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母のこと。

まなんです。

今日はわたしの母の誕生日。
66年前の今日、母はこの世に産まれた。

母は、わたしが小さい頃、家で進研ゼミの赤ペン先生をやっていた。
うっすらと覚えているだけだけど、たしか、カニのキャラクター?の絵を上手に書いていた。

わたしの記憶にある限り、母が会社を休んだり、風邪で寝込んでいるところを見たことがない。
お腹が痛い、なんて言っているところすら見たことがない。
人造人間かもしれないと本気で思ったときもあった。

あと、泣いてるところも見たことがない。
じいちゃん(母の父)が亡くなった時、わたしは小学生でかなり小さかったが、その時ですら、母が泣いていた記憶がない。見えてないとこで泣いてたのかもしれないけれど。
体だけでなくメンタルもなかなかの強さだし、相当なポジティブ思考。
わたしは一体全体誰に似たんだかわからないほど泣き虫だし、ネガティブ思考だし、本当は母の子ではないんじゃないかと思い悩むほど。

だがしかし、母と同じ耳の形(ちょっと変わっている)をしているということで、間違いなく母の子だと確信を持って生きるようになったのだ。
ちなみに、わたしと母と同じ耳の形をしているのは少年隊の東山紀之だ。
それは母が教えてくれた。よくわからないけどイケメンだから嬉しかった。

うちの両親はなかなかハイスペックな大学を出ているし、とにかく頭が良い。
家でクイズ番組を見ていてもたいてい答えられるし、いまだに頭を使うのが大好きなようだ。

そんなハイスペック頭脳をいっさい受け継ぐことなく、好きなことを好きなだけさせてくれた両親。
勉強しなさいと言われたことがない。
だからしなかった。だからこうなった。
なんとなく申し訳ない気持ちはずっと抱えている。

高校を出て大学にいかず音楽をやっていくことも反対せず、後押ししてくれた。

母は音楽が好きだしライブも好きだ。
好きなシンガーはロッドスチュワートだ。
そう、「レガシー、マイファースト」のCMのおじさんだ。
クラプトンやローリングストーンズなんかも好きだったとおもう。
ボンジョビの東京ドームと、福山雅治の東京ドームも連れられて一緒に行ったことがある。

昔のコンサートのチケットはちゃんとデザインされていてかっこいい。
そのチケットをいまだに大事にファイリングしていて、見せてもらったことがある。
大阪のフェスティバルホールのコンサートが多かったように思う。

ニコルズを組む前にだいちゃんの弾き語りのライブも一緒に観に行ったりした。
今度この人とバンドやるんだ。なんて言いながら。

そんなわけで、ニコルズ初ライブ、2005年10月の西荻窪w.jazのライブももちろん観に来ている。
その後も東京のライブはほぼ皆勤賞。
そのチケットも全部とっていたのを見せてもらった時は、驚いた。
そう、毎回チケットを買って観に来ていた。

というわけで、「ニコルズのライブ一番たくさん観てるで賞」は間違いなく母に与えられる。

チケット代総額いくらかわからない。

ニコルズが売れたら何億万倍にして返してあげよう!
なんて思っていた。
が、現実はそう甘くない。

だけど、毎年わたしの誕生日のプレゼントにそえられてるカードには、これからもニコルズ頑張ってねと書いてあった。
毎年誕生日はヴィヴィアンウエストウッドの小物を必ずくれる。
ハンカチやマフラー、手袋などなど。
折りたたみ傘ももう何年使ってるかわからないほど気に入っている。

母は本当にニコルズが大好きだと思う。
だから、ずっと、いつかの何億万倍返しを期待して、応援し続けてくれている気がする。

そのたびに胸がぎゅーっとなり泣いてしまう。

先日のROKKO SUN MUSICも父と一緒にきてくれた。
今は両親は神戸に住んでいるので離れ離れだけど、関西でライブのときは、二人とも来てくれる。
六甲山は特に母の地元にとても近いので、六甲山でライブできるのが嬉しいし、ほんの少しでも親孝行になっていたらいいなと思う。

とはいえ、二人とももういい年だ。
いつまでもこんな調子で待っていてもらうのは申し訳なさすぎるし、もうちょっとどうにかしたい気持ちが山々すぎる。

母も父もわたしと同じくテレビが大好きだ。
朝ドラも、連ドラも、バラエティ番組もよく見ている。
だからやっぱりテレビからニコルズが聴ける日がきたら、きっととても嬉しいんじゃないかと思う。

わたしがドラマや映画の主題歌をやりたい!と、ずっともう何年も前から言っているのはそれも大きな理由の一つだ。

いまだに叶わないことがとても悔しく、悲しいが、まだ諦めたくはない。

きっとその気持ちすら母には見透かされていて、何も言わずにただひたすらに応援してくれているのだと思う。

わたしは母のような人になりたい。
頭脳的な部分はとてもかなわないが、いつだって前向きで人生を楽しんでいる姿、まだまだこれからも好きなように生きるのよ私は。と言わんばかりの生き様は本当に憧れる。

今朝、おめでとうを言いたくて、電話しようとした。
あ、でも仕事かな。LINEで送るかな。
や、でも、母が誕生日に仕事のシフト入れるわけないか!と思い、電話してみた。
案の定、そりゃ誕生日なんだから休むに決まってるじゃない〜!って。

インスタに美味しいものを父にご馳走してもらってるのが載っていた。笑

わたしは、静岡の三島のうなぎをお取り寄せした送った。
母はうなぎが大好きだ。
一緒に住んでた頃は一緒に食べに行けたけど、今は一緒に行けないから、とてもさみしい。

離れて暮らすようになって2年たつけど、いまだにさみしい。
長く一緒にいすぎたからかな。独り立ちするのが遅すぎたかな。
情けないほどに、お母さんとお父さんが好きで恋しくてたまらない。

ちなみに二人とも、わたしに対して、とてもさっぱりしている。
昔から一切干渉してこないし、興味なさすぎじゃね?!と思うほどに、関心を向けてこない。

なので、2年前、離れて暮らすことになってから今現在まで、
「ちゃんと食べてる?大丈夫?」なんて電話もLINEも二人からくることは一切なかった。笑

ドラマや映画の見すぎのようだ。
でもそんな二人がらしくて大好きだ。

お母さんお誕生日おめでとう。


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