ThinkPad X220のバッテリーを取り外すと性能が落ちることと、その対策

こんにちは。

不調となったThinkPad X220についてのネタです。このネタが役に立つ人はそうはいないと思いますが、私自身が相当はまったことなので、残しておきます。

X220はバッテリーを外してACアダプターだけで使うと、クロックダウンする

ThinkPad X220および、同世代のThinkPad(T420は該当するとのこと)には、バッテリーを取り外して、その機種に同梱されているACアダプターだけで使用すると、自動的にクロックダウンするという仕様が組み込まれています。

私のX220のCPUは、Core i5-2430Mという型で、通常のクロックは2.4GHzで動作します。しかし、ACアダプターだけで動かすとこのクロックが約3分の1にまで落とされます(Core i5-2430Mの場合、0.8GHz前後)。

ここまでクロックが落とされてしまうと、動作は非常に緩慢になります。パソコンとして使うことが難しいレベルです。

対策は、90WのACアダプターを使うこと

バッテリーを外してACアダプターだけでX220を使う場合には、Lenovo純正の90W ACアダプターを使うことで、クロックダウンを回避することが可能です。

そのACアダプターですが、以下のものが使えます。

・LENOVO製90W/20V ACアダプター
・型番はいくつかあるようだが、「45N0198」は確実に使える

名称としては「LENOVO製90W/20V ACアダプター」になるようですが、同じ名称のACアダプターを複数のメーカーが作っているようでした。最初はそのことがわからず、「どれを買えば良いの???」となってしまいました。

なお、同じパーツを複数のメーカーが作っているのは珍しいことではないようで、キーボードや液晶パネルなども同様とのことでした。知っている人は知っていることのようですが、私は知らなかったです。

90WのACアダプターを使うとクロックダウンを回避できる理由について

X220に同梱のACアダプターではクロックダウンするが、90WのACアダプターではクロックダウンしない理由は、ACアダプター及びX220本体に仕掛けがあります。

ACアダプターの電源接続部には、その中央にピンがありまして、これに抵抗が繋がれていると、X220はそのACアダプターを65Wと認識して、抵抗が繋がれておらずオープンな状態だと90Wと認識するようになっているそうです。この中央のピンは、ACアダプターのワット数を判別する信号線らしいです。

状況と対策については、以上です。これより後は、私の体験談です。

(以下、体験談)理由はわからないが、X220の動作が緩慢になる

いつものようにX220を使っていたところ、確かバッテリーが使えないというダイアログが表示されて、それでバッテリーが劣化してしまって使えなくなっていることに気がついたと思います。

ノートパソコンであるX220ですが、こたつ机にほぼ据え置きの状態で使っていましたので、バッテリーを外してACアダプターだけで使えば良いと考え、実際にそうしました。ただ、このときはまだ、X220の仕様について知らなかったのです。

ノートパソコンを10年も使っていれば、本体は大丈夫でも(私のX220は結局、本体もだめになってしまいましたが)、バッテリーが劣化して使用不能になるのは仕方ないと思います。

しかし、このことがクロックダウンを招き、パソコンとしての動作が緩慢になるきっかけになるなどということはまったく予想もできないことでした。

気がついたら、理由もわからずにX220の動作が緩慢になっていました。

思いつく対処は行ったが、どれも空振りで変化なし

「パソコンとしての動作が緩慢になったことには気がついた。しかし、何故そうなったのか?何が起こっているのか?」ということが当初は全くわからず、しばらくは見当違いの対処を繰り返していました。覚えているところでは、実施した対処は以下のとおりです。

・ 余計なファイルが残っていないかを確認して、きれいにする → 変化なし
・ メモリの取り付けに問題が生じた?まさかとは思うが、一旦取り付け直してみる → 変化なし
・ OSのリカバリーを実施する → 変化なし

このような感じで、どれも有効には作用しませんでした。

たまたま、タスクマネージャーでCPUのクロックが異様に低いことに気がつく

色々と対処を試したところで八方塞がりとなり、「これはどうしようもないのか・・・」と思っていたところ、CPUのクロックが異様に低くなっていることに気が付きました。

最初の方で述べたとおり、本来のクロックは2.4GHzなのですが、これがタスクマネージャーでは0.8GHz前後の値を示していたのです。

それで、「おかしいな。このパソコン、クロックがそんなに低いはずはないぞ?」となり、これがきっかけで情報を調べ直したところ、X220の仕様についてようやく知ることができたという次第です。

ネットで90WのACアダプターを注文・購入、無事解決

X220の仕様がわかり、対処方法もわかりましたので、ネットで90WのACアダプターを注文しました。中古しかないだろうと思っていたし、中古でも抵抗はなかったのですが、新品を販売している店がいくつかありました。

「10年も前のノートパソコンのACアダプターが新品で買えるのか。それはそれで大丈夫か?」と思ってしまいましたが、その新品のACアダプターが大体3,000円前後で買えることがわかりましたので、実際に買いました。

注文してから3日ぐらいで90W ACアダプターが届き、X220に繋いでみたところ、クロックダウンしない状態で使えるようになりました。クロックダウン現象が発症したのは、多分2020年の4月か5月だったと思います。そして、問題が解消したのは2020年の12月に入ってからでした。

「これでまたしばらくは、X220が使える」と心から安堵したことを覚えています。しかし、それから10ヶ月ほどして、残念ながらX220自体が使えなくなりそうだということになりました。

こうして振り返ると、ここまでよく動いてくれたものだと改めて思います。

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