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『父の日はいつから3月になった?』

日本では梅や桜の花を見ると春の訪れを感じますが、こちらイタリアでもアーモンドや桜の花(日本とは種類が異なるかもしれません)が春を感じさせてくれます。
桜の木の下での花見、イタリアでは間もなくイースター(イタリア語: Pasqua パスクワ)を迎えますが、今年も人が集うことは難しそうです。

Torinoの桜2011

さて、今回もまた学校や仕事がお休みにならないですが、日ごろの感謝を込めた日をご紹介します。

日本で生まれ育った私は長年父の日は『6月の第3週日曜日』と記憶していましたが、ところ変われば様々なようです。
イタリアでは3月19日が『聖ジュゼッペ(San Giuseppe/キリスト教の父)の日』が『父の日』です。
食いしん坊のイタリア人、甘いものに目がないイタリア人、ドルチェ(お菓子・スイーツ)で季節を感じています。
先月ご紹介した『カーニバル』のお菓子もそうですが、毎月お菓子カレンダーが目白押しのようなイタリアです。
この時期にお店に並ぶのが『ゼッポラ(Zeppola)』で、これまた期間限定お菓子なので、『期間限定』に弱い日本人?の私はこれまたついつい買ってしまいます。
このお菓子はもともと全国区ではなく、主に南イタリアで食べられていましたが、今では『父の日』に食べるお菓子の定番となりました。
『期間限定』に弱いのは日本人かと思いきやドルチェ(お菓子・スイーツ)に関してはイタリア人も同じでしょうか。

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円状で中にカスタードクリームがたっぷり入っていて、更に追いカスタードクリームとアマレーナでデコレーションしています。
このゼッポラ(Zeppola)は、オーブンで生地を焼くタイプと揚げタイプがあります。そしてこのデコレーションに使う『アマレーナ(Amarena)』は、そのまま食べるには酸っぱいさくらんぼをシロップ漬けしたもので、この『父の日スイーツ』の目印です。

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少し話が脱線しますが、イタリアではジャム、シロップ漬け、リキュール、飲み物にする果物、単純に保存する目的ではなく、その果物自体が酸っぱかったり、渋みがあったりするものをいかに美味しく消費できるかと言った発想から生まれているものもたくさんあります。自然の恵みに対する愛しさと手間や時間を惜しまないイタリア人には感心させられます。

日頃の感謝の気持ちを込める『父の日』とはどこへやらと思ってしまいますが、家族揃ってにぎやかに食卓を囲めることは最高なのかもしれませんね。

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