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「データから見る人生ジャーニー~興味関心編~」

 はじめに

突然ですが、今あなたが最も興味を持っていることはなんですか?

音楽、マンガ、グルメ、美容、健康、スポーツ…などなど。
振り返ると、興味関心を持つ分野が年齢によって変わった方も多いのではないでしょうか。
そして今後も年齢を重ねるごとに変化することが予想できます。

そこで今回は検索データをもとに、性別・年齢ごとの興味関心の移り変わりを「人生ジャーニー」と題して可視化しました。

自分と比べたり予想を立てたりしながら、最後まで楽しんで読んでいただけると嬉しいです!

属性別のお悩みに目を向け、Yahoo!知恵袋の閲覧履歴をもとに作成した「お悩み編」も公開しています。

「データから見る人生ジャーニー~お悩み編~」はこちら

データについて

今回使用するデータは13歳から75歳の方々の興味関心カテゴリの分布と推移を、性別年齢ごとに可視化したものです。

・データ抽出条件
対象:13歳~75歳のYahoo! JAPANユーザー
期間:2023年1月~6月
性別年齢ごとに検索キーワードをカテゴリ別に分類し、興味関心の割合を計算。

以下のグラフでは
・縦軸…年齢ごとの興味関心の割合
・横軸…性別ごとの年齢
をあらわしています!

13歳男性の例でいうと、
・13歳男性の興味関心の約20%は「ゲーム」が占めている
・13歳男性の興味関心の約10%を「マンガ・アニメ」が占めている
といった読み取り方ができます!

上記のグラフをさらにカテゴリごとに分け、一部を可視化したものがこちらです。

性別と年齢によってかなり特徴が読み取れそうですね。
また、カテゴリ別に各年齢の上位検索キーワードも見ることができるので、そちらも合わせて見ていこうと思います!

男女で傾向が似ていたもの

求人・職種

まずは皆さんにも「想像通りだな」と思っていただけるであろう、「求人・職種」のカテゴリを見ていきます。

男女ともに18歳から「求人・職種」への興味関心が上がり、21歳がピークとなっています。18歳は高校を卒業する年なので、アルバイトや就職などを考える方が増えるのでは?と考えられます。また、21歳は大学へ進学した方が就職活動に向き合う年なので、求人や職種への興味関心が高まっているのでは?と予想できます。

ここで検索キーワードを比較してみましょう!
まずは18歳の検索ワードを見てみます。

想定通り男女ともにバイト関連の検索ワードが多く占めています。男性は「月収」、女性は「スターバックスコーヒーのアルバイト」を検索しているのが特徴的ですね!

では、21歳の検索キーワードはどんなキーワードがランクインしているのでしょうか。

18歳の検索ワードに多かったバイト関連の検索キーワードは減り、代わりに就職活動関連の検索ワードが多くなっているように読み取れます。特に、18歳の検索ワード上位10には入っていなかった「学歴」、「面接」「志望動機」といった検索ワードが目立ちますね。

21歳は一般的に大学生が就職活動を開始する時期と考えられますが、もう既に「最終面接」の検索が上位にあるのが驚きです、、!こういったライフイベントに関わるカテゴリは、想定に近いデータになっていますね。

男女で傾向が変わったもの

スポーツ

次に、男女でかなり興味関心の高さに特徴が見られた「スポーツ」のカテゴリを見ていきます。

全体的に、女性よりも男性の方がスポーツへの興味関心が高いことが分かります。
そこで、実際にどういったことに興味関心を持っているのか、年齢によってどう変化していくのかを検索キーワードから読みとってみました。


13歳男性、75歳男性に共通して野球とサッカー関連の検索が上位を占めていました!一方で75歳男性の検索キーワードには、13歳男性の検索ワードには見られなかった「相撲」「ゴルフ」「競馬」といったワードが出てきています。
スポーツへの関心は変わらずですが、その中で関心の向く先は変化していることが読み取れますね!

ゲーム

同様に、男女で興味関心の高さに特徴が見られた「ゲーム」のカテゴリを見ていきます。

こちらもスポーツ同様、全体的に男性の興味関心が高くなっており、若年層を見ると男性は女性の2倍近くの割合を占めています。
13歳男性の興味関心の約20%をゲームが占めている=5回検索したうち1回はゲーム関連の検索をしている!?と考えると大変興味深いですよね!

では、どういった検索キーワードが多かったのか見てみましょう!

ゲームのキャラクターに関する検索も見られましたが、ゲームそのものの名前が大半を占めています。
個人的にはコンシューマーゲームが上位を占めると予想していたのですが、意外にもスマートフォンで楽しめるゲームのキーワードが沢山ランクインしていました。

気になって調べてみたところ、最近は小学校高学年から中学校にかけてスマートフォンを所有しはじめる家庭が多いようです。
(参照:https://webtan.impress.co.jp/n/2023/03/30/44560

そういった現状が検索ワードに反映されているのかもしれません。

美容

続いて、全体的に女性の興味関心が高かった「美容」のカテゴリを見ていきます。


男女ともに18歳がピークを迎えている一方で、女性は22歳から再び割合が増加していることが読み取れます。
高校生から大学生、大学生から社会人に移るタイミングなど、環境が大きく変わるタイミングで美容への関心が高まるのでは?と予想できますね。
また、25歳以降は男女ともに割合が低くなっています。

まずは美容に対して最も関心の高い、18歳の男性と女性の検索キーワード を見てみましょう。

検索キーワードをカテゴリ分けしてみると、男性の関心がヘアスタイル関連に集中していることが分かります。高校を卒業し大学に入学するタイミングで、新たなヘアスタイルに挑戦する方が多いのかもしれませんね、、!

一方で女性はヘアスタイルのほか、自分に合ったスタイルを見つけるための「骨格診断」や、人気すぎて手に入らないと噂のコスメ「リップモンスター」など、最近のトレンドを抑えた検索ワードも上位にランクインしていました。
男性よりも女性の方が、幅広く美容に興味関心が向いていることが読み取れます。

次に全体的に美容に関心の高い女性に着目し、18歳と22歳の検索ワードを比較してみましょう。

年齢が高くなるにつれ、かなり脱毛関係の検索キーワードが占める割合が高くなっていることが分かります。
具体的なクリニック名が上位になっていることからも、より関心が強まる様子がうかがえますね。

レシピ

最後に、「美容」カテゴリと同様、全体的に女性の興味関心が高い「レシピ」カテゴリも見ていきます。

ほとんどの年代で男性の2倍以上の興味関心の高さとなっています。
また女性に着目すると、23歳ごろから緩やかに割合が増加し、35歳付近で22歳の倍近い割合となっています。23歳から増加しているのは、1人暮らしを始める方が多いからでは?と予想できますね。
料理の経験によって検索の方法にも違いが見られそうで興味深いです。

それでは、23歳女性と35歳女性の検索キーワードを比較してみましょう!


35歳女性の検索キーワードには、23歳の検索キーワードランキングでは上位だった「ゆで卵のゆで時間」という検索キーワードが無くなっています。
料理を始めたたてならではの疑問なのでしょうか…。

また検索キーワードを比較すると、年齢を重ねるにつれて「食材」からレシピを検索する傾向が高いということが読み取れます。料理の経験が増えるにつれ、「食べたいもの」ではなく「使いたい食材」にフォーカスしてレシピを決めるようになるのかもしれません。

ちなみに…数年前に行った別の検証ではこんな面白い結果も見られました。この検証では、「結婚後の検索ワードがどのように変化していくのか?」という点に着目し、月ごとに検索ボリュームが多いワードの上位20位を抽出しました。

なお、検索ワードは結婚に関連するワードのみに絞っています。

こちらのデータを見ると、結婚直後は「生姜焼き」「肉じゃが」などのメニューの検索が上位に来ていますが、月日が経つにつれて「キャベツ×レシピ」といった食材×レシピ名の検索が上位に来ていることが読み取れます!

23歳女性の検索キーワードと35歳女性の検索キーワードの比較とも合わせると、やはり料理は作りたいものから入り、その後食材の余りなどを考えるようになるのかな…?と予想できますね。

まとめ

ここまで、各性別年齢ごとの興味関心の分布・推移から読みとれることをいくつかピックアップしてきました。

皆さんの予想はあたっていましたか?

なんとなく結果や背景が想像できるデータがある一方で、初めて知る意外なデータもありました。やっぱりそうだろうな…と思う一方で、事実は意外にも異なっていることも。
検索データを用いると、性別×年齢など細かい切り口で興味関心カテゴリが分かることに加え、具体的な検索キーワードまで深堀って分析することでよりデータの実態を見ることができ、新しい発見に繋がりやすくなります!

こういった詳細な分析が可能となるのは、検索データならではの強みですね!
このnoteが少しでも「データって面白いな」「もっと知りたいな」と思っていただくきっかけになれば嬉しいです!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

※ 今回公開したデータを含め、ヤフー・データソリューションは、お客さまのデータを統計データとしたうえでデータの可視化や分析結果をご提供するサービスであり、個人を識別できるデータ (パーソナルデータ) については、お客さまから新たに同意をいただかない限り外部に提供することはありません。

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