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私の履歴書⑤米国の仕事を探す

こんにちは。
前回④の記事で現在(2021年12月)の仕事に至るまでのお話を書いたのですが、鬱も治り落ち着いて仕事ができると思ったのも束の間、DVビザが取れたことにより今度はアメリカ移住後の仕事を探すという難題が降りかかってきました。
DVビザ経由で永住権を取得された方の多くが「移住後アメリカでどのように生計を立てていけばいいのか?どのように仕事を見つければいいのか?」ということで悩まれると思います。
最初にお伝えしておくと、この記事はほとんどの方には参考にならない事例で、ただの身の上話にしかならないと思います。(これまでの記事も同じだろ?と思った方。その通りです。)そうは言っても単純にご興味がある方もいらっしゃると思うので、一応この記事を書いておくことにしました。
ご自身の米国での就活にも役立つ情報がほしい!という方は、申し訳ありませんが次回の記事までお待ちいただければと思います。

第一志望の企業に応募

実は私には兼ねてから入りたいと思っている会社がありました。日本での知名度はいまいちなのですが、Smartsheetというブラウザ上で使うスプレッドシートのソフトウェアを作っている会社です。この製品は以前働いていた会社で使ってから虜になり、日本に進出してきたら即応募しようと何年も前から思っていました。ところが日本に進出してくる気配が一向に見られず、永住権が取れたのを機にアメリカ本社の枠に応募してみることにしました。
募集中の職種を企業の採用ページやLinkedInで探し、せっせとカバーレターを書き、履歴書も見直し、満を持して応募しました。
そしてその後、予想通りの展開が!
数日後あっけなく「慎重な検討の結果、他の候補者で選考を進めることとなりました」という落選メールがnoreplyのメールアドレスから届きました。この時点ではSmartsheet以外に働きたい会社なんて考えていなかったですし、さてこれからどうしようかな、と途方に暮れました。

LinkedInでの職探し&応募

第一志望のSmartsheetにあっさり断られてしまいましたが、めげている暇はありません。気を取り直して就活を続けます。
LinkedInで求人検索をすると膨大な件数がヒットするので、その中で自分の希望に近そうなものを保存し、募集要項を読み込んでいきます。
各募集要項に合わせてカバーレターを書き、履歴書と合わせて提出して応募完了、そして結果を待つ。これを15回ほど繰り返しました。
そこそこ自分の経歴とも親和性がありそうなものに応募していたので、1件くらいは反応があるかなあ、と思って待ってみました。
が、結果はすべてボツ。だんだんやけになってきた私は、LinkedInで手当たり次第に応募しまくりました。恐らく最初の15件を合わせると全部で30以上の求人に応募したと思いますが、すべてなしのつぶてでした。
これは後になって分かったことですが、そもそも企業の採用プロセスのからくりを理解していなかったために応募資料を最適化できていなかったことが原因だったと思います。(これについては別途記載します。)

やけっぱちの極み、出戻り

書類が全く通らないので焦りまくった私は、以前在籍していた会社(IT企業その3)に連絡してみることにしました。鬱になって今年2月に辞めた会社です。
いろんなところで報じられているのでご存知の方も多いと思いますが、米国はいま大退職時代(Great Resignation)の只中と言われており、大量の退職者・転職者で溢れかえっています。解雇ではなく、自主退職者です。要因はいろいろ議論されていますが、在宅勤務が続き燃え尽き症候群になったとか、コロナ禍で見送っていた転職活動が景気回復とともに一気に盛り返したとか、そんなところのようです。
IT企業その3もご多分に漏れずかなり多くの退職者を出したようでした。穴埋めに新しい人材を採用しなければなりませんが、職種経験者であっても新入社員には一定期間の研修が必要で、即戦力というわけにはいきません。
こういう状況下ですので、勝手の分かる元社員が戻ってくるのは雇う側としても好都合なわけです。
私はこの会社でコンサルタントという職種で働いていたのですが、LinkedInで検索してみるとニューヨーク支社でちょうどコンサルタントを募集していました。そこで意を決して応募してみることにしたのです。在籍時お世話になっていたアメリカのお偉いさんにも、
「実は永住権が取れたんで、貴社に戻って今度こそアメリカ勤務を果たしたいと思ってまして…」
と連絡をしてみました。この人は社内転勤の話が持ち上がった際にもあれこれと気にかけて世話を焼いてくれた大変親切な人で、永住権の件をとても喜ぶと同時に、出戻りの話にも乗り気になってくれました。
担当者や現職のニューヨークのメンバーと5回ほど面接した結果、内定を得ることができました。恥を忍んで古巣の門を叩いたのが功を奏しました。

アメリカでの就活を経験してみて

今回の就活を通して感じたのは、日本ではそこそこ面接にこぎつけることができても、アメリカではそれが通用しないんだな、ということです。(すごい自信たっぷりの上から目線な書き方ですみません。)
ニューヨークという競争の激しい場所に絞って探したこともあるかもしれませんが、恐らくアメリカ本土の求人には大量の応募が届くため、居住地や経験、スキルなどの条件が企業の探すものと解離している人材はほとんどの場合採用担当者の目に留まることなくゴミ箱に直行している可能性が高いです。
これは就活を終えた後に気づいたことなのですが、インターネットでの就活をするにあたって必要な最低限の知識を私は持ち合わせていませんでした。これは単純に下調べが足りなかっただけの話なのですが、そもそもゲームのルールを分かっていなかったために土俵位入り前の時点でバッサリ切り捨てられていたのだと思います。

これから真っ向勝負で就活しようとする方が私のような凡ミスを避けるための最低限の知識とは何なのかを、次回の記事で書いていきたいと思います。

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