「ひろゆき」は夢を見た
あんたには夢中になれることってどのくらいある?
俺くらいのオッサンともなれば、夢中になれることって言っても「ああん?んなもんあるかい!」って怪しげな関西弁でひとりごちることも多いと思う。
それでも、何らかの作品に出会ったときの感動ってのは、今でもあることなんだよな。
半沢直樹もオモロイし、海賊とよばれた男もオモロイ。
約束のネバーランドもオモロイし、僕のヒーローアカデミアもオモロイ。
サピエンス全史もオモロければ新世界もオモロイ。
そんな風に作品と触れることってのは、いくつになってもオモロイものだ。
そして、とある小学2年生はそのオモロさを「みんなでオモロがりたい!」って思ったそうなんだよ。
今回は、そんな小学生の挑戦に触れて、オッサンが感じたことをつらつらと書いてみる回だ。
ちょっとすごいぞ。この小学生。
その名は「ひろゆき」
その少年の名は「ひろゆき」。
兵庫県宍粟市に住む小学2年生だ。
ぶっちゃけ、兵庫県宍粟市ってよく知らないので調べてみた。
うん、山だな。
あとはいつものwikipedia先生に聞いてみる。
市の大部分は山林地帯であり、「宍粟50名山」を指定するなど「しそう森林王国」を謳っていて波賀町には県内最高峰氷ノ山、千種町には第二峰三室山、第三峰後山を擁する。
出展:wikipedia
ふむ、間違いなく山だ。
8月の最高気温平均が31.5度らしいが、これはものすごく涼しいってことだな。札幌だって36度あるらしいし。
そんかわし、冬は最高気温7.3度、最低気温は氷点下1.5度か。
そう言えば、最近冬でも氷が張っている風景って見なくなったよな。ってか最後に霜柱見たのっていつだっけか?
まあ、というわけで宍粟市はぶっちゃけ田舎だ。1キロ平米あたり53人しか人がいない。
田舎ともなると、インフラの整備もままならない。図書館に「この本が欲しいです」って頼んでもなかなかに入れてもらえない。
予算の都合ってやつがあるからな。
ひろゆきはとある絵本が大好きだ。その絵本の名は「えんとつ町のプペル」。
「信じぬくんだ。たとえひとりになっても」
この言葉はひろゆきの心にきっちりと刻みつけられたらしい。
作品をみんなで楽しんでほしいという思い
そして、この絵本を友だちや知らないみんなにも読んでほしいと思ったそうなんだよ。
まず、ここだよな。俺たち作品を楽しませてもらっている消費者は、オモロイと思ったものをみんなと語り合いたいわけよ。
でも、このインターネットで個人の嗜好がこれでもかって細分化された現代という時代。
同じ作品を楽しんでいるって確率は極端に小さくなってきてしまっている。
それでも「絵本」ってのはちょっと様子が違う。
絵本は「中身が知られているほど売れる」っていうちょっと特殊なコンテンツなんだ。
あんたも「ぐりとぐら」とか「100万回生きたねこ」は知っているだろ?
なんで、絵本はおんなじ内容のものが売れ続けるのか。
それは絵本を買うのが親だったり親戚だからってのがある。本人が楽しそうって思って買うものじゃないんだ。
内容を知っているからこそ、安心してプレゼントできるってわけだ。
で、ひろゆきは思った。
図書館に「えんとつ町のプペル」を置いてもらえれば、みんなにこの本を読んで貰えるぞ!ってね。
図書館に本を置いてもらうってこと
で、喜び勇んで図書館に「えんとつ町のプペル」を置いてもらおうと先生にお願いしてみたってわけだ。
ところが、図書館の先生はこういった。
「西野さんってカリスマというか、宗教っぽくないですか?」
オイコラマテ。
まずは宗教バカにすんなとか、関係ない方向でオッサンは怒り出してしまうが、ひろゆきはそこで考え始める。
どうやったら図書館に「えんとつ町のプペル」を置いてもらえるのか。
そこで、お母さんと一緒に考えた。そして気づいた。
同じ西野亮廣さんの本が図書館に置いてあるってことを。
その本は「革命のファンファーレ」。
ひろゆきはその本を手にとって見た。
そしてとある文字が書いてあることに気づく。
「寄贈」
つまりはプレゼントすれば置いてもらえるってことだ。
でも、宍粟市が田舎って言っても、それなりの数の学校があって、図書館がある。
まずは、宍粟市にどれだけ図書館があるのかをひろゆきは調べてみた。
小学校が12。
幼稚園・保育園が25。
中学校が7。
図書館が4。
つまり12+25+7+4=48。
48冊プレゼントできればいいんだね。
ところが、1冊2,160円の「えんとつ町のプペル」。そんな大金はひろゆきにはありません。
そこで、ひろゆきはお母さんに相談した。
そこで、お母さんが説明した方法。それがクラウドファウンディングだった。
お母さんにしても、ひろゆきがきちんとクラウドファウンディングについて理解できるとは思っていなかったかもしれない。
でもひろゆきは実に柔軟にクラウドファウンディングのことを理解した。
リターンに何を用意するのか。
そこにシンプルな自分の思いを込める。
つまりは、「あなたも宍粟市に本をプレゼントしたくないですか?」だ。
そして、その思いはSILKHATで実際にクラウドファウンディングとして形になる。
それがこれだ。
いやさ。すごくね?
小学校2年生がクラウドファウンディングを立ち上げて、実際にプロジェクト達成率344%だぜ?
夢を形にとか某IT企業の昔のフレーズを思い出してしまうくらいにすごい。
俺たちも何かを始めなきゃって思わせるのに十分なことだよな?これってよ。
なあ、あんたはどう思う?
あんたも何か始めてみるかい?
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