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愛媛の祖父の話

昨日、愛媛に住む父方の祖父が亡くなった。

2親等以内の死は、国語教師に「忌引きでもディズニーランドに行くのと同じ欠席扱いだよ」と宣(せん)された中学以来のこと。


祖父は、祖母と2人で野菜の卸売業を営み、父を含む3兄弟を育てた人であり、驚くほどにマイペースな人でもあった。

親族の結婚式でも長時間のセレモニーに耐えかねて、新郎新婦と一緒にスポットライトを浴びながら退場。変わらない祖父節は、どこにいても周りを笑顔にさせた。


そんな祖父と最後に話をしたのは、昨年のGW。ふと思い立ち若い頃の話を聞いてみると、実は20代の頃にタダで自動車の免許を取得できると聞いて自衛隊に入ったそう。しかし、不運にも海上自衛隊に配属されたためその夢は叶わず。すぐに辞めてしまったそう。

祖父はそれから祖母と結婚して、祖母の実家のお菓子屋さんを継ぐことになる。そこから自営業の人生が始まり、元旦以外1年364日働いて、そのまま半世紀。父は家族旅行に連れて行ってもらったことが、ただの1度もないという。


無念ながらコロナ禍でお通夜に参列することが叶わなかった。ビデオ通話を繋いでもらい、綺麗に化粧された祖父の顔を見て、それから祖母と話をした。

祖母は想像していた以上に頬が痩せて顔色も良くなかったが「おじいちゃんがいなくなってしまったけど、おばあちゃんは頑張って生きていくからね」と、笑ってみせた。

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