幸せになる家計簿⑥ - 使途不明金を生まないためにはカードを使う

こんにちは、ぢゅちです。

今週のテーマは「使途不明金を生まないために」です。

使途不明金があるということは「(記憶に残るような)目的をもってそのお金を使っていない」ということであり、「お金を大切に使えていない」ことだと私は考えています。今週は、使途不明金を生まないために、私が普段から考えていることをいくつかお伝えしようと思います。


資産を把握すれば、「漠然とした不安」は消える

まずは、最も大事なのは自分の資産を把握するです。個人の資産というと大きく、現金などの「金融資産(流動資産)」と、土地や家屋などの「実物資産(固定資産)」に分けられると思います。

ただし、家計を把握するということで言えば、金融資産のみを把握しておけばいいと思います。私の場合でいうと、以下のようなものがあります。

・ 財布にある金融資産(現金、Suicaなどのプリペイド型電子マネー)
・ 銀行預金(普通預金、定期預金)
・ 証券会社(現金残高)
・ 例外的ですが、保険会社の年金積立

みなさんもたいてい同じようなものではないでしょうか。

お金に対して漠然とした不安を生じさせる最も大きな原因は、「自分が持っている資産を把握していないこと」だと私は考えています。資産さえ把握できていれば、残るのは「安心感」か「明確な不安」です(笑)漠然とした不安にはならないのです。

今この記事を読んでいて自分の資産がすぐに答えられない方は、すぐにでも時間を取って自分が持っている金融資産を全て洗い出してみましょう。これさえできれば、大抵の場合は、漠然とした不安は取り除かれます。

家計簿をつけなくても、すべての資産残高の推移を毎月確認するだけでも、おそらく今より不安は取り除かれるはずです。不安が取り除かれるということは「少し幸せになっている」ということです。家計簿をつけるのが億劫な人は、これだけやってみるというのでもいいのではないでしょうか。

ただし、当然ですが、資産は時間と共に変化します。したがって、定期的に確認をすることが大切です。確認する日を手帳に書き込んだり、Google カレンダーなどのリマインダーなどを利用して、ご自身で習慣化できる方法を見つけてみましょう。会社員の方は、給料日に毎月確認するとしてもいいかもしれませんね。

私の場合は、週に1回の家計簿の記録のタイミングで、全口座の資産の推移も確認しています。1週間に1回、自分の資産を把握しておかないともう気持ち悪い感じになっています(笑)この確認を含めても、家計簿に費やす時間は1週間に30分程度です。

「金融資産」にポイントカードのポイントを含めるべきか、という疑問があるかもしれません。ポイントカードのポイントとは「使える箇所が限定される」という意味で「自由に使える資産」ではありません。自由に使えない資産については、資産と捉えない方がよいでしょう。

私の場合、ポイントカードのポイントは「使って初めて手に入る収入」として取り扱っています。詳しくは、後日お話ししたいと思います。


使途不明金が発生するのは「現金支出」

次に洗い出したそれぞれの資産から、資産が減っていくタイミングを考えてみましょう。例えば、以下のようになります。

・ 現金
  現金支出での普段の買い物、プリペイド型電子マネーでの買い物
・ 銀行預金
  現金の引き出し、クレジットカードの引き落とし

ん?これだけですか?…そう、私の場合、普段の生活で資産が減るタイミングはこれだけです。よく考えてみてください。みなさんも同じようなものではないでしょうか。

このうち、「銀行預金からの現金の引き出し」とは「銀行預金から財布への資産の移動」なので、資産が減っているわけではありません。

「プリペイド型電子マネーへのチャージ」も、現金チャージの場合は「資産の移動」になるだけですから全体資産は減りません。クレジットカードからチャージしている場合、一時的にチャージした分の資産が増えたように見えますが、いずれクレジットカードの引き落としが発生したタイミングで資産は減るので、実質的な資産の増減はないと言えます。ただ単に「銀行預金からプリペイド型電子マネーへ資産が移動した」だけとなります。

従って、資産が減るタイミングは、

① 財布からの現金支出
② プリペイド型電子マネーでの買い物
③ クレジットカードの引き落とし

の3つしかないんです。不思議ですよね。でも、よくよく考えてみてください、みなさんも同じようなものではないですか?せいぜい、これに加えてありそうなのは、光熱費や家賃の銀行預金からの引き落とし程度だと思います。


ではここで質問です。
ここで「使途不明金」が生む可能性があるとしたらどこでしょうか。

正解は「① 財布からの現金支出」です。
理由は簡単です。①だけ、記録が自動で残らないからです。

「③ クレジットカード」については、利用履歴はインターネットで確認でききます。使途が分からない出費になることはほとんどありません。

知らない人もいるかもしれませんが、「② プリペイド型電子マネー」についても、最近ではほとんどの場合、インターネットなどで利用履歴を確認することができます。また、Suicaなどの交通系ICカードの場合は、駅の券売機などに行けば、利用履歴を印字することもできます。

◆ 履歴表示・印字・残高表示
https://www.jreast.co.jp/suica/use/record/

つまり、もし本当にどうしても思い出すことができない支出が出てしまった場合は、こういうサービスを使って使途を確認することができるわけです。もちろん、銀行預金の引き落としや銀行振込についても、通帳記帳やWEB通帳などから使途は把握できますよね。

使途不明金が発生するのは「財布からの現金支出」であることは押さえておきましょう。


クレジットカード、ICカードを積極的に使うべし

では、使途不明金を発生させないためには、どうすればいいのか。一番簡単なのは「現金を使わない」ことです。履歴の残るクレジットカードやICカードを積極的に使えばいいのです。

私が買い物をするときは、以下の順で考えることを自分ルールとしています。

① クレジットカードが使える場所ではクレジットカードを使う。
② ICカードが使える場所でクレジット iD が使える場合は、クレジット iDで支払いをする。
③ ICカードが使える場所でクレジットiDが使えない場合は、Suica(私の場合はPASMO)で支払いをする。

④ それ以外は現金で支払いをする。

このルールを定めたら、普段買い物する場所においては、どの方法で買い物をするかが決まってきます。私の場合、ほとんどの買い物はクレジットカードですし、コンビニではクレジットiD、自動販売機の場合はクレジットiDかPASMOになります。こうすると、週に1回も現金での支出がないこともあります。

現金支出がなくなるとさらにいいのは、銀行に行く必要がありません。時間の効率化にもなりますし、余計な時間外手数料も取られることがなくなります。


カードを使わない人に、「クレジットカードを使うとどの程度使ったかどうかが分からないから怖い」という人がいます。もちろん、クレジットカードで支払いをしたら、使った分を把握することは必要になります。

では、現金で支払ったら確認作業は必要ないのでしょうか。現金で支払っていたとしても、家計を正確に把握しようと思ったら、結局お金の使途については確認をしますよね。現金支出にしているからってこの作業が不要になることはありません。しかも、そのクレジットカードの確認作業は、銀行に行っている30分で自宅で十分に把握ができます。

現金支出が多い人は、本当に現金で資産管理をすることが最適かどうか見直されるといいと思います。


レシートを必ずもらうべし

最後に使途不明金を生まないために重要なのは、「レシートをもらう習慣をつけること」です。クレジットカードやICカードを利用する場合でも、できる限りレシートはもらいましょう。クレジットカードやICカードの場合、利用履歴は残るのだからレシートはいらないのではないか、と思われるかもしれません。しかし、ここに少し罠があるのです。

実は、クレジットカードの利用履歴は、各店舗からカード会社への請求が行くまでにタイムラグが存在します。そして、カード会社が利用履歴を確認し、インターネットで閲覧できるようになるまで、これもタイムラグがあるのです。

従って、私のように、仮に1週間に1回、今週の出費を把握しようとしタイと考えた場合、インターネットでクレジットカードの利用履歴を確認したとしても、利用履歴がWEB上に反映されていない場合があるのです。

後になって、「あっ、こんな買い物もしてたんだった!」ということが分かり、1か月の出費が予定よりオーバーしてしまった、なんてことが私の場合は何度か発生しました。それからはクレジットカードであっても、レシートをもらうようにしています。

ICカードの場合はどうか。PASMOの場合、駅の改札までいかないと利用履歴が確認できません。毎週、駅の改札で利用履歴を印字するというのはかなり手間になります。したがって、ICカードで支払いをする場合であっても、レシートを発行してもらえる場合はできる限り発行してもらうようにしています。

コンビニなどに行くと、店員さんがレシートを渡してくれないケースがよくありますが、そういう場合でも地道に「レシートを頂けますか?」と声掛けをして、レシートをもらうようにしていってみてください。それらを家計簿に記録していけば、必ず「使途不明金」は減っていきます。

ちなみに、私の普段の生活においては、レシートをもらうことができない場所は2箇所だけです。一つは「電車の交通費」、もう一つは「自動販売機での飲み物の購入」です。支払いには、PASMOかクレジットiDを利用しています。PASMOへのチャージはクレジットカードからのオートチャージにしているので、これらの金額については、その週に把握できなくても、しばらく経つとWEB上から確認できるようになります。

つまり、これ以外はレシートを発行してもらっているわけであり、レシートさえあれば、使途不明金が生まれてくることはありません。


捉え方で 「使途不明金」をゼロにする!?

最後に少し面白い話をしましょう。捉え方によって「使途不明金をゼロにする」という話です。

例えば、夏休みに友人と旅行に行くとしましょう。このときの出費について想像してみます。車移動だった場合、ガソリン代、高速道路、駐車場代は友人と折半になるかもしれません。サービスエリアでの飲食代、観光をすれば入場料、帰りにお土産も買うでしょう。その他、インタネットで友人が宿代を支払ってくれていたら、そのお金も現金支出になるかもしれません。

旅行中は、きっと楽しくてテンションは上がっています。レシートをもらえるところでも、レシートをもらい損ねることもあるかもしれません。そもそも、旅行期間中はどこでレシートがもらえないかなんて分かりません。ここは私がおごる、これはあなたがおごって。こんな状態では間違いなく「使途不明金」が出てしまうことでしょう。

だからといって「はい、食費でいくら」「はい、交通費でいくら」などと出費のたびに記録していたら、楽しい旅行もげんなりしてしまいますよね。じゃあ、どうすればいいか。

答えは簡単です。
「旅行中に出た支出はすべて『旅行代』として処理する」
としてしまうのです。はい、これで「使途不明金がゼロ」になりました(笑)

家計簿は全てを細かく記録することが目的ではありません。お金をコントロールすることが目的です。

旅行を計画するときは「旅行中にどの程度まで出費してもよい」という予算を決め、それに向けて、普段の無駄なお金をセーブする。旅行中は、その予算を頭の片隅に置いておき、旅行を思いっきり楽しんで、旅行が終わったタイミングで振り返ってみる。そうやってコントロールができればいいのです。

「振り返り」は必ず実施しなくてはいけません。どんなにその旅行が楽しかったとしても、予算を大幅にオーバーして、その後の生活を圧迫するような旅行は、私は失敗の旅行だと思います。

なので、旅行が決まった際に、私は「予算を多めに確保できるように普段の生活からコントロールをする」し、「旅行中に雰囲気に任せて散財したりはしません」。未来の自分が、この旅行を楽しかったと思えるようにお金を使います。これが、「幸せになるための家計簿」です。


◆ 今週の課題

今週の課題は、

「先週の使途不明金を確認(C)し、今週の使途不明金を減らすためにできることを一つ決め(A、P)実践する(D)」

です。来週は、「1か月に1度の振り返り」をテーマにお届けする予定です。


#コラム #家計簿 #幸せになる家計簿

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