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花街、暗黙のルール

京都には、現在5つの花街があります。

花街の常連客になるのは、そう簡単なことではない、という話を以前しましたが、京都のルールには出入りする人が知っておかなくてはいけない、「暗黙のルール」も存在します。

その一つが、「一つの花街につき、出入りするお茶屋さんは1つまで」というルールです。

つまり、それぞれの花街に、ご贔屓のお茶屋さんを一つずつ持つのは問題ないが、一つの花街で複数のお茶屋さんに出入りすることは基本できません。

そうした規則が文面で記されているわけではなく、もちろん契約もありませんが、花街に出入りする人であれば、必ず知っておかなくてはいけない規則で、これに反すると恥ずかしいことと心得ておかなくてはいけません。

なぜこのようなルールが存在するのかと疑問に思われる方もいるでしょう。

まず、お茶屋さんとご贔屓客の関係は特別で、長く続けていくものです。その中で、お茶屋さんは、その顧客の趣味志向を理解し、くつろげる時間を提供します。(家族ぐるみの付き合いの場合もあります)


もう一つ以前書いたようにお茶屋さんではサイン一つせず顔で遊べる席と書きましたがお茶屋さんだけでなく祇園なら祇園のお料理やさん、会員制のBAR、タクシーまで全てサインなしで済ませてしまうことができます。

例えば貴方がお茶屋さんのお客さんで遠方からのお客様をおもてなしする際に宿へお迎えからの食事、お座敷遊び、BAR、タクシーで宿まで全てサイン一つせず行うことが可能になります。

何故そのような事が可能なのか?
お座敷に出入りを許されるのは紹介者の信用だとすると
街で顔だけで遊べるのは「お茶屋の女将さん」の信用を使わせてもらっているのです。

私は祇園甲部では「多麻」 
宮川町では「いし初」
祇園東では「満」 
上七軒では「梅乃」

でお世話になっていますがそれぞれの街でお茶屋さんの女将さんの信用を借りて遊ばせてもらっているんです。

お料理やさん バー タクシー全て請求はお茶屋さんにして
お茶屋さんが建て替えることで成り立っています。

その故、一つの街では一つのお茶屋さんに固定することがルールでありあちこちのお茶屋さんに浮気することは「無粋」であり何年通ってお金を落としても決して信頼される関係にはなれないです。

沢山お茶屋さんがあれば大きくて立派なお茶屋さんもあれば
こじんまりした所もありますがご縁が出来たら一生お付き合いしていくことが基本になります。

義理硬く誠実な人はビジネスにおいても
信頼を得て長期的な関係を築く事ができると
この世界で教えてもらいました。
世界にこのようなシステムがあるのはおそらく京都だけなので
残していきたいですね。


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