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福井で、公共とデザインを問い直す。

[RENEW、ついに明日です]

福井で、公共とデザインを問い直す実験的なトークイベントが10/11に開かれます。
https://renew-fukui.com/talk/#day_11

10/29追記)当日のトークを撮影したYoutube動画が公開されました。ぜひご覧ください。

https://www.youtube.com/watch?v=sn9A6U0o69o

「つくるまち」福井

「つくるまち」福井。その文化は、ものづくりの範疇を超えた、「暮らしを/まちを/社会を・つくっていこう」という拡張的な主体意識=エージェンシーそのものです。

その文化は既に多様な領域で発露していて、きっとRENEWも、単に自分の会社がよければいい、儲かればいいという自己利益の範疇を超えた、ひとつのエージェンシーの発露なのだろうと思います。

こうした文化は、決して市民セクターからの自己拡張にとどまらず、そこにはやはり公的セクターとの協働があります。正にRENEWなんか最たる例でしょうが、市民と行政の(これを既に二項対立で論じるべきですらないのでしょうが)、インタラクティブな協働的関わり合いから、Public=公共とは立ち現れてくるのでしょう。

パブリックセクターからの接近

実は、こうしたエージェンシーの発露としての「つくる文化」に呼応するように、パブリックセクター側からのメッセージがここ数年、強く表明されはじめました。

その最たる例が、新たな福井県知事・杉本さんが(県職員に向けて)発信した「現場主義」という言葉です。

この言葉はきっと、Publicを行政だけが担うものにしない。Publicを行政から押し付けるものにしないのだ、という宣言なのだろうと僕は受け取りました。

また同時に「一人ひとりがプレイヤーになろう」というメッセージも発信されています。「できることを考え、持ち寄る県民総参加の社会をつくります」。
市民と行政とが、協働的に関わり合いながらまちを作っていこうとすること。いまやそれは絵空事ではなく、着実に射程に入りつつあります。

福井で生まれ始めた実践

既にその実践は始まっていて、福井県長期ビジョンの策定は、県民がワークショップで参加しながら構想を練り、生み出されたものです。プロセスベースで着目すると、全国的にも非常に先進的な市民参加型のデザインを実践してきたと言えるでしょう。

また同時に、近年はじまった「ふくい政策デザイン」も興味深い脈動を生み出しています。

ふくい政策デザインでは、実際に事業が生まれ、プロポーザルなどの事業者公募をする前の段階でデザイナーが携わり、事業のアイディエーションを行いながら、本質的で効率的な政策実装をしていこうとする試みです。
デザイナーはこの場において、ある意味市民のrepresentativeとして、行政と現場とを繋ぐ翻訳者のような立ち位置を担っています。

福井で公共とデザインを問い直します

そんな、市民セクターと公的セクターとが互いに歩み寄りながら協働的な社会を形作っていこうとする実践が花開こうとしている福井で、「福井と公共デザイン」というトークをさせていただくことにしました。

今回は「ふくい政策デザイン」を担うお二人をゲストにお呼びしました。現在福井県で営まれている実践を詳らかにしながら、福井におけるPublicとDesignの意義やその可能性について探索します。

きっと森が目指しているのも、社会を担う多様なステークホルダー間を接続する翻訳者であり、そして同時に社会自体が社会を変革させていく自己変容を後押しするエンパワメンターなのだろうと思っています。

そんな僕自身の未来と福井の未来、日本が目指すべき未来の一端に触れるようなトークにできればと思っています。

ぜひみなさんとともに、同じ時間を過ごすことができたら幸いです。

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トーク概要

今年度、福井県の事業として始動した「ふくい政策デザイン」。福井県庁と県内のデザイナーとが連携し、デザインの視座を取り入れながら公共領域に新たなイノベーションを生み出し始めています。本トークでは、その具体事例を取り上げながら、公と市民とが連携することの価値や可能性、連携のポイントを探索します。

【ゲストプロフィール】

景山直恵(アーチザン&パートナーズ代表)
1992年、出産を機にデザイン事務所アーチザン&パートナーズを設立。2013年に「paper glass(ペーパーグラス)」がグッドデザインBEST100特別賞、アロマ和ろうそく「灯之香(ほのか)」がグッドデザイン賞を同時に受賞。現在は、デザインコンサルタントとして幅広い分野で活躍。
藤丸伸和(福井県地域戦略部副部長(未来戦略))
1989年福井県庁入庁。2013年県民サービス室長、2015年女性活躍推進課長、2017年地域交流推進課長、2019年から現職。「新たな仕組みをつくる」をモットーに、長期ビジョン、政策デザイン、SDGs、広域連携等を担当。

【開催概要】

10月11日 11:00-12:30
場所・うるしの里会館 研修室
料金・無料
ゲスト・藤丸伸和(福井県地域戦略部副部長) / 景山直恵(アーチザン&パートナーズ代表)
実施方法・オフライン+オンラインでの配信(Youtubeにて)


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