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引越しクロニクル~東京から埼玉に引越してみた~

2018年12月上旬に東京都から埼玉県に引っ越しました。

引っ越した理由は主に以下の2つです。

1、家賃が高いから
2、リゾバに行ってみたかったから

詳しくは、こちらの動画で説明しています。

結果として、家賃は約3万減になりました。

今は荷物整理も一段落して落ち着いているのですが、思った以上に引越しって大変だな~と思い、備忘録としてこの記事を残しておこうと思います。

【引越し1ヶ月前】

<閃き>
ふと「そうだ、引越ししよう」と思い立つ。

<物件の解約>
契約書を確認し、解約申し込み書を記入し、不動産屋に持ち込む。

<大家さんからの電話>
大家さんから退去時の立会日をいつにするか聞かれる。『えっ?まだ引越し日も決まってないのに…?』と、とまどっていると「じゃあ○日でいいわね?」と確定されそうになる。慌てて「あっじゃあ決まったら連絡します!」と応戦し、難を逃れる。

<火災保険の解約(未遂)>
火災保険の解約の電話をするも、電話のお姉さんに「退去日が確定していないと受け付けできません。」と冷たくあしらわれる。

<物件探し>
主に「HOME'S」「SUUMO」を使って、新居を探す。条件としては、「埼玉」「鉄筋」「家賃3.5万円以下」。めぼしい物件をピックアップし、個別に問い合わせる。その際、以下の内容の質問をした。

・初期費用はいくらになりますか?
・退去時にお金は掛かりますか?
・光ファイバー回線は利用可能ですか?
・防音性はどの程度ですか?
・これまでにどのようなクレームがありましたか?
・どれくらいの期間空室でしたか?
・空き部屋は何部屋ありますか?
・以前住まれた方はどれくらいの期間住まれましたか?
・どのような職業の方が住まれていますか?

個人情報の観点から答えてもえらない項目もあったけれど、これらの返答をもとにさらに候補を絞り込んだ。

【引越し3週間前】

<内覧1回目>
候補を3つの物件に絞込み、内覧を申し込んだ。何度も足を運ぶのは面倒なので、1日に3軒回ることに。内覧の日は午後から東京で歯医者の予約をしており、あまり時間がなかったので1つの物件あたり1時間で見ることにした。

1軒目 家賃3.5万円
最低限の設備はあり及第点ではあるが、収納が出っ張っているのが気になった。

2軒目 家賃3.5万円
居間が8畳あるのが魅力的だった。ただ、キッチンが狭く冷蔵庫を置くスペースが無かった。不動産屋から「フリーレントも付きますよ。」と言われて初めてその言葉の意味を知る。フリーレントとは無料で一定期間貸し出すことらしい。

3軒目 家賃2.5万円
東京で住んでいる物件に間取りが近かった。ただ、古さは感じた。「嫌悪条件あり」とあったので問い合わせると、人が死んでるらしかった。

この時点では2軒目に惹かれていたけれど、どうしても決めきれなかった。その一因は、これら3つの物件はいずれもプロパンガスであったこと。ガスには大きく分けて都市ガスとプロパンガスがあり、プロパンガスは都市ガスよりも2倍ほど利用料金が高くなるらしいのだ。

<不動産屋に連絡>
東京のアパートの不動産屋に立会日の件を連絡し、大家さんに伝えてもらうことに。僕は以前、2本渡されている鍵のうち1つを紛失しており、それについても大家さんに確認してもらうことにした(紛失による費用が発生するかどうか)。ちなみに、紛失した時点において大家さんと不動産屋に連絡している。

<内覧2回目>
前回見た3軒の中でどうしても決めきれずにいた。このまま決めてしまっては後悔すると思い、とても面倒だったけれどもう1軒だけ見てみることにした。その物件は、複数の不動産屋から情報が出ており、初期費用が安いところに内覧を申し込んだ。

4軒目 家賃3.5万円 都市ガス
同じ建物の中で、空室の3部屋を案内してもらった。それほど大きな違いは無かったけれど、部屋によっては前の住人が使ったガスコンロやカーテンがそのままになっており、引き続き利用することが出来るらしかった。特に悪いところも無く、『ここにしようかな』と気持ちが動いた。

内覧の後、周辺を歩いてみた。何も無い。歩いていてワクワクしない。これは問題だと思った。最寄りのスーパーに行く。やっぱりワクワクしない。多分スーパーは毎日行くことになる。ワクワクさせて欲しいのだ。

<粗大ゴミ集荷依頼>
粗大ゴミで出せるものは出してしまおうと思った。まず、プリンタが2台あったので1台捨てることにした。2台あると言っても実質1台しか使用しておらず、貧乏性のため捨てられずにいた。

もうひとつは自転車。何度パンクを修理してもすぐにパンクした。自転車屋の陰謀なのかと思うほどに。また修理するのが面倒なのと、引越し先に持っていくほど愛着も無かったのでゴミとして出すことにした。防犯登録の解除をしたほうが良いらしいけどパンクしてるしサドルも外れてるし、盗まれても大丈夫だろうという謎理論により、解除しないまま出した。

【引越し2週間前】

<決断>
結果として、内覧3軒目の物件に決めた。決め手としては、家賃が安いことと最寄りのスーパーに行ったときにワクワクしたこと。プロパンガスである
デメリットを考慮してもプラスの方が大きいと判断した(仮にガス料金が他より5千円高いとしても、家賃との合計で考えれば安い)。

<交渉>
物件を決めたはいいけれど、もう1つ懸念点があった。それは、取り付けてあるエアコンが古かったこと。調べてみると2005年製だった。東京の物件のエアコンも古くて、妙に電気代が掛かった。不動産屋に対して有利に立ち回れるのは契約前であると思い、契約する条件としてエアコンの交換を持ち掛けた。

<審査>
エアコン交換の条件を飲んでもらえたため、契約をすることに。ただ、保証会社と契約するにも関わらず「連帯保証人を立てる必要がある」と言われ不可解な気持ちになった。それだけ信用されていないということだろうか。

<振込>
審査を無事通過し、契約金を指定の口座に振り込んだ。

<見積もり>
新居は決まった。続いてのミッションとして、引越し業者の選定があった。一括見積もりサイトの中で電話番号不要のところを利用して見積もり依頼を出した。以前の引越し時、同様に一括見積もりをしたところめちゃくちゃ電話が掛かってきて非常に迷惑したのだ。翌日には見積もりがメールで送られてきた。結局、一番安いところを利用することにした。『何かこの業者見覚えあるな~』と思ったら前回の引越しの時も利用した業者だった。

【引越し1週間前】

<引越し業者へ連絡>
引越し業者に連絡して、正式の申し込もうと思ったら「フリープラン(時間指定無し)の場合、鍵の受け取りや退去時の立会いはスタッフの待機時間が発生するため対応出来ませんが宜しいですか?」と問われる。立会いに関しては別日を設定していたけれど、新居の鍵の受け取りは引越し当日にしようと思っていた。とりあえず、この時点では正式な申し込みは保留にした。この時、僕の中で3つの選択肢があった。
1、時間指定にする。
2、鍵を前日に受け取る。
3、引越し日をずらす。

時間指定にすると、大幅に料金が上がるらしかった。引越し日をずらすことも考えたが、そうすると立会日もずらすことになり面倒だ。鍵を前日に受け取ることによるデメリットは交通費だけなので、選択肢「2」を取ることにした。

<不動産屋に確認>
鍵の受け取りを引越し日(新居の契約開始日)の前日にすることは可能か問合わせてみた。すると、可能とのことだったので再度引越し業者に連絡し、フリープランで申し込んだ。

<火災保険解約>
退去日も確定したので、今度はお姉さんも優しく対応してくれた。

<ネット移転申し込み>
インターネットの利用停止と引越し先の工事の申し込みをした。引っ越してすぐにでも工事をして欲しかったけれど、すでに予定がいっぱいのようで引越しから1週間後に工事してもらうことになった。これについては、もっと早くに連絡すべきだったと猛省している。

<新居の賃貸契約>
正式に契約するために不動産屋に出向いた。

<電気、ガス、水道の解約、申し込み>
各ライフラインの解約と申し込みをした。ガスは都市ガスからプロパンガスになった。利用開始のために立会いが必要で、その際保証金として1万円が掛かるとのことだった。

<転出届>
東京の市役所で転出届を提出し、「転出証明書」を受け取る。

【引越し3日前】

<荷造り>
本格的に荷造りを開始した。引越し業者からダンボールが届いたけれど、思ったよりも小さくてどう転んでも荷物が収まるようには思えなかった。ちなみに荷造りを開始する前の状態がこれである。汚くて申し訳無い…。

何とか無料でダンボールを手に入れる方法は無いかと考え、ドラッグストアにダメ元で行ってみることにした。

「あの~不要なダンボールって頂くこと出来ますかね…?」
店員「はい、ダンボールですねー。」

僕のような人間は珍しくないのか、すんなり受け入れてもらえた。

店員「大きさはどれくらいですか?」
「大きい方がいいですね。」
店員「何個ぐらい必要ですか?」
「あればあるだけ…。」
店員「!?」
「あっいや…!10個ぐらいで…。」

店員の方はレジの仕事を中断してダンボールを用意してくれた。そのせいで、レジにお客さんの列が出来ていた。申し訳無さを感じつつ、店を後にした。おかげで無料でダンボールをゲットできた。

僕は物を捨てられない人間の典型で、服に関しても大学生の頃に買った服も捨てられずにいた。これは良い機会だと思い、もう二度と着ないと思われる古着を処分することにした。

ちなみに、状態の良いものに関してはメルカリで売ろうと思っている。結果として、ゴミ袋4つ分を処分した。

押入れなどを整理していると、不要なものが思った以上に多かった。新居に持って行くのもどうかと思い、いくつかのダンボールを実家に送った。

荷造りは遅々として進まなかった。居間を整理するだけで2日間を要した。フルタイムで働いていたとしたら、引越しは限り無く無謀なミッションだと思う。

【引越し前日】

<鍵の受け取り>
引越し前日の夕方に、新居の鍵を受け取るために埼玉の不動産屋に向かった。電車の乗り込み、空いている席に座った。すると隣の若者が顔の前で手を払うような素振りをしている。『虫でもいるのかな?』と思っていたけれど、その動作を止める気配が無かった。その後、マスクを取り出して装着した。この時やっとやっと気づいた。

あっ俺、臭いんだ。

荷造りが思うように進まずほとんど寝れておらず、風呂にも入らずいたのだった。あの動作は僕へのアピールだったのだろう。僕は居たたまれない気持ちになった。けれど、すぐに席を立つことができなかった。次の駅に到着し、さもそこが目的地かのような素振りで下車した。

鍵を受け取って家に帰り、風呂に入った。

【引越し当日】

結局荷造りは、引越し業者が来る直前までかかった。終わったと思ったら「あっこれもだ」ということが何回もあった。最後にカーテンを取り外し、座椅子で仮眠を取った。

朝、外からは通学する中学生の声が聞こえる。

8時を過ぎた頃、インターホンが鳴った。玄関を開けると引越し業者の方が二人来ていた。前払いで料金を払うと、怒涛の勢いで荷物を積み込み始めた。

スタッフ「お兄さんにお願い。これ(ハンガーBOX)の中に、洋服入れてもらえます?」

こんな調子で、スタッフのおじさんに指示を受けつつ、1時間もせずに作業が終了した。

スタッフ「待機時間があると料金が発生しちゃうんで、僕たち先に(新居に)行って作業しようと思うんですけど、鍵渡してもらうことって出来ます?」

『えっ?そんなこと言ってなかったじゃん』とも思ったけれど、作業に不備があるような人には見えなかったので、信頼して鍵を渡すことした。引越し業者を送り出し、戸締りをして、僕も電車で新居へと向かった。

1時間半ほどして、埼玉の新居に到着した。

スタッフ「お疲れ様です。今、終わったとこです!」

まじで…?

さすがに作業の途中かと思ったけれど、すでに作業が完了していたようだった。作業完了の用紙にサインをして、あっけなく引越しが完了した。

ここまではスムーズに行ったけれど、水が出なかったり、インターホンが鳴らなかったりと様々なトラブルが発生して疲弊した。そのあたりの詳細は冒頭の動画を見て頂ければと思う。

夕方、頼んでおいた照明とガスコンロが届いた。照明はすぐ取り付けられたけれど、ガスコンロはガスホースが別売りのため設置を断念した。

【引越し翌日】

<各種手続き>
引越した翌日、市役所に行って転入届、国民健康保険加入、マイナンバーの通知カードの再発行などの各種手続きをした。窓口の人に「免許証の住所変更の時に住民票の写しが必要になりますけど、宜しいですか?」と言われたので発行してもらって警察署に持って行ったけど、実際には不要だった(健康保険証でOK)。

<最後の掃除>
東京のアパートに戻り、明け渡すための掃除をした。立会いは16時からで、到着したのは14時前ぐらいだった。引越しの前は荷造りを優先していたため掃除に関してはほとんどしておらず、立会いまでの2時間で全てを終了させる必要があった。ちなみに、これはポスターを剥がした後の壁。

分かりづらいけれど壁の表面がザラザラしており、両面テープタイプのものが使用できなかったので粘土っぽいもので代用していた。

そのツケが最後になって回ってきた。これが非常に取りづらくていろいろ試行錯誤した結果、水をスプレーしてひたすらこするという方法で除去した。

最初は隣に音が響くと思って恐る恐るやっていたのだけれど、そんな生半可な気持ちでは完全に汚れを落とすことは出来なかった。僕は勇気を出して隣人に会いに行った。すると、暗がりから男性が顔を出した。

「あの…今、壁を掃除してるんですけど、音って聞こえますかね?」
隣人「いや…。」
「あの…もしかしたらこれから聞こえるかもしれないんですけど、そしたらすいません…。」
隣人「はい…。」

隣人との最初で最後の会話であった。

これで心置きなく掃除できる。僕はゴリゴリこすった。その方法が合っているか分からないけれど。

掃き掃除を一通り終えて、窓、トイレ、風呂を掃除した。この時点で15時30分ぐらいだったと思う。僕は焦った。もう時間が無い。残りの時間でキッチンを一気に掃除する必要がある。ガスコンロがあった場所は油汚れが特にひどかった。食器用洗剤をぶっかけてスポンジでこすった。その後、ぞうきんやキッチンペーパーを駆使して何とか時間内に掃除を終えることが出来た。

<立会い>
16時、インターホンが鳴り、大家さんがやってきた。大家さんはアパートのすぐ近くの家に住んでいた。

大家さん「お一人で掃除したの?」
「はい。」
大家さん「あらっ!佐藤さん真面目だから綺麗にしてくれて。」

褒められたけれど、2時間の突貫工事であることは言えず複雑な心境だった。クリーニング業者が遅れているようで、5年程住んでいて初めて大家さんの家に招待された。

リビングに案内されると、巨大なテーブルの脇に校長室にあるような立派な椅子が複数設置されていた。そのひとつに腰を下ろすと深く身体が沈み込んだ。部屋の中を見回すと、様々な地方のものと思われる雑貨やお土産が雑多でありながらも綺麗に飾られていた。天井を見上げると、巨大なシャンデリアが吊るされていた。

貴族の部屋か…?

僕はこの時、資本家では無く労働者であることを強く認識した。クリーニング業者が到着し、動揺も醒めぬまま再びアパートへと戻った。

業者「綺麗に使って頂いてますね。」

僕は、ポスターの跡のことを指摘されると思っていたので、ほっと胸を撫で下ろした。5分程でチェックが終わった。

業者「敷金の範囲で収まると思いますよ。」

良かった。敷金の残りは返してもらえるらしい。最後に新住所や金融機関の情報を書いて、鍵を大家さんに返却した(ちなみに、鍵を1つ紛失したことによる費用は発生しなかった)。これで引越しに関する全てのイベントが終了した。

大家さん「こちらにいらした時は是非寄って下さいね。」
「はい、是非。」

正直に言えば、多分もうここを訪れることは無いと思う。けれど、ここで過ごした5年間にはたくさんの思い出がある。その思い出はずっと心に残り続ける。

さて最後に、東京から埼玉の引越しに掛かった費用についてまとめてみようと思います。

賃貸契約金…128,700円
引越し料金…17,200円
プロパンガス保証金…10,000円
粗大ゴミシール…700円
転出届…200円
住民票の写し…200円
照明…4,000円
ガスコンロ…1,5000円

合計すると… 

176,000円でした!!


厳密に言うと、ガスコンロは引越し祝いで兄に買ってもらいました。引越しシーズンからはズレていたことや、敷金礼金が0円であったことにより相場よりも安く初期費用を抑えられたと思っています。

その結果、僕の貯金額がどうなったのか…

誰も興味無いとは思いますが、晒しておきます。
*貯金額以外の情報は無いので、注意して下さい。

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¥ 200

夕飯が豪華になります。