マインドセットってどうやるの? その2

では、その重要な『逆の……』を作用させないようにするにはどうするか?

それには、少々特殊な状態になる必要があります。

『リラックスしながら集中する』
というのがその状態です。

なぜその状態になる必要があるのか?

それは、その状態がいちばん潜在意識にアクセスしやすく、安全性も保てるからです。

たとえて言うなら……

あなたが、誰か大物(誰でもいいです)に、なにか頼みごと(何でもいいです)をするとしましょう。

その場合、直接お願いに行くにしても、電話するにしても、いいとこ水際で止められてしまいますよね。

よほど親しければ別ですが。

そこまで大物でなくても、大概は玄関で止められてしまいます。

「どなたですか?」(インターフォン越しに)

「セールスです」(これまたインターフォン越しに)

「……間に合ってます」

という感じですね。

つまり、少なくとも、玄関のドアが開いていたり(開けてもらったり)、電話を本人に受けて貰う必要があるのです。

潜在意識相手でも同じです。

(比喩的な意味で)玄関のドアが開いていなくてはなりません。

(これまた比喩的な意味で)電話を直接受けてもらわなくてはなりません。

選挙カーみたいに、連呼すればいいというものではありません。

あなた自身に置き換えて考えてみてください。

「◯◯でございます! よろしくお願いします!」
と連呼されるだけでも
「うるさいなあ」
と思ってしまいますよね?

ましてやそれが、ちょうど眠っていたところだったとしたら……

「○○なんてやつには投票してやらない!」
と思うことでしょう。

要するに、潜在意識へのアプローチも似たようなところがあるのです。

礼儀正しく
「今、お願いしても大丈夫でしょうか?」
と尋ねてから
「実はこれこれこういうことをしたいのですが……」
とお願いするのが『引き寄せ』とか『円滑化』とかが起きるための『お願い』……今まで言ってきた
『潜在意識へのプログラミング』
の正しいやり方なのです。

もちろん、実際にはそこまで下手に出ることはありませんが、丁寧な言葉づかいをするに越したことはありません。

そして、それには注意が必要です。

世に電話が現れて、普及する前の勘違い、つまり

「これは電話ってもんだ。 これを使うと遠くの人と話ができるんだぞ」

「へえ? 便利だな。 やってみてくれ」

「よし、故郷のお袋と話をしよう」

と、その男、受話器も取らず大声を張り上げて

「……おーい、お袋! オレだ!」

仲間が怪訝そうに

「……なんか話せたか?」

「いや……ああ! ひょっとしたら、これ壊れてるんじゃねえかな?」

……なんて笑い話みたいな、実際にあったかもしれないことになってしまう可能性があるのです。

いや、というより、多くの人はこの笑い話の人のように『電話機の前で大声を上げていれば、遠くの人にその声が届く』というたぐいの勘違いをしているようです。

もちろん、現代の我々は『電話番号を押して、相手にかけて、相手が出たら話す』ということを知っています。

要するに、決まった手順を踏まなければ、便利なものも役に立たない、ということなのです。

同じように……
潜在意識へのプログラミングつまり『マインドセット』……『考え方を潜在意識(マインド)にセットする』のも、ある『手順』を踏まなければならないのです。

その手順はこうです。

・潜在意識にあなたの意志が伝わるような状態にする。

・潜在意識にあなたの意志が正しく伝わるような言葉づかいをする。

そしてもう一つ大事なのが
・何度も何度も意識して思い出すことをしない。

これはなぜかというと……さっきの『大物にお願いする』のたとえに戻りますが……

一度
「よっしゃよっしゃ」
と受け入れてもらったあとに、何度も
「あの件は大丈夫でしょうか?」
とか
「あの件はどうなりましたか?」
とか
「あの件を確認したいんですが」
とか……やったらどうなるでしょうか?

受け入れてくれたことも
「あんなうるさいやつ、もう知らん!」
と投げ出されてしまうでしょう。

(もちろんこれは、分かりやすくするための『たとえ』ですから、実際に潜在意識がスネるわけではありません。 効力が弱くなるのです)

続く→その3(工事中)


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