川底の石と世の中

最近、池の水を抜いて大掃除をする番組がありますね。池もキレイになるし、とても面白い企画だと思います。

子供の頃に川で、浅瀬の石を拾ったのを思い出しました。
小さい石はそうでもありませんが、両手を使わないと動かせないような石は、ひっくり返してみると裏側がすごいです。
藻がびっしり生えていたり、よくわからない変な生き物が隠れていたり。でも深い所の石は簡単にひっくり返せないので、裏側が分かりません。

世の中も同じだと思います。
澄んだ清流のように見えても、川底の石の裏までは見えません。
水をせき止めて、一つ一つオセロの様にひっくり返して行かなければ、一部は予測出来ても、川の全体像は分からないのです。

更に川面で魚が騒がしく暴れていれば、人はそちらに目が行き、誰も川底に注意を払わなくなります。
きっと【世の中】という川の底には、ヘドロが大量に蓄積されているのかも知れません。
でもひょっとしたら、絶滅危惧種の生き物が出てきたりするかも知れません。

何が出て来るか分からない、今の世の中。
でも、その状況を汚いものが出て来る『不安』と感じるか、未知の発見が出てくる『楽しみ』と感じるかで、世の中の見方は少しだけ変わるのではないでしょうか?

結果がどうであれ、どうせなら楽しんだ者勝ちです。