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ロマンティック・キラー〜恋愛に興味ない時代のヒロイン〜

恋愛に興味のない主人公の女子高生が少子化対策のもと無理やり男子と恋愛させられる話。
腐女子インサイトをよく付いていて、男でも楽しめる、というかむしろ男子向けの話でもあった。
テレビ局ではなくNetflix制作というのも結構エポックメイキング。
レトロゲームっぽいトーンを出したり主人公が男らしさを出すときの表情は70〜80年代劇画風になったりと、おっさんホイホイ的な作画も狙っており、さすがジャンプ+でヒットするだけのターゲット設定。

時代分析的には、若者が恋愛しなくなっていることもよくわかり、ゲーム・チョコ・ネコの3大欲求さえ満たせれば恋愛不要で、逆にそれを全部奪われて追い込まれない限りしたくならないものが恋愛なんだと。
男子の内面もわりと真面目に描かれていて、イケメンもイケメンがゆえに悩みがあり、それを主人公が理解していくことで、異性として恋愛することを拒む一方で人間理解については深まっていくのが面白い。
エンディング曲の冒頭、世の中便利になりましたが失われたものもあります、冒険しませんか?の問いかけも興味深く、おそらく失われたものとは生身の人間に対する興味で、ストーリーはそれを理解していく冒険譚になっている。
幼馴染のイケメンも、元々昔から近くにいたのに気づかなかったり見えていなかったというのも、女性特有の男性を見るときのスクリーニングをうまく表現している。
ただ一方、友達の厄介事に異常に高いコミュニケーション能力で対応できたり、交渉力ご高かったり、元々人間への理解力が非常に高く、チート能力あり過ぎるのはご都合主義的ではあった。
最初からこんなに人間理解力が高いのであれば、恋愛にも充分適応能力高そうなのに、と。
逆に言えばそれほどまでに恋愛は人生において優先順位が低いものという事なのかもしれない

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