見出し画像

「データから見る人生ジャーニー~お悩み編~」

はじめに

突然ですが、今あなたが悩んでいることはなんですか?
人間関係、恋愛、子育て、給料、転職…などなど。
生きていると悩みは尽きませんよね・・・・
振り返ると、悩みの矛先が年齢によって変わった方も多いのではないでしょうか。
そして今後も年齢を重ねるごとに変化することが予想できます。

そこで今回は、「悩み」が見えてくるYahoo!知恵袋のデータを用いて、その移り変わりを「人生ジャーニー」と題して年齢別に可視化しました。

「異性はこんなことに悩んでいるんだ!」「中高生の時自分も同じようなことに悩んでいたな懐かしいな」「自分も将来こういうことに悩むようになるのかな」

このように過去を振り返ったり、未来がどうなるのかの予測をしながら、最後まで楽しんで読んでいただけると嬉しいです!
属性別の興味関心に目を向け、Yahoo!検索の検索データをもとに作成した「興味関心編」も公開しています。

「データから見る人生ジャーニー~興味関心編~」はこちら

データについて

分析対象: 13歳~75歳のYahoo!知恵袋閲覧ユーザー
分析対象期間:2023年6月
分析カテゴリ
・ビジネス、経済とお金
・健康・美容とファッション
・子育てと学校
・職業とキャリア
・生き方と恋愛、人間関係の悩み
(今回はYahoo!知恵袋内の悩みに関するカテゴリに絞りました)

悩み閲覧カテゴリの年齢別構成割合

こちらのグラフは年齢別にどのカテゴリに悩みを抱えているのかをYahoo!知恵袋の閲覧割割合を用いて表したものです。(横軸:年齢、縦軸:割合)

一目見ると、緑色の「生き方と恋愛、人間関係の悩み」、黄色の「健康、美容とファッション」がどの年齢においても閲覧割合が高いことが分かります!

特に、生き方と恋愛カテゴリは「周りの人には相談しづらい、、」「色々な人の意見を知りたい」と考える人が多いからではないかと考えます。

年齢で見てみると、「生き方と恋愛、人間関係の悩み」は10代20代の若年層の割合が高く、青色の「ビジネス、経済とお金」は高齢になるにつれて割合が高くなっていることが分かります。

水色の「子育てと学校」は10代、橙色の「職業とキャリア」は20代が特徴的、「健康、美容とファッション」は年齢ごとに差がないように見えます。

やはり年齢別に悩みは変化していくようです!

カテゴリ別に傾向を深読み

続いては、具体的にどんな悩みがこちらのグラフに影響しているのか、各カテゴリに含まれるより細かいカテゴリを紐解きながら見ていきたいと思います!

生き方と恋愛、人間関係の悩み

「生き方と恋愛、人間関係の悩み」カテゴリの中には職場の悩みやご近所の悩み等様々な詳細カテゴリがありますが、特に10代、20代に特徴的かつ割合が高かった悩みが「友人関係」と「恋愛相談」でした。

10代では学校や友人関係での悩み、20代にかけて恋愛で悩んでいる傾向が見て取れます。

生き方と恋愛、人間関係の悩みでは、上記2つの悩みカテゴリ以外でもほとんどが若年層に特徴的だったのですが、「家族関係の悩み」は異なる傾向が見て取れました。

男女ともに中学生で家族関係の悩みを抱え始め、20代では少し落ち着き30代、そして60代でも家族関係に悩んでいることが特徴的です。

中学生は反抗期や思春期を迎え家族との関係性に悩み始めたのでしょう。思い返すと私自身も中学生の時に家族とどう接したら良いのか分からなくなり悩んでいたので当時を思い出して懐かしくなりました。

また、実際に知恵袋で閲覧数の多いものを見てみると、35歳前後は結婚をしてから「妻の言い分についてどう思うか」とパートナーへの不満、60代前半では「義娘との関係に悩んでいます」と子供夫婦との関係性に悩んでいることが分かりました。

家族とは長い時間を共に過ごす、遠方にいても何かしらの繋がりはあるので年を重ねても悩みは出てきてしまうのでしょう。

職業とキャリア

全体のグラフを見てみると、21歳前後の割合が高いことが見て取れましたが、職業とキャリアのカテゴリの中でも「就職・転職」が21歳前後で特に閲覧割合が高くなっていたので、こちらが大きく影響していそうです。

高校卒業後18歳~19歳で初めて社会に出て働くことで悩み、21歳は一般的に大学生が就職活動を始める時期で悩みが増えると考えられるため、これらが割合の急増の要因なのではないでしょうか。

続いて、20歳前後~60歳前後の働く世代は特にどんなことに悩んでいるだろう?と気になったので閲覧割合に年齢による差がないものを見てみました。

その結果・・・
「労働条件、給与、残業」が年齢による差が少なく働く世代の割合がほとんど同じでした。

就職活動中の21歳から閲覧割合が高くなり、35歳以降でわずかに下がるものの、その後も60歳くらいまで変わらずに閲覧されているのが分かります。23歳前後では「1年目なのですがボーナスが○○円だった。これって世間でいう普通ぐらい?」といった質問の閲覧数が多かったため、新入社員の頃は労働条件や給与、残業時間等の平均が分からず、他の人はどうなのかが特に気になるのではないでしょうか。

続いて、20歳前後~60歳前後にかけて実際に閲覧されているお悩みを一部抜粋してみました。

「労働条件、給与、残業」カテゴリ – 閲覧内容例

自身のボーナスや年収が妥当なのか、産休育休中のお給料について等がよく閲覧されているため、働く世代の悩みの種はやはり給与であると言えます。生きるには、ましてや子育てをするとなると更にお金が必要になるので働く人にとって給与は重要な要素の一つなのではと考えます。

子育てと学校

全体のグラフを見ると13~18歳の割合が高く、30代~40代にかけても徐々に閲覧割合が高くなっていることが分かりますが、学校のことで悩む10代、初めての子育てで悩む30代、子供の受験や進学に悩む40代が大きく影響していました。

続いて、同じ受験でも高校受験と大学受験では高校受験の方が親が子供をサポートする傾向が強いと思うので(自身も中学生の時に両親が熱心にサポートしてくれました。)親世代の閲覧割合が高いのでは?受験による違いが出るのでは?と気になり、比較してみました!

同じ受験でも高校受験と大学受験を比較してみると、意外にも大学受験の方が親世代の閲覧割合が高いことが分かりました。高校受験の方が中学生の子供だけでなく親御さんも一緒になって悩みがちだと予想していましたが、実際は大学受験の方が親御さんも一緒に悩んでいることが分かります。

50歳前後~75歳にかけて割合が高いため、親やおばあちゃんおじいちゃん等受験生の周囲の人も気になって仕方がない重要な受験なのではと考えられます!
また、大学受験者数よりも高校受験者数の方が圧倒的に多いのですが、受験生本人と思われる14歳と17歳を比較しても17歳の方が悩みの閲覧割合が高く、更に17歳前後では「就職に不利な学部を教えてください」といった質問がよく閲覧されていたため、高校受験生よりも大学受験生の方が将来のことまで考えなければならず受験の重みも異なるので、必然的に悩む人が多くなるのではないでしょうか。
大学が全てではないですが受験生、親やおばあちゃんおじいちゃん世代まで、「学歴社会の日本では大学が重要」と考えられるのかもしれません。

ビジネス、経済とお金

全体のグラフを見ると年齢を重ねるにつれて閲覧割合が高くなっていることが一目で分かりますが、株式や税金や年金、貯金等年齢を重ねるにつれてお金の心配ごとが増えることが影響しているようです。引退して収入がなくなるので不安になるのは必然的なのでしょう。

 健康、美容とファッション

全体のグラフで見るとどの年齢も同じくらいの割合に見え、分かりづらかったので内訳見てみたところカテゴリによって差がありました!コスメ、美容は10代~20代の若年層が高いのに対し、健康・病気は高齢になるほど割合が高くなっていました。若年層は自身の容姿に悩み、高齢層は自身の身体の内側に悩んでいるのでしょう。

コスメ・美容の中でも「ヘアスタイル」や「香水」等は男女に差がありませんでしたが、「スキンケア」には男女差が出ました。

 (男性:女性)

やはり女性の方がどの年齢でも閲覧割合が高い結果となっています。男性は16歳をピークに右肩上がりですが、女性は中学生~20代だけではなく、60代~70代においても割合が高いため、年齢を重ねても肌の管理を怠らないという特徴が見えてきます。若年層のニキビ~高齢層のシミやシワ、アンチエイジングまで肌悩みはつきませんし、女性の方がお化粧をする人が多いので男性よりも肌に向き合う時間が必然的に長いためだと考えられます。

一方で男性にはどのような肌悩みがあるのでしょうか?

「スキンケア」カテゴリ – 男女別閲覧内容例

実際に閲覧されている質問を見てみると、男性は女性よりも顔以外の部位の肌悩みが気になるようです。また、他にもクレンジングやダーマペンのような美容施術に関する質問も閲覧されていたため、男性の美意識の高さが伺えました。今後は若年層だけではなく中年層や高齢層の閲覧割合が増えていくかもしれませんね!

人生お悩みジャーニー

ここまでの年齢ごとに悩みが移り変わっていく様子を「人生お悩みジャーニー」として可視化してみました。このように見てみると年齢ごとに悩みが変化していくのが一目瞭然で面白いですよね!若年層の方が学校に恋愛、人間関係等、何かしらの悩みを抱えがちなのかもしれません。みなさんも「あんなことに悩んでいたなあ」と過去を振り返ってみると今はもう懐かしむことができるようになっているのではないでしょうか!

まとめ

ここまで、各性別年齢ごとの悩みの分布・推移から読みとれることをいくつかピックアップしてきましたが、見事に年齢が変わるごとに悩みが移り変わっていくことが分かりました!ご自身とも重ね合わせて読んでいただけたでしょうか?
Yahoo!知恵袋データを用いると、年齢など細かい粒度で悩みが分かることに加えて、性別による違いや閲覧された質問文まで深堀って分析することでより詳細を把握でき、予測できることの裏付けや新しい発見に近づくことができます!
このnoteが少しでも「データって面白いな」「もっと知りたいな」と思っていただくきっかけになれば嬉しいです!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

※ 今回公開したデータを含め、ヤフー・データソリューションは、お客さまのデータを統計データとしたうえでデータの可視化や分析結果をご提供するサービスであり、個人を識別できるデータ (パーソナルデータ) については、お客さまから新たに同意をいただかない限り外部に提供することはありません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?