ツアーのこと、まなんのこと

健太です。
なかなかブログ書けなくてごめんなさい。
書くべきときなのに、なかなか文章が書けなかった。
今、ようやく色々落ち着いてきて、書いています。

「ボクとキミのツアー」が始まっている。すでに栃木、仙台、新潟の3公演を終え、今週末は静岡公演だ。

「まなん休養」の発表をしたのはツアー前日、10/18のことだった。
発表の通り、ツアー直前に、まなんが突発性難聴になってしまった。
ファンのみんなも、友達も、みんな驚いたよね。もちろん僕らも驚いたどころか、おおいに困惑した。そして誰よりも困惑しショックだったのはまなん本人であることは間違いない。

ときに苦しみながらも作り上げた『ボクのうた』が無事リリースになり、ツアーの準備もいよいよ大詰め、さあツアーへ行くぞ!
というタイミングでの出来事だった。寝耳に水とはこのことだ。
当たり前だけど誰も予想だにしていなかった、突然のことだった。まなん自身、その事実を受け入れられず、混乱していた。
ツアー直前のことだったから尚更だ。ツアーでファンのみんなに会えること、全国各地で自分たちの音楽を全身全霊で奏でることは、僕らにとってご褒美のようなものでもあり、大きな生き甲斐の一つであり、自分の存在意義をはっきりと見出せることなのだ。
だから、まなんは、そんな状況の中でもツアーに行きたい、休みたくないと言っていたし、その想いも痛いほどわかった。

でも、そんなことを言っている場合じゃない。
最優先は、治すこと。他に優先すべきことなんて何一つない。
まなんのこれからの人生のために、まず、治すことが何より優先されなければいけないのは当たり前のことだ。

ニコルズにはまだまだ先がある。ずっと続けていきたい。そしてそのニコルズに、まなんは絶対にいなくてはならない。
先のことを考えれば、今しばし休むことなんて、どうってことないじゃないか、とさえ思った。
とは言え、僕らメンバーにとって「ニコルズ=人生」であって、僕らの毎日はニコルズと共にあるし、ニコルズこそが日常、というのが事実だ。
だから、一時的なこととは言え、ニコルズから離れるということへの、まなん自身の不安の大きさは計り知れない。

でも本当に先のことを考えたとき、今、最も重要なのはとにかく治療に専念することであって、そのために最善を尽くすことだ。
それがまずは休養ということなのだ。

まなんにはひとまず徹底的に休んでもらうことにした。一旦、ニコルズに関する全てのことから離れてもらう。音楽に関することだけじゃなく、運営に関することからも、全て。SNSからも。
でも僕らは本当に家族みたいなもので、今まで毎日のように会っていたのに急に会わなくなってしまったりしたら、こっちも調子が狂ってしまうだろう。それで結局は毎日のように会っていたりもする。
だから、まなんは今ニコルズに関する全てのことから離れていて、事務所に来たりスタジオに来たりということはしていないけれど、僕らはまず人として繋がっていて、一緒にバンドをやっているのだ。
ニコルズに関する全てから離れている、と言っているのに、思いっきり矛盾しているんだけど…。
つくづく、不思議な関係だなと思う。


10/19からスタートした「ボクとキミのツアー」は、発表した通り、3人で回っています。
決まっていた色々なイベントも、もちろん主催者の了承を得て、3人で出演しています。
チケットを買ってくれて、ライブを観に来てくれる皆さんには、4人でのパフォーマンスを見せることができず、本当に申し訳なく思っています。

ツアーの中止も考えました。
発表の直前まで悩んでいました。
でも、本当に色々なことを考えて、話し合って、出した答えが、3人で回るということでした。

その決断の基準になった一番のことは、3人で満足のいくパフォーマンスができるかどうか、ということです。でも結局のところその「満足」はこっちの基準には違いなく、また勝手なことばかりで本当に申し訳ないと思います。
そんなこと以前に、4人じゃないのだから中止すべきだ、と言われても当然です。3人でどんなパフォーマンスをしたとしても、4人ではないのだから。

でも僕らは、休みたくて休むわけではない、まなんのためにも、ツアーの中止はできる限りしたくなかったのです。ツアーの実施は、まなんの意向でもあります。
そして、3人でのパフォーマンスで、ちゃんとニコルズを表現できる、それはそれで満足してもらえる、そういう自信を持てたので、ツアーを予定通り実施するという決断をしました。
これは決して簡単な決断ではありませんでした。相当な覚悟をもって下した決断です。3人でのパフォーマンスについて、僕らなりに厳しい目で見て考えて、高く設定したハードルをクリアできると思いました。だから自信を持ってツアーに出ようと決めました。

もちろん、まなんがいない寂しさは拭いきれません。
でも、これはこれでちゃんとニコルズを表現できている、観に来たみんなを存分に楽しませられる、そう思っています。
3公演を終えて、それは確信に変わってきています。

今まで一生懸命ニコルズをやってきたこと。
毎日ニコルズのことばかり考えてきたこと。
そして自分の音楽性を日々磨いてきたこと。
それがこのツアーで生きていると思います。
僕らには、さらにニコルズの未来が明るく見えてきています。このツアーを観てもらえたなら、きっと同じようにそう感じてもらえると思います。

まなんが帰ってきたときが本当に楽しみです。そのときニコルズは絶対にもう一回り大きくなるはずです。

みんなで、今を楽しみながら、まなんの帰りを待ちたいです。
ツアーで、会いましょう。
これからもD.W.ニコルズをどうぞよろしくお願いします!

D.W.ニコルズ 鈴木健太

#dw25
#dw25_kenta

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?