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ほにゃらら風土記

ザワザワ世間が動き始めた気配に包まれていたが、まだその包みの中は空っぽのままだ。自分のようなレイヤーに居ると大波が届く頃には往々にして漣となっているものである。然るに依然凪。

アパートの部屋を配置換えしてみた。長く居るつもりは毛頭無く、いつでも出て行けるよう家具らしきものは殆どスーパーマーケットから拝借した段ボールで設えてある。ただ其処に置いただけのまま殺風景だったのでさすがに僅か乍らこじんまりとしてやったら室内はスッキリ明るくなった。猫も満更ではない様子。

比較的近所に住んでいる知り合いのグラフィックデザイナーと初めて飲みに行った。彼とは20年以上の付き合いで、かつては同じクライアントの仕事を取り合ってた謂わば商売敵であるはずの関係であった。しかし、自分は敵対心と制作物は別物との考えだったので仲良くさせてもらってたのである。笑顔で近寄って行った自分に当初彼は若干たじろいでいたようであるが。で、その彼M氏と有名イタリア料理店にて初めての宴に乾杯したわけである。もちろんグラスなんか「カチン!」とも鳴らないあの店である。たしか夕方から閉店までいた。会計時に割り勘を切り出すと「Mac貸してもらったお礼ってことで」とカードを切った。M氏のMacが壊れた時に自分のを貸してたことを思い出す。色々方々ありがたい。彼は自分以上に律儀で毛深いのである。

水曜どうでしょうみたいな双六チックな隙間副業を試してみた。胡散臭さ満載で怖い物見たさもありけっこう楽しめたが、疲労以外にもダメージはキツく、よっぽど頭が空っぽにになりたい時以外はありえないな。で、気がつけば名古屋で一夜を明かしたという塩梅。どこに移動されるかわからない罰ゲーム感覚。

久しぶりに付けたレンズの無限が来なくなり、色々触ってみるとマウントネジが緩んでいたことが判明した。生憎ドライバーもカッターナイフも持ちあわせておらず深爪するタチなので引っかからせるものがなかったがそれでもポケットを弄ると一本の爪楊枝。もしやと思い先で無理矢理押しながら回してやると無事回転。爪楊枝は多めに拝借しておくべしと誰かの言葉の意味が自分なりにわかった。

周囲の勧めもあり、地方の機関誌用に料理の表紙撮影の話を頂いたがよく訊くとレシピ提案からフードコーディネート込みと宣う。首を縦に振る前に練習。予想以上に厳しい。自分のYouTubeでも経験があるがひとりで最初から最後まで、しかも全く別の作業の同時進行は堪える。慣れるしかないが。

雨の日が多い。4月に坂出で車中泊したのを皮切りにわりとまとまった雨が今年は頻繁だ。軽トラや自宅アパートの屋根から聴こえてくる安っぽい雨音もなかなか落ち着くものである。濡れる被害からたった一枚の板で辛うじて護られている、被害より僅か一歩手前の安全圏にいることで胸を撫で下ろせている気にさせるからであろう。

授業は思いの外楽しくできており(生徒がどう感じてるか知る由もないが)、自分本位ではもうあと倍コマ受けても本業に差し障りなく楽しい時間が過ごせるかと。眠そうな講義中に突然「紙には目があります。ほらこのとおり...」と実演した時の食い付き様にほくそ笑んだ。昭和おじさんの小手先による翻弄は続く。

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