私には好きな人がいる。

その人は一年前に付き合ってた元彼だ。

彼は何よりもロマンチストだった。


時折私を驚かせるために、

誕生日にはサプライズでマジックをしてくれた。


私を笑わせるためにハロウィーンでもないのに

ピエロになってくれたりもした。


2人の夢はディズニーのミラコスタホテルに泊まることだった。

ずっとずっと一緒にいれると思っていた。

だが、私と彼は長くは続かなかった。


別れた理由は、とてもありふれた理由だった。


遠距離恋愛だ。


別れた選択に後悔はない。

選んだのは私だった。

仕方なのないことと何回も自分に言い聞かせた。

別れを止める彼を力強く説き伏せた。

好きかどうか分からないなんて嘘までついて。

ある歌を聴くと、ある匂いを嗅ぐと彼のことを思い出す。

今日も心に鍵をかけ、

何もなかったかのように彼と友達であることを演じる。

私には好きな人がいる。