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『待ち時間がないとは驚きのワクチン接種~イタリア編~』

日本ではまだまだ『緊急事態宣言』の日々が続き、大変な思いをされている方もたくさんいると想像しています。ワクチン接種予約や供給の難しさがあると思いますが、ここイタリアの現状を少し書きます。

ワクチン接種の予約と実施は全20州それぞれが担っており、日本同様、こちらでも医療従事者、高齢者、疾患がある人、その他職業的な接種順位はあります。
私が知る範囲ですが、今週あたりから30代の人も予約ができるようになりました。
接種の予約方法はオンライン、かかりつけ医経由があり、かかりつけ医で予約してもそのあとは直接個人に連絡が入る仕組みです。インターネット予約よりかかりつけ医経由の方が少し早めに予約ができている印象です。
イタリアには日本で言うマイナンバー(こちらではコーディチェ・フィスカーレ/Codice Fiscale 個人納税者番号、名称とは関係なくIDなので子どももあります。)を生活する上でかかせません。これは生まれたときから国民、国籍関係なく住民総ゼッケン制です。この番号はどのような手続きの場でも確認を求められます。接種券ではなく、この番号があれば予約はできます。

毎度のことながら前フリが長くなりましたが、ワクチン接種の予約日時は自動的に決められるので(州により会場や接種日を選択できることもあります。)、その日が仕事であっても接種に行く感じだと思います。よほどの場合でなければ、変更することはないと思います。(私の周りで変更した例は聞かないので、どのように変更できるかはわかりません。)
この接種方法だから?なのか、全体的にスムーズに進んでいる印象です。もちろん、もともとの感染者数が多いためワクチン供給量が違うのだと思いますが、いつもお馴染みの「我先に」の国民性はなりを潜め、無理のない予約だからなのか、入場、検温、問診票記入、受付、接種、接種後の待機、その間にIDカードを渡して接種状況を機械に登録、接種したワクチンおよび次回の接種日を印刷した紙を受領するような流れであり、いつもどおりイタリア生活の感覚で身構えて行くと拍子抜けします。
会場運営に携わる全ての人がとても親切で、待ち時間もなく、失礼ではありますがいつものイタリアではありえない、若干早めの対応で驚きの連続です。

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高齢者のワクチン接種が進むと同時に、若い世代での接種が進むのももう目の前に夏休みが迫っているからでしょうか。ここが現金なイタリア国民性の表れかもしれません。
イタリアでは学校が6月10日頃に年度末となり、そこから3か月の夏休みです。
大人はさすがに3か月休みませんが、それでも平均すると3-4週間の夏休みを取ると思います。
まだまだ国境を越えての夏休みには入出国時に簡易検査が必要など面倒な部分もあるため、今年はイタリア国内で夏休みを過ごす人が圧倒的だと思います。
現に、昨年滞在していたホテルの価格を見ると去年の倍近くに高騰、その上もう満室状態であり、コロナ禍で経済的にも苦しい立場の人が多い中、それでも夏休みは別と考える人が多いようです。夏にしっかり充電してイタリア経済を立て直しにがんばっていくと信じて。

イタリアは観光立国、ワクチン接種が進まない日本であっても、ワクチン接種者の観光受け入れ国に入っています。
思わずテレビのニュースを見ていてひとり突っ込みを入れてしまいましたが、イタリア人の多くは1日も早く、世界中からたくさんの人が来てくださることを心待ちにしています。



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