見出し画像

Bant Artifact Aggro エルドレインの森 デッキ紹介

デッキリスト

2023年10月時点
Deck
4 Teething Wurmlet (BRO) 192
3 Mandible Justiciar (ONE) 21
3 Gingerbrute (WOE) 246
2 Haywire Mite (BRO) 199
3 Surge Engine (BRO) 81
3 Tough Cookie (WOE) 193
3 Steel Seraph (BRO) 38
2 Combat Thresher (BRO) 35
3 Mindlink Mech (NEO) 62
3 Agatha's Soul Cauldron (WOE) 242
2 Glass Casket (WOE) 16
2 Fateful Absence (MID) 18
2 Make Disappear (SNC) 49
1 March of Swirling Mist (NEO) 61
1 Island
1 Eiganjo, Seat of the Empire (NEO) 268
1 Boseiju, Who Endures (NEO) 266
2 Adarkar Wastes (DMU) 243
4 Seachrome Coast (ONE) 258
2 Brushland (BRO) 259
4 Razorverge Thicket (ONE) 257
4 Yavimaya Coast (DMU) 261
3 Mirrex (ONE) 254
2 The Mycosynth Gardens (ONE) 256

デッキの特徴

アーティファクトをデッキの軸として、回避能力(飛行・アンブロッカブル)を駆使し、相手ライフを削る
起動型能力を有するクリーチャーと「アガサの魂の大釜」により、思いがけないシナジーと奇襲性を生み出す

墓地(自分、相手問わず)のクリーチャーを追放することで、
+1/+1カウンターを置くとともに、起動型能力を継承させる

現スタンダードBO1環境との適合性

殆どがアーティファクトクリーチャーのため、黒の除去台頭「喉首狙い」が全く脅威とならない
アーティファクトが場に出るたびに、強化+ライフゲイン(絆魂)できるクリーチャーにより、一方的に火力で押し切る赤単デッキにも耐えられる
墓地利用のリアニメイトデッキを封殺できる
墓地参照の青単デッキを封殺できる
回避能力により巨大生物、チャンプブロッカーを機能させなくする
「兄弟仲の終焉」で一掃されると泣ける…

クリーチャー

アーティファクトが場に出るたびに強化+ライフゲイン

彼らがいれば、赤単に勝てる!

生歯の子ワーム:強化は+1/+1カウンター、カウンターはターン内に1回だけであるが、ライフゲインはターン内に何回でも起こるため、場に残っているだけで、もりもりライフが回復する。本人はアーティファクトではないため、「喉首狙い」の対象となってしまうのが弱点。3つ以上のアーティファクトをコントロールしていれば、接死となるため、戦闘特化クリーチャーの足止め要員にもなる。本デッキの主役!
大顎の大司法官:強化は+1/+1修正だが、ターン中何回も発生するため、1度に2つのアーティファクトを場に出す呪文を唱えることで、4/3絆魂となり、ライフレースを逆転させる可能性を秘めている。

起動型能力持ち

大釜の餌

ジンジャーブルート:1マナで実質アンブロの起動型能力を持つアーティファクトクリーチャー。速攻もあるため、精神連繋メカ搭乗で3ターン目に殴ることもできる。2マナ+タップで自爆し、大釜の餌になる。
機能不全ダニ:1マナ生け贄で置物追放(非クリーチャー)できるアーティファクトクリーチャー。死亡時にライフゲインもあるため、アグロ対策として機能する。自爆能力は置物破壊だけでなく、「太陽降下」などの追放除去を避けるなど、幅広に使える。ただし、追放する置物を対象にとる必要があり、相手がオーラや置物をコントロールしていない時は、精神連繋メカを対象とした後に搭乗することで、追放なしで自爆することが可能。
高波エンジン:1マナでアンブロ、3マナで5/4に変化、6マナで3枚ドロー、という凄まじい起動型能力持ちアーティファクトクリーチャー。大釜に入れば、本当にいろんなことができる。単体でもスタッツがそこそこあり、このデッキのためのクリーチャーといっても過言ではない。
堅いクッキー:ETB能力で食物(アーティファクト)を出すため、前述の「アーティファクトが出るたび…の誘発能力を持つクリーチャー」と相性が良い。3マナで非クリーチャーのアーティファクトを4/4に変化させる起動型能力はロングゲームで非常に役に立つ。2マナ+タップで自爆。

その他のアーティファクトクリーチャー(3マナ帯)

基本は試作で唱えます

鋼の熾天使:試作3マナで、他クリーチャーに対して、戦闘前に飛行or警戒or絆魂を付与することができ、デッキコンセプトとも相性抜群。3/3というスタッツに自身も飛行持ちであることもGOOD。赤単デッキに対しては、通常コストで出すこともあり。
戦闘の打破者:試作3マナで、ETB能力で1枚ドローする二段攻撃持ち。単体では活躍できないが、精神連繋メカや高波エンジンの起動型能力と組み合わせると化け物が誕生する(後述)。

アーティファクト

優秀なアーティファクト群

アガサの魂の大釜:能力は冒頭のとおり。墓地クリーチャーの起動型能力を場にいるクリーチャーに継承する。相手墓地も触れるため、リアニだけでなく「しつこい負け犬」「苔森の戦慄騎士」の再利用、「永岩城の修繕」の伝承Ⅱの効果、「血に飢えた敵対者」の追加マナ能力を阻止するなど、様々なことができる。タップするタイミングも含め、いろいろな使い方がある分、扱いは難しい。可能性の塊。
精神連繋メカ:搭乗1のコピー機体、4/3は維持するため、戦闘の打破者(二段攻撃)とは相性抜群。「アーティファクトが出るたび…の誘発能力を持つクリーチャー」を搭乗させてから、アーティファクトを場に出して、メカ自身を強化するテクニックもある。全除去で流された後はミレックスのダニトークンも搭乗させる。
ガラスの棺:3マナ以下のクリーチャーを捕獲する低コスト除去。「アーティファクトが出るたび」ももちろん誘発させられるため、序盤の押し切りに大活躍。

土地

 3マナまではアンタップを優先したいことと、3色デッキであるため、ファストランド(3つまでアンタップイン)とペインランド(ー1点で2色からマナを生みだせる)を多数採用。24枚。

痒い所に手が届く

ミレックス:ロングゲーム時の殴り要員だけでなく、ダニ・トークンを搭乗させたり、大釜から能力を継承させ自身を5/4にしたり、アーティファクトを4/4にしたりする。ダニ・トークンもアーティファクトのため、「アーティファクトが出るたび」も誘発させられる。
マイコシンスの庭:マナ総量のコストを払うことで、場にあるアーティファクトをコピーできる。アンブロクリーチャーや「鋼の熾天使」になることが多い。クリーチャーが場に不足している時は、精神連携メカに搭乗した状態をコピーすると、搭乗員のマナ総量支払いで、クリーチャー状態のコピーが生成されるテクニックもあり(ダニトークン搭乗の場合、X=0)。

インスタント

クリーチャー主体のデッキなので、数は少なめ

運命的不在:クリーチャーもしくはプレインズウォーカー破壊除去。自身のクリーチャーを墓場に送りたい時や追放除去を避ける時は、自身のクリーチャーにも容赦なく打つ。手掛かりトークンもアーティファクトのため、「アーティファクトが出るたび…」の誘発も可能。
かき消し:アグロデッキとしているものの、3マナ以降のビッグアクションが少ないため、対コントロールデッキ用に採用。犠牲コストかつ大釜の餌として活用すべく、自身のクリーチャーを墓場に送るために使う場合もあり。
渦巻く霧の行進:最後のひと押しで相手クリーチャーを退かす、もしくは全除去呪文に対して味方クリーチャーを守るフェイズアウト呪文。ロングゲームになるとマナも余るため、切り札として有効に機能する。

大釜シナジーについて

「ところで 俺の打破者を見てくれ こいつをどう思う?」
「すごく・・・大きいです・・・」

 本デッキの起動型能力持ちクリーチャーの能力は非常に優秀であり、大釜の能力継承により、画像のような化け物を低コストで生み出すこともできる。また、相手の墓地から起動型能力持ちクリーチャーを追放した場合は、その能力も利用することができるため、大釜の可能性は無限大と言える。相打ちしてでも大釜に入れたい、比較的遭遇頻度の高いクリーチャーを一覧に示す。

徴兵士官:4マナでクリーチャーを探す
有望な信徒:3マナ+カウンター取除で置物破壊
眠り呪いのフェアリー:2マナでアンタップ
侵攻の伝令、ローナ:タップで手札入れ替え
進化した潜伏工作員:1マナ→2マナで強化していく。ファイレクシアンになれば、3マナで+1/+1カウンターと-1点1ドロー ダニトークンと「大顎の大司法官」は、飛び級可能
苦難の影:1マナで+1/+1修正
ラノワールの壌土語り:マナ生成。土地をクリーチャー化
囁かれる希望の神:マナ生成(パワー分)

採用候補カード等(調整余地)

離反ダニ、スクレルヴ:起動型能力が使えそうだが、チャンプブロッカーになれず、大釜により、能力を継承したクリーチャーが殴りに行けない、というジレンマ
別館の歩哨:アーティファクトクリーチャーではあるが、3マナ以下のクリーチャーしか追放できず、起動型能力もない
祝祭の出迎え:後続クリーチャー出現により、宝物(アーティファクト)を生成できるため、アーティファクトシナジーの恩恵は受けられるが、マナの使い道がなく、ロングゲーム用
エルフの管理人:(未試行)アーティファクトが出るたび、+2/+2は強力であるものの、素のステータスでは精神連繋メカに乗れない。アーティファクトクリーチャーでないためシナジーが薄くなること、エンチャントの効果が活かせないこと、起動型能力もないため、除外
大変成家、アンクタス:アーティファクトクリーチャーのロード。タップで手札交換もあるが、青クリーチャーが殆どいない。起動型能力も微妙
お告げの行商人蒐集家の保管庫:1T目に行商人、2T目に保管庫、と動けば、3T目で5マナ使用可能となる。保管庫が2マナで宝物生成できるため、アーティファクトシナジーが期待できた。一方で、お告げの行商人が単体では弱すぎて非アーティファクトのため不採用 ロングゲーム用(後述)
エルズペスの強打:インスタント除去として…3点しか与えられず、追放してしまうため、大釜の種にならないのがネック
スランの蜘蛛:2/4というスタッツが現環境では微妙であり、相手側のパワーストーン生成が、起動コストや協約コストにもなってしまうのもネック。アーティファクトを探す起動型能力もあるが7マナとかなり重く、ピン挿しから不採用とした
思慮深い達人:忍術2マナでプレイヤーに戦闘ダメージを与えた場合、ダメージに応じたマナ総量のアーティファクトを踏み倒せる忍者。ジンジャーブルートと相性が良いが、大釜や精神連繋メカを使って3点以上出しても、試作3マナのクリーチャーが踏み倒せなかったりする。打ち消し呪文を構えている青系デッキには強力に立ち回れるが、一発屋的存在であり、ピン挿しから不採用(ただしイラスト違いが超かわいいためデッキケースデザインに採用)となってしまった

デッキ作成の軌跡

 「エルドレインの森」全カードが公開され、環境予想と光るカード探しを始める。気になるのはやはり2色ミシュラランドであった。この手のカードは多色デッキには採用されがち、かつタップインであることから、環境スピードは少し遅くなるものと考えた。
 沢山のカードがある中で、輝きを見せたカードは2マナアーティファクトである「アガサの魂の大釜」と「蒐集家の保管庫」である。この2種を軸に、タップで2マナ生みだす「お告げの行商人」や1マナ3/3護法②「眠り呪いのフェアリー」、起動型能力コストを下げる「訓練場」をガチャガチャやれば、面白いことができるんじゃないか、ということで次のようなデッキを早速構築していく…

勝率1桁。ネタデッキの風上にも置けない。

 いざ新環境がスタートすると、「巨怪の怒り」「ゴドリック」を携えた赤単デッキばかり…前環境から、さらにスピードを増した環境になっており、上記デッキの1,2マナクリーチャーでは太刀打ちできず、初動の攻勢を守りきれるデッキにせざるを得なくなったのであった。そう…この手のコンボデッキは、必要なパーツがすべて揃わなければ、非常に無力なのである…
 そうなってくると、除去を得意とする黒を採用する他なく…ただ「アガサの魂の大釜」の可能性に光るものを感じ、オルゾフミッドレンジに起動型能力を活かせるデッキを構築してみる。

序盤で死んだクリーチャーを大釜に入れることにより、脱法変身や、潜伏工作員やギックスの起動型能力を狙う

 ある程度の勝率は得られたのだが、シェオルドレッドが強すぎて、「アガサの魂の大釜」の能力を活かしきれておらず、プレイしていても、あまりワクワクを感じず、煮え切らないものを抱えた。それであれば、アーティファクトを軸に、初動の攻勢を対処できるデッキは作れないものだろうか、と構築を試みる。

紹介デッキよりもミッドレンジ(コントロール)寄り

 ここで目を付けたのが「アーティファクト」と「ライフゲイン」を結びつける2種のクリーチャーである。序盤を彼らで凌ぎ、「蒐集家の保管庫」でマナを加速させ、大型呪文でフィニッシュすることが狙いである。思った以上にマナが生まれるため、ウルザ変身もロマン枠として採用。しかしながら、クリーチャーに依存してしまうため、全除去や打ち消し呪文の枠が少なく、思い描いていた展開になることは難しかった。
 このデッキを回し勝因を分析した結果、初動のクリーチャー群で押し切って勝利を導くことの方が多いことが分かり、紹介したデッキである、3マナまでで完結するアグロデッキへ変貌を遂げたのであった…

終わりに

 ここまでお付き合い頂きありがとうございました。「ロマン」とある程度の勝率を求めている方、墓地と睨めっこしながら、能力を起動したり、搭乗したり、ガチャガチャしたい方には、おすすめのデッキとなっていると思います。
 前回ローテの「団結のドミナリア」から、1つのデッキを擦り続けた故、ワイルドカードが沢山余っていたため、今回のローテに合わせて、いろいろなカードの使用感を試すことが出来ました。そして、環境予想から環境に合わせた調整、試行錯誤を経て、自身の納得のいくオリジナルデッキが完成し、これらの過程は、非常に有意義な経験となりました。
 前回は掲載しました各デッキの対策方法等は、スタンダードローテーションが3年に伸び、多様なデッキが出現したため、割愛させていただきます。次弾「イクサラン:失われし洞窟」では、新メカニズムが墓地活用であったり、低コストのアーティファクト瞬速5点火力カードが登場したり、地図トークンが登場したり、まだまだこのデッキで遊べそうです。
 今後も奇抜なロマンデッキを構築していこうと思います。徒然なるままに、ここまで書ききってしまいました。読んでくださった方々、ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?