7/3追記:フェルシュングくん生きてましたね!(勝手に死んだと思ってた)

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