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趣味が“女装”っておかしいですか?



どうも。ばみです。

私がもやもやしてきた、ある偏見について書きます。書いたり消したり、公開するにもなかなか勇気がいりましてしばらく下書きに眠っていたのですが、最近はっとするできごとがあったので公開します、読んでくれ!


私はお仕事のひとつで、女装をしている男性を撮影しています。女装をすることが趣味の人たち。一緒にさんぽしつつ写真を撮ったり、ハウススタジオにみんなで集まって撮影会をしたり。撮影中にコーヒー屋さんでお茶して、終わってからご飯を食べて帰ることもあります。

友人やはじめましての人から仕事のことを聞かれれば、「女装が趣味の人たちを撮ってる〜」って答えます。だいたいびっくりされます。

たしかに女装/男装が趣味の人 って、一見周りにいないレアキャラで、高校の文化祭とか、テレビでイケメン俳優が女装してLINEニュースになるレベルのレアイベント。自分の周りにはいない、遠い存在。そりゃ、びっくりする気持ちもわかる。

私は古い友人がトランスジェンダーだったり、バイセクシュアルの友人がいたり、そもそも自分も趣味に没頭するタイプなので、最初から「女装か、はじめましてだな。」くらいのフラットさでいられたけれど、全員がそうではないこともわかる。


ただ、びっくりしたあとに発される言葉の中には結構しんどいものもあって、私は日々もやもやを募らせます。あなたの趣味と、なにが違うの?


これだけLGBTQ+の方々への差別や偏見が叫ばれる世の中で、「趣味を楽しむ個人」に対して配慮ゼロで向けられる鋭い言葉たち。LGBTQ+の方々に対する理解は少しずつ進んで、多様な性の在り方が認識されて配慮も生まれるようになってきているのに(もちろんまだまだですが)、異性装はどうして配慮ゼロの言動にさらされてしまうのか。

この問いの答えは、「趣味だから」なんだと思います。

多くの人が楽しんでやっているのと同じ、趣味。簡単にはじめて簡単にやめられる、趣味。本人が楽しんでやっているんだから、差別や偏見に遭うのが嫌ならやめればいい、と思われている。

私の趣味は読書と散歩、友人の趣味はコスプレ、恋人の趣味は映画鑑賞。これらとなにが違って異性装は差別されるのか、私にはわからないんです。


女装が趣味だということを周囲の人にカミングアウトしている人は少ないので、自分の周りにそういう人はいない、と思うのかもしれません。自分の周りにいない遠い存在だから、揶揄するようなことも言えてしまうのかもしれません。

異性装をしている人を受け入れられない、という個人の気持ちはもちろん自由です。でも、その気持ちを表出させることはないじゃないか、と言いたい。

私は、何が好きだろうとどんな格好をしようと、誰かを傷つけたり攻撃したりしないのであれば自由。それに対する心の中も自由だが、揶揄したり排斥したりする言動はいけない、と考えています。


LGBTQ+や異性装に限らず、偏見に満ちた言葉や差別的な態度を、もう見たくない。大切な人たちが自分の好きなことを堂々と楽しめるように、私ができることをしたい、と思ってこのnoteを書きました。

私の中にも差別や偏見の芽はあって、きっとだれもが少しずつ心に飼っているものなんだろうと思います。

だからこそ、考え尽くしたい。自分の生活圏内くらい、相手の心をまっすぐ見つめられる世界にしたい。このnoteが、あなたの中の差別や偏見の芽と向き合うきっかけになったらうれしいです。

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