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損得でなく全体の調和をみる

小学生の娘2人が学生寮に泊まりたいと
いう事になり
荷物の持ち運び考えたら
1日で帰ってくるのも大変だし
のんびり2泊位楽しんできたら?と
送り出した。

楽しい事、祭り事大好きな夫は
ここぞとばかりに旅に出ようと
計画を提案。
良いね良いねと盛り上がる夫婦。


が、フライトは欠航でキャンセル
されてた事を空港で知り
あらら、と思いながらその場で
とりあえずホテルやら帰りのチケットの
キャンセルの電話を入れる。


キャンセルしながら次の行き先を
考える夫。頼もしい笑。
飛行機乗りたい?
いや、車で良くない?
我々九州に住んでるんだよね。
結構良い場所だよね、ここ。
ここではない何処かへ…はやめて
この辺りを楽しもう。
って事で電車でガタゴトと
車を取りに自宅に戻る。

前々から気にしていた牡蠣が
そろそろ解禁なんじゃないかと
思い立って牡蠣小屋を目指した。
宿は適当に後で探そう。
こどもたちが居ると週末に
4人部屋を探すのって簡単じゃないけど
2人だと、そういう面でも
非常に身軽です。

良いねぇ…
青空に牡蠣小屋の旗がはためく光景。

シーズンに入った牡蠣と
白ワインで至福の時間を過ごす。

そんな気ままな旅の2日目
夫の知り合いが国内外各地から集まり
この辺りに滞在しているから
紹介したいと言われた。
総勢20名ほど。
前々から話は聞いてたし
ひょんな事から時間とチャンスが
出来た状態だったので承諾した。

向かった先は一等貸しの宿が並ぶ
施設。海岸近く、高台になった
非常に気持ちの良い場所だった。


ここで目的の人々とハグを交わし
昔からの仲間たちとの再会に
喜びを分かち合う。

そして1人の日本人との会話から
ここでの目的がなんとなく
理解し始める私。

要は、20名程の団体を迎えに
大型バスが来るのでそこに
スーツケースを運んでいく事と
彼らが借りていたレンタカーを
お店に返しに行くということ。
そして、私たちは彼らに貸していた車を
ここから乗って自宅に戻るので
帰路はそれぞれ別々に運転して
帰るということ。
なるほど。

彼らと人間関係が出来上がっている
であろう夫は、なんの影も見せずに
sure もちろん!の空気しかなく
当たり前の様に物事が進んだ。

一方で私の方は
え、なぜのんびり夫婦旅行中に
はじめましての人たちにそこまで
しなきゃいけないんだ。という
陰の気持ちが顔を出した。

まぁ、でもここまで来てるんだし
仕方ない。荷運びを手伝った。
御一行を見送り
彼らのレンタカーを返すために
夫はその車に乗り
私は自分たちの車に乗り
お店へ向かう。

その道中、納得できないなぁ
なぜ夫はここまでするんだろう
という悶々した気持ちで
いっぱいになった。

でも一方で、この負のエネルギーを
お店に到着するまでに消化しないと
いけない、というより
良い時間に戻したいという
もう1人の私も存在していた。
そして本人がどんな気持ちで
この行動に至ったのかが
純粋に気になりはじめた。

レンタカーを返却し自家用車に
2人で乗り込んだ所で質問する。
ねぇ、なんでそこまでしようと思えるの?
誰にでもするの?
少し考えて出てきた答えは

自分がやらなかったらあの団体の
誰か1人が返却しに行って
その間、それ以外の人が全員で
待ってる状態じゃん。キレイじゃない。
自分も、一員だと思ってるから
あの状態なら、オレがやるのが
1番キレイにまとまってると思った。
まぁ、みさこには迷惑だったけど。

確かに、赤ちゃんもこどももいた。
そして彼らは非日常にいて
次の目的地が待っている。

地元に居て、前後なにも縛られてない
私たちがやるのがキレイだと
すごく納得した。

いつからこういう考えになったのか
分からないけど、彼は人が喜ぶ事を
考えて、よく実行している。
例えば取引先だったり、全くの
プライベートな友人にする
プレゼントは、その奥さんへの
花束だったりする。

個人間のコミュニケーションだけでは
なくて、その背景に存在する人々を
想像する。その上で、全体的に
ハッピーになれる選択をする。

なるほどなぁ、と学びの時間になった。

余談だけど、この旅で思ったことは
やはり私たちは1ヶ所に固定されない
生き方が好きだということ。
2人の娘が巣立ったら
移動できるキャンピングカーとかで
自由気ままな暮らしをしたい。
この土地が良いから
あと1泊しようよ
そんな未來が素敵だなぁと
2人で再確認してきました。

昔親友の結婚式で訪れた場所だった

昔から私は父親に
糸の切れた風船と比喩されていたの
だけど、今もこれからも
変わらなそう。



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