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普通の日本人が中国就労ビザを取得する方法(2019.8.25版)

この度、中国就労ビザを取得しました。
正直こんなに面倒だとは思わなかったし、参考にしたサイト(在日中国大使館の情報も)も古い情報が載っていたりして不安も少なくなかったです。
自分と同じような人のために、備忘録を作りました。
タイトルに「普通の人」と入れたのは、スポーツや芸術などを含めて中国に特別な貢献ができるとみなされた人たちはかなり簡略化できるようです。

就労ビザを取得するには、1.中国での手続き、2.日本での手続き、3.中国での手続き、と3つの手続きが必要となります。
トータルで、最低3ヶ月(日本での手続きに1.5〜2ヶ月)見ておいたほうがいいです。また、中国語の書類名と日本語に違いがあって混乱したので、ここでは両方記載しております。日本で用意する書類の有効期限はほとんど6ヶ月となりますので、ご注意ください。申請の手続き自体はほとんど(日本でのビザ申請は除く)会社にやってもらうことになりますので、こちらがやることはそれに必要な書類を準備することと認識しておいてください。

1.中国での手続き

ここでは日本で就労ビザを取得する際に必要な「外国人就業許可通知(外国人工作许可通知)」をもらうために「外国人就業許可証申請(外国人来华工作许可申请)」を行います。この手続きは中国内で完了しないので、2の日本での手続きで入手した書類を中国に送るまでとなります。

まず内定をもらって、「雇用契約書(聘用合同)」を作ってもらいます。
(これは原則会社が使うものですが、一応PDFで構わないので日本に持ち帰ってください。ビザ申請の際に必要とは書かれていませんが、ビザ申請代行会社に「参考にしたい」と言われる可能性があります)
また所定の場所(会社に聞いてください)で健康診断を行い、健康診断書(体检证明:体格检查记录验证证明或健康检查证明书)をもらってください。これはそのまま会社に渡して大丈夫です。

当然ですが、会社が作成して提出する書類もあるので、会社の方に以下を参考にして作業をしてもらいます。(多くがネット上で書類を提出できます)
就職する会社に、こちらのページに基づいて書類を作成、提出してもらってください。
(中国語、ここの情報が最新です)
http://fwp.safea.gov.cn
具体的には、こちらにある作業です。(中国語PDF)
http://fwp.safea.gov.cn/attached/file/20170418/20170418182639_469.pdf

2.日本での手続き

警察署で「犯罪経歴証明書(无犯罪记录证明)」をもらってください。これは10日前後かかるので、日本に戻ったら早々に申請をしておきたいところです。警察署によっては事前に電話を入れるよう指示しているところもあるので、管轄の警察署のサイトで確認しましょう。

卒業証書(最高学位证书或相关批准文书)」を用意してください。中国では就職の際、大学で何を専攻していたかということ(仕事と関連していること)が重視されます。ちなみに、私は無くしてしまっていたので、大学から「卒業証明書(最高学位证书或相关批准文书)」を発行してもらいました。これは大学によって違うと思いますが、私の大学は1週間かかりました。
他にも仕事と関連する資格などお持ちであれば、その証明書等も提出したほうが審査に通りやすいと思います。原本が必要ですが、それはのちに返却されます。

そして以前勤めていた会社から「職歴証明書(工作资历证明)」をもらってください。(日本語で構いませんが、中国語に翻訳する必要があります)特に書式は問われませんが、どのような仕事を何年やったかというのが必要です(中国ではその職種を何年経験していたかということが重視されます)。これには社印が必要ですので、お願いするのが面倒でした。前の会社を辞める時は、円満に辞め、お願いしやすい状態にしておいたほうがいいですね。また、大学を卒業してから、前の会社に勤めるまでに間が空いている場合は、その間何をしているのかも問われることがあります。特に前の会社での勤続期間が短い場合は、その前の会社の職歴証明書も求められる可能性がありますのでご注意ください。

犯罪経歴証明書(无犯罪记录证明)」と「卒業証書(最高学位证书或相关批准文书)」については、<外務省>の証明をもらい、その後中国大使館領事部から業務を委託している<中国査証申請サービスセンター>からも認証をもらう必要があります。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/page22_000552.html
https://www.visaforchina.org/TYO_JP/

上記の書類は場合によって(中国の会社の所在地によって変わるらしいので、会社に確認してください)中国語翻訳が必要になるケースがあるので、その場合は書類に中国語訳をつけて、公証人役場で証明してもらいます。
ちなみに私は必要で、行政書士に一連の作業をしてもらったのですが、のちに「中国語訳が不完全」と言われて腰が抜けそうになりました。幸い会社の人に翻訳してもらい、会社のハンコを押してもらうことで認めてもらえました。

ここまで用意した書類を中国の会社に送ります。(原本も必要ですが、ネット上でできる作業を先行してやってもらうために、取り急ぎPDFを送ったのちに原本を郵送しましょう。)
中国の会社に”1”の作業の続きをしてもらい、予備審査5日、本審査10日を経て、待ちに待った「外国人就業許可通知(外国人工作许可通知)」をゲットします。これは提出もプリントアウトしたもので構わないので、PDFを会社からメールで受領してください。

これでようやくビザの申請ができるのですが、申請に必要な書類は「期限が6ヶ月以上残っているパスポート」、「写真(背景が白で縦4.8cm x 横3.3cmのもの)」、「ビザ申請書」、そして「外国人就業許可通知(外国人工作许可通知)です。申請書は以下よりダウンロードできます。
https://www.visaforchina.org/TYO_JP/generalinformation/downloads/281011.shtml

ビザ申請書を書く際の注意は、希望滞在期間を「000(日)」とすることです。(滞在期間もスタートのみ記入します:◯月◯日〜というふうに)
正式な滞在期間は、3において外国人就業許可(外国人来华工作许可)を受領したのちに決定されます。

3、中国での手続き

中国に入国したのち30日以内に申請を済ませる必要がありますが、その前に、警察に行って住所登録行い、住宿登记表をもらうのを忘れないようにしましょう。これは、入国後24時間以内にしなければなりません。ちなみに私はそのことを知らず、のちに警察で叱られ、始末書のようなものにサインしてきました。

ここでは、パスポートに貼られたビザ(签证)のコピーを会社に渡して、手続きしてもらうだけです。他に雇用契約書や健康診断書が必要ですが、これは以前用意したものを使い回すことになりますので、新しく手に入れる必要はありません。

以上となります。
正直、心身ともに疲弊するレベルの手続きでした。
みなさんの申請もスムーズにいきますように。

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