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一般家庭の姿が変わってきている

あんたの家は一般家庭ってやつかい?

一般家庭って言葉があるじゃんか。お父さんが働いて、お母さんは専業主婦。子供が二人いてやいのやいの言いながら暮らしている。

そんな一般家庭像ってやつがあるよな。

この1人が働いて、4人で暮らすって家庭像は俺たちが生まれた頃はわりかし一般的だった。

1974年の統計ではこのお父さんとお母さんと子供二人でお父さんだけ働いているって状態の家庭が最もメジャーだったんだそうだ。

今回はこの一般家庭ってやつについて考えてみる回だ。

どうやら、令和の今となっては一般家庭ってやつが形を変えてきているらしいぜ?

1974年という時代

1974年といえば、ドリフターズに志村けんが加入して、セブンイレブンの1号店が豊洲に出店して、ウォーターゲート事件でニクソン大統領がやめて、宇宙戦艦ヤマトのTVシリーズが放送された年だ。

当然だけれども、今という時代とはかけ離れたような生活様式が普通だった。

テレビはようやくカラーテレビが家庭にやってきたくらいのタイミングだし、洗濯機は2層式しか無かったと思う。

お父さんの働きっぷりは猛烈以外の言葉では語りつくせず、俺の父親なんて、1年間に休日が5日しかなかった。土日含めてね。

そんな時代の一般家庭。

父親が働き、母親は専業主婦。子供が二人いるって家庭は、実に14.6%もの割合を占めていたそうだ。

結構な割合だと思わないか?

2019年という時代

時を経て2019年。インターネットが生活の一部に組み込まれ、スマートフォンで誰もが瞬時に情報にアクセスし、何を持って一般といえばいいかわからないくらいに多様化した時代だ。

現時点で最も多い家庭構成ってやつは何だと思う?

一人暮らしで無収入って家庭なんだそうだ。

その割合は実に17.0%。だいたい6世帯に1世帯は一人暮らしで働いていないってわけだ。

ちなみにそれについで多いのが一人暮らしで働いている家庭で15.7%。
その次が二人暮らしで働いていない世帯の13.7%となる

おいおい、そんな状態でよく世の中が回っているなってあんたも思うよな?

この数字から読みとけるのが高齢者家庭の増加だ。

定年退職で働きたくても働き口がない一人暮らしの高齢者の方が相当数いるってわけだな。

ちなみに1974年の一般家庭であるお父さんが働いてお母さんが専業主婦で子供が二人って世帯は4.6%しかないそうだ。

一般家庭って言葉の意味が変わってきているのが分かるよな。

標準世帯という考え方の歪

一般家庭の姿がこれだけ変わってきているのに、政治の世界ではこの一般家庭の姿を昭和の時代からあまり変えずに議論が進んでいる傾向がある。

標準世帯という言葉がある。様々な社会保障を検討する際に使われる言葉なんだが、この標準世帯という言葉が指し示しているのが、お父さんが働いてお母さんが専業主婦で子供が二人という家庭なんだ。

でもさっきも言ったとおりこの標準世帯。全体の4.6%しか存在していない。

最もメジャーなのが働けない一人暮らしの世帯なのにも関わらずだ。

言葉の語感が良くないよな。標準という言葉はそれだけの力があるってことなんだろう。

家庭構成の変化もさることながら、少子高齢化による人口構成の変化、外国人労働者の増加など変化は枚挙にいとまがない。
あんたの家の近所のコンビニ店員さん。外国人の店員さんが居ないなんてことがない状態になっているよな?

そんな変化に対して、社会保障がどの様になっていくべきかって議論を政治の世界ではどう扱っているのか?

家計調査ってのは総務省が毎月やっている調査なんだが、この家計調査では未だにこの「標準世帯」って概念がまかり通っている。

当然ながら総務省の統計データは政治家たちの議論の根拠として使われている。

おいおいおい。4.6%しか存在しない家庭を前提に議論が進んでいるってことだぞ?

これまずくないか?

俺たちは一人の稼ぎで家庭を支えることなんて出来ない社会で、その反面働きたくても働けない一人暮らしの御老体を大量に抱えているんだぜ?

そこに来て消費税増税。

もう、馬鹿か!と叫びだしたくなるよな。

なあ、あんたはどう思う?

俺たちの社会。ちっと見つめ直すときに来ていると思わないか?

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