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四面体の次はXYZ軸

三橋さん:

お返事どうもありがとうございます。なるほどまずは分類、あーこれはお題としては一番やりやすいやつです。

三橋さんがいうほど多くの編集者とやりとりしているとは思えないのですが、医療系の編集者と何人かつきあったり仕事をしたりしましたので、彼らをざっくりわけてみます。失礼な話ですが。おもしろくなってきやがった。


ちょっと考えます。


考えました。


さあ、医者を相手にする編集者を勝手に分類します。怒らないでください。


まず検討項目を3つ用意しました。

1.記事のお題は、著者(医者)の中にある? それとも、編集者の中にある?

(この著者の言ってることおもしろいなー、世の中に届けようー、という情報拡散型の編集者と、今この内容を世に届けておきたいから誰かに書いてもらおう、という新聞記者的な編集者とがいるように思います。)

2.できあがった文章の科学的整合性を気にする? それとも国語的な美しさを気にする?

(初稿の際に科学的な部分を確認する人と、文章の流れやわかりやすさ、国語力の部分を確認する人とがいます。)

3.届ける相手は専門家? それともどちらかというと素人?

(そのままの意味です。)


以上をもとに、編集者の三千世界を分類すると、以下の6象限に分けることができます。図解します。

軸が3本あるボキャブラ天国です。エディトリ天国でもコンパイラ天国でもどっちでもいいですけれど(よくないです)。

これに基づいて、今まで出会った編集者を雑にわけていくと……その……実は……多くの医療系編集者は、

「1.お題が著者の中にある」+「2.科学的整合性を重視し国語を直さない」+「3.どちらかというとその業界の専門家に怒られたくない(おもてむきは素人むけの著述であっても)」

です。医者ベース、科学ベース、より専門性の高い記事ほど難しくやりがいがある、という考え方です。

そして、ここがまたおもしろいところなのですが、Webメディアの編集者はこれと真逆で、

「1.お題は編集者の中にある」+「2.国語的表現を気にするが科学的整合性はこちらにおまかせ」+「3.素人に嫌われたくない」

になります。編集者が書かせたい内容をすでに持っていて、より読者に刺さる方法を重視します。

さきほどの図に書き加えるとこうです。

見事に反対側にいるんですよね。ゲラゲラ。


なお三橋さんはこのどちらでもないと思います。

また、今まで実際に仕事をして、出版までたどり着いた編集者たちはいずれも、このどちらでもないです。

たまたまですがぼくは例外の方々とだけ仕事をしてきたことになります。幸か不幸か。(うそです。でも太字にしておきます)


どう思いますか? これはちなみにさっき考えましたので穴はあると思いますが、すでに本質に8割方迫っている気がします。(うそではないです。)

(2019.8.15 市原→三橋さん)