新旧のコレクター、ドリンカーによるウイスキーシェアリングサービスの創設に向けて

はじめまして。ウイスキーのテイスティングブログ「ドリンカーズラウンジ(https://drinkers-lounge.com)」を書いている、Takashi Yakuと言います。

突然ですが、既にウイスキーを飲んでいる人にも、これから飲むかも知れない人にも、とりあえず知っておいてほしいことがあります。ここ最近、ウイスキーはブーム、それもすごいブームになっています。

今回のブームは今までで一番大きく、世界的で、まだまだ終わる気配が見えません。5年前、10年前では考えられなかったような出来事が立て続けに起こっています。日本に限らず本場スコットランドやアイルランドでも新しい蒸留所が物凄い勢いで増えていて、蒸留所を巡るウイスキーツーリズムも大盛況です。海外のオークションでは信じられないような価格でウイスキーが落札されたりしています。ウイスキーそのもののメディアへの露出も物凄く増えました。

それに伴い、ウイスキーはもういわゆる「おじさんだけの飲み物」ではなくなりました。

なくなりつつある、ではなく、完全になくなりました。

20代の若い飲み手が今までにないくらい増えていて、それに伴ってSNSでオープンにウイスキーの情報を発信する人もすごく増えました。以前からFacebookは盛況でしたが、最近は特にTwitterが賑わっています。

最近ウイスキーが高い!

こうしたブームの中で僕も楽しみながらウイスキーを飲んでいますが、先日ブログと連携した自分のTwitterアカウントで以下のように呟いたところ、自分の呟きとしてはかなり反響があり、同じ悩みを抱えているのは僕だけではないということがわかりました。

ブームが加熱する中、需要と供給の関係を裏付けるようにウイスキーの価格は上昇しています。最近少しだけ落ち着いた印象こそあるものの、ここ数年で完全に高止まりになったのは間違いないと思います。

それでもみんな買う。そして自宅にボトルが溜まる

最近飲み始めた方々に見られる傾向として特徴的だなと思うのは、ニューリリースのボトルを積極的に購入すること、そして自宅での抜栓率が高いことだと思います。

でもそれを続けていくと自宅にボトルが溜まり、中には抜栓したけど減らないボトルが増えてきます。

ウイスキー愛好家がボトルを買う理由は様々です。好きなボトルをリーズナブルに飲むためであったり、近くにバーがないためであったり、行きつけのバーで飲んだボトルが気に入ったからだったり、話題のボトルを手元に置きたいからであったり、今後の資産価値の上昇を見込んでだったり。

そして、ボトルを買うと、なんだかんだ言って家で開けてしまいます。

最近飲み始めた人は…と書きましたが、実を言うと、これは昔からウイスキーを飲んで、かつ集めている人も同じ状況だったりします。

「ウイスキーを飲み始めると、遅かれ早かれコレクターになる」というのは著名なウイスキーライターだった故マイケル・ジャクソン氏(歌って踊れる方とは別人。そういう人がいるのです)の言葉ですが、その言葉通り、ウイスキーを飲み始め、その魅力を知った人は、規模こそ違えど、ほとんどみんな自宅にボトルを抱えています。

抜栓したボトルには資産価値がなかった

そういうわけで、飲み始めた人達も、昔から飲んでいる人達も、ある一定のレベルを超えてしまうと自宅に抜栓済みのボトルが溢れてきます。

ウイスキーは未開栓であれば一定の資産価値があり、しばらく寝かせてからオークション市場などに放出することも出来るのですが、抜栓済みのボトルだとそれが出来ません。

既に述べた通り、最近はウイスキーの価格が高く、飲み始めたばかりの人たちは沢山の種類を飲みたいのに金銭的にも難しい状況が続いています。

でも僕は、新しく飲み始めた人にこそ沢山のボトルを飲んでもらい、ウイスキーの世界の幅広さと奥深さを体験してほしいと思っています。

こう思っている人は僕に限らずたくさんいるのではないかとも思っています。

個人間での小瓶交換は割と面倒臭いし、持ち寄り会もそんなに頻繁には開けない

今までも多くの飲み手が同じようなウイスキー好きと繋がっていて、個人間で手持ちのウイスキーを小瓶に詰めてトレードしあったりしています。持ち寄り会も開かれていて、そういう場所はコレクター同士の交流の場として非常に優れています。

ただ、個人間のトレードではその人の交友範囲に依存するため限定的、閉鎖的になりがちで、その中でも誰がどんなボトルを持っているのか毎回確認しなくてはならず、信頼し合っている同士だとしても住所や氏名や電話番号をお互いに聞き合わなければなりません。そして意外と送料が嵩みます。

その上、ウイスキー好きな飲み手同士であっても新しいボトルしか持っていない人は、古いボトルを持っている人とのトレードがなかなか成立しないケースが多々あったりします。

また、持ち寄り会は飲み手同士の交流を促進する優れた手段ではあるものの、参加人数にどうしても制限が生じてしまいます。更に、古かったり貴重だったりするボトルを持ってこられてしまうと、そうしたボトルを持っていない人の持ってきたボトルが飲まれないまま終わってしまったり、その結果として新しく参加した人が萎縮してしまう結果に終わってしまうことがあります。

つまり、今のままではどうしても世代の壁が厚いのです。

コレクターの自宅で抜栓されたウイスキーに資産価値を付与しつつ、新旧の飲み手同士の交流に使うことはできないのか

https://twitter.com/drinkerslounge/status/1186869146035703809?s=21

これに対する僕の発想は非常に単純で、「抜栓済みのウイスキーをmlあたり(だいたい)原価で、ほしい人に買ってもらえばいいのではないか」というものです。

これはつまり、「飲み手やコレクター同士で、抜栓済みのボトルをシェアしあえるコミュニティーというかサービス」を作りたいということです。

ウイスキーを好きになった人は、様々なウイスキーを飲みたいと思っているはずです。

一度抜栓した後、あまり減らずに残っているボトルをまだ見ぬ多くの飲み手に飲んでもらうことで経験を積んでもらい、しかもそれがある程度お金になるとしたら?自分も逆のことが出来たとしたら?

誰がどんなウイスキーをどのくらいの価格で購入したのかはその人がウイスキーを買い始めた時期で全然変わってきます。

例えば僕は、イチローズモルトのジョーカー(カラー)を14000円くらいで購入しました。既に自宅で抜栓しているので、オークションなどには出せません。純粋に飲み物として楽しんでいます。これをほぼ原価で提供すると、1mlあたり20円になります。15mlで300円、30mlで600円になります。仮に3倍払ったとしても、ハーフ900円でカラージョーカーが飲めるお店は世界中探してももはや存在しないと思います。しかし飲み手同士、コレクター同士の間ではそれが可能になるとしたら?

オフィシャルボトルしか持っていない人にとっても、これは悪い話ではありません。現行のオフィシャルボトルをあらためて飲み直したい、もしくは一通り飲んでみたいと思っている人は皆さんが思っている以上に多いからです。普段あまり買わない5000円のボトルがあるとして、それを既に持っている人からほぼ原価の215円/30mlで飲ませてもらえるとしたら、僕なら絶対にお金を払って自分の経験にします。ボトル1本まるまる購入するより驚くほど安く上がりますし、そこで気に入ればあらためて酒屋さんで買えばいいのですから。

お金を挟むことによって、飲み手同士のウイスキーシェアを加速させ、ウイスキーの世界への新規参入者を増やし、飲み手全体のレベルを底上げし、今まで資産にならなかった抜栓済みのボトルに資産価値を与えることができます。選べるボトルも現在酒屋さんで買えるものだけに止まらない、幅広いものです。ボトルをシェアした人はそこで得た資金を新しいウイスキーのボトル購入に充てることもできます。

そういう仕組みがあるといいと思う人は、実はたくさんいるのではないでしょうか?

コレクターのみんな!オラとウイスキーを分け合ってくれ!!

実現に際しての問題点は山ほどありますが、まずはアイデアとしてこの話を皆さんに話したいと思ってこの記事を書きました。

今は僕だけで少しずつ実現に向けて動き始めている段階です。最初は小さく始めることになると思いますし、それが上手くいったらシステムを維持していくために最小限の利益の追求も必要になる(ソーシャルビジネス的な意味での営利企業になる必要は出てくる気がする)と思っているのですが、まずはこれが少人数のモデルケースとして上手くいくかを試してみたいと思っています。そして、出来るだけ多くの愛好家の皆さんから意見やアドバイスがほしいです。

賛否両論は絶対ありそうなのですが、少しでも気になった愛好家の皆さん、是非僕に力を貸してください。

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