今回はキムテツの速攻系で一本。兄のノッキングポイント同様、6月デビューの速攻系なので、しっかり見極めておこう。

チェルヴィニア

父ハービンジャー×母チェッキーノ　牝　美浦　木村哲也

【血統分析】

ハービンジャー×キングカメハメハ×サンデーサイレンスの配合。母はイギリス系欧州スタミナ×各種の米血スピード・スタミナを持ち、ややズブさはあるものの優れた配合の馬。スローペースは不向きだが、クラシック向きの溜めて伸びる脚を持つタイプである。この母にハービンジャーを配合したのが当馬。ハービンジャーもイギリス血統で相性はいいし、キンカメとの配合は合うのだが、あまりにも欧州スタミナに寄りすぎていて、中距離どころか長距離タイプだろう。距離は2200ｍ以上ベター、小回りの中距離、小倉や札幌が向く。重馬場もこなせる。

なお参考までにデータも置いておく。ハービンジャー×キングカメハメハの牝馬は過去38頭いて、期間内で勝ち上がったのはモズカッチャンただ1頭。「G2勝ってるじゃないか」と思いたいところだが、モズカッチャンは母母にStorm Catで米血スピードを補完していた。米血スピードを入れていない産駒は期間内未勝利である。

【個体分析】

6月デビュー予定。この一族は総じて仕上がりが早く、ゆるゆるハービンジャーでもデビューが早いのはプラス。またノーザンの一番馬だけに、使い分けや接待競馬での全面バックアップが期待できそうなのも良い。ただうまく勝ち上がれたとしても、本質的には長距離馬。2歳戦で無双するイメージは湧かないし、3歳戦でも活躍の場はかなり限られる。しかも牝馬。POG期間内に適性条件を使える数は少ないとみる。

【結論】