久しぶりにライブを見に行ったら集中できなかった話

Louis Coleのライブに行った。
彼はロスアンゼルスで活躍する超絶ドラマーシンガーソングライター。BRAINFEEDERというレーベルに所属している

妻と僕はずっと彼のライブに行きたいと思っていて、このたび遂にそれが叶った。

仕事を終えて開演時間のギリギリに行くと、前座のGenevieve Artadiが演奏しており、会場はパンパンだった。
後方で、「背の高いボールドヘア外国人、日本人彼女連れ」の間からライブを見たが、歌詞が流れる映像の一行目くらいしか見えなかった。
関係ないが、このライブは妙に音が小さく、周りの「音小さくない?」という小声がハッキリと聞こえた。ライブ自体はとても良かった。音が小さくてもしっかりと彼女の世界観が感じられた。

妻と僕は友人のアドバイスもあり、前方に移動することにした。
僕たちが陣取ったのはステージから5列目あたりの端の方だった。
ステージ転換もあり20分ほどの休憩があったが、忘年会の店選びをしているとすぐに時間が経った。年末の子連れOK店を探すのは大変。

この行動が後に悲劇をもたらす。

およそ20:00、ライブはスタートした。
ステージにはLouis Coleを始め、10人ちょっとくらいのバンドメンバーが上がった。
大体こんな感じのライブ。


ここで大きな問題に気づく。
僕の視界がこうなのだ。

おいおいおいおい、室内のライブにオダギリジョー帽子被ってくんなよ。

服装もオダギリジョーやわ、黒い。

店探しに必死になっていてこの事態に気づかなかった。
肺の中から「なぁ帽子取ってや」の言葉が産声を上げそうになったが、
「頭皮に疾患がある可能性」に想いを馳せ、お互い楽しいライブにしたいと思った僕は「なぁ帽子とってや」を肺に押し戻した。

いやいやいやじゃあせめて!
こういうさぁ!押井守スタイルで頼むわ!

押井守スタイル

オダギリジョーでもオーラ消して押井守で来るぞ!
お前がオーラ出してどないすんねん!

いや、もうライブは始まってしまった、お互い楽しもうぜ、ジョーオダギリ。

ライブはとんでもなく良かった。
Louis Coleのドラムのファンクっぷりはすごいし、ブリブリのベースは脳にまとわりついて離れない。出来もしないブレイクダンスの真似ごとをしてライブを楽しんだ。

穏やかな曲になりステージを見るとやはり映える、揺れるオダギリの後頭部。
僕は「今日はこの帽子を見るためにライブに来た、子ども預けてお店を休んで」と思うとだんだん面白くなってきて吹き出してしまった。

だってさ、Louis Coleも帽子被ってるけど、つばの面積こんなんやで。

こんなんやで

お前揺れてるだけやろ!つばそんないらんやろ!

それとも何か、宇宙より飛来し建物を抜ける、夜でも照射されるスーパーアルファ紫外線を避けるためにそれ被ってんのか!?

なんやねんそれ!


そんな中でも、ステージがキレイに見える瞬間があった。
オダギリに音楽が体に染み渡り、下を向いた瞬間だ。

こうなる

オダギリに音楽が染み渡る

これはいい。
帽子による視野の妨げはオダギリの首の動きにより大きく可変する。

しかしオダギリは大抵、天を仰いで音楽を染み渡らせる。これは図のAパターンとなり、最悪のケースである。結局、オダギリはAとBの間を行き来し、たまにCになる程度だった。

何度でもいうがライブは最高だった。ホーン隊は皆日本人で構成されており、それぞれにソロがあった。サックスって吹けたらカッコいいやろな。
ダンサー兼、コーラスの女性が3人いて、メンバー紹介をしていたのだが、「テキーラマジック」しか聞き取れなかった。
めちゃめちゃ良くないですか?
「テキーラマジック」

ライブは21:30くらいには終演、アンコールもあって、
妻と「好きなライブに行くのはやめたらあかんな」と言いながら帰った。

ありがとう、Louis Cole。ありがとうオダギリ。
オダギリのおかげでライブがより楽しくなった。

でもライブに行くときは帽子選びには気をつけてくれると嬉しい。

「NOオダギリ、YES押井」

また会おうな

おわり

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?