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最新HIPHOPレビュー #13 「OROCHI / HATE(ONE)」

Twitterに、HIPHOPのレビューをかれこれ3年以上投稿している ドラム師匠 です。レビューを書く時、あれこれ調べてから1ツイートに収めていました。でも、アーティストについてもっと伝えたいと思い、『日刊DiGG』として連載しています。今回はその13回目です。

|OROCHI / HATE(ONE)|

2021/01/04 公開

ー 西東京が熱い ー

アーティストの一発撮りの緊張感と生々しさが評判となったYouTube発の音楽コンテンツ「THE FIRST TAKE」。鬼滅の刃でお馴染み LiSA が「紅蓮華」を歌う動画を一度は目にしただろう。

それを模した1TAKE動画で、自分を鼓舞するように憤りを一気に吐き出したのは西東京のヤングガン OROCHI 。ささくれ立った気持ちを、ラップすることでなんとかバランスを取っている。そんな風に感じるラッパーらしいラッパーだ。

いま西東京のアンダーグランドシーンが熱く、KyonCee Apartmentなど、ドープなBoomBapを量産している。

埼玉、西東京の若手ラッパーをメインに、レコーディング、ミキシング、アレンジ、ビート提供、ディレクション、写真、MV撮影などをチームで行っている MamFamProduction. もその一翼を担っている。

先述の1TAKE動画に続き、 MamFamProduction. からアップされたこの曲は、SNSの会話画面から始まる。取引で起きた実話をもとにしているのだろうか。相手への不満がそのままリリックになっている。

頻繁に使われる「AH」の掛け声の小気味良さ。「チャプチャプ」「着々」など短く繰り返す単語が曲をリズミカルに弾ませる。

ユーモアを感じるのは、ラップに余裕がある証拠。どことなく鎮座DOPENESSを連想させ、大物に化ける予感がする。

私は、この⬇︎リリックに大きくうなずいた。今のうちからチェックしてて間違いない。

「そのうち必ず騒がれ始める
 後悔するだろう近い未来」



▼西東京を拠点に活動するKYONCEE APARTMENTを紹介した記事


HIPHOPを広めたい一心で執筆しています。とは言え、たまにこれを続ける意味があるのかと虚無感に襲われます。 このまま頑張れ!と思われた方、コーヒー1杯おごる感じでサポートお願いします。自信をつけさせて下さい。