見出し画像

いきなり書けるわけがない

そうだった! 
新しいことを始めてすぐに上手にできるわけがない。
新しいことを始めるのが久しぶり過ぎて、すっかり忘れていた。
すぐに小説が書けるわけがない。

そういやあ、私は歌の先生をやっているが、
生徒さん達もすぐに上手に歌えるわけではない。
みんな「私には歌の才能がない」と言っては落ち込んでいるが。
まあ、レッスンの時の落ち込む姿がみんな可愛らしいので、「そもそも家でちゃんと練習してますか?」とは聞かずに、やんわりと「毎日練習を続けられるかが才能なんでしょうね♡」と言うことにしている。
私はこのセリフをみんなに何度も何度も言っているのだが、みんなまるで初めて聞いたようなピュアな反応を見せてくれる。不思議だ。忘れるのもレッスンを続ける一つの才能なのかなぁと思ったりもする。同じことを繰り返しているうちに、ちょっと前進するぐらいがいい場合もあるようだ。
けれども、私はそうは言ってられない。ある小説家の先生が「1日に原稿用紙3枚書く」と言っていた。なんとか私も毎日・・・3枚・・・2枚・・・と思っている。まぁなんにせよ、とにかくまずは3年続けるのが大切みたいだ。

〇【「文体の舵をとれ」ル=グウィンの小説教室)】という本が面白い。まだ半分くらいしか読んでないのだが、実際に練習問題がのっていて読むだけでなく執筆もしなければならない。
原文は英語で、私は翻訳されたものを読んでいる。英語と日本語の文章の違いがあるから、「んん?」と思うところもあるのだが、外国語にくらべて日本語は自由に書いていい言語なのだということがわかった。外国語ではダーシ「ー」、セミコロン「;」の使い方をきちんと理解して使わなければ意味が変わったり、意味をなさなかったりするらしい。こんな大事なことを今まで知らなかった。いや、たぶん高校、大学で習ったんだろうが頭になんの欠片も残っていなかったのだろう。あー、恥ずかしい。
けれども、この本を読み進めながら外国文学を読むと、なるほどと思えるところが増えてきたように感じる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?