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「助教」と「助教授」

私は大学で助教をしている。
高頻度で「助教授」と呼び間違えられることがある。

飲み屋で隣の席に座ってたおっちゃんならともかく、学生まで私のことを助教授と呼ぶ。

これは由々しき事態である。

現在の日本において、「助教授」と言う階級は存在しない。

2006年までは、
助手→助教授→教授のように職位が上がっていった。それが
助教→准教授→教授と名称変更されたのだ。※

※助教と准教授の間に講師を挟む大学もある。

つまり、助教授というのは准教授の昔の呼び方だ。
私からすると准教授ほどの職位はないので恐れ多い。

それゆえ、時と場合にもよるが、できる限り早急に指摘するようにしている。

職位についても実は変更されている。
助手→助教授→教授の頃は、明確に階級が分かれており、教授は絶対的に偉い。
そして、助手は教授のお手伝いしかさせてもらえなかった。

現在も、助教→准教授→教授のように職位は上がるが、扱い上は階級が上がるほど偉いというわけではない。
助教でも自分の研究テーマを設定でき、独立した研究室が持てる。
助教と教授はいわば同僚である。

ただしそれはシステム上の話であって、実際には上下関係が存在するし、教授は尊敬に値する。


「助教」と「助教授」問題については、メディアでも間違って報道されているのを見かける。
大学にいなければ知る機会もないので仕方のないことだとは思う。

ただ助教である私自身は助教授と呼ばれてとても強い違和感を感じるので、この事実が広まってほしいと思っている。



サムネイルは地元のカフェで食べたピザです。
生地がもちもちで食べ応えがありました。

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