【総括】楽天の令和元年ドラフト。一夜明けての「不満たらたら」感想録

球団史上最多の大量指名

支配下&育成含めて総勢107人が指名された令和元年のドラフト会議。
一夜明けた今、ぼくの心は近年の中では『最も心躍らない状態』だ。

石井GM体制本格稼働1年目の楽天は総勢11名(支配下7名、育成4名)を指名。
(下記表参照)

◎楽天の令和元年ドラフト:交渉権獲得の全11人選手一覧

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この数は2005年に並ぶ球団史上最多タイの指名数になった。
来季から三軍制を敷き、石井流の若手育成に本格着手する決意表明のドラフトとも言えそうだ。

投手4名、野手7名。
投手は支配下で大学・社会人の即戦力を指名し、野手はミート力に優れた選手の指名が目立つ印象になった。

野手では捕手と二遊間経験のある内野手を大量指名。
センターラインを中心にしたチーム作りを目指す意図を確認できるドラフトになった。

◎2014年~ ポジション別でみる楽天のドラフト

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佐々木逃しの小深田行きになった1巡目指名

最注目の第1巡選択希望選手、楽天は佐々木朗希(大船渡)に入れた。
前日に「急浮上」と各紙報道のあった石川昂弥(東邦)の指名を見送り、東北・岩手の大器を選択するかたちになった。

この判断と選択が興味深い。

嶋の肩を叩き、今江を指導者に転身させ、功労者の福山には育成打診。
情を挟まず、来季へ向けて現実主義に徹した差配を揮う石井GMなら、競合多数と見込まれた佐々木ではなく、石川に食指を伸ばす可能性も大いにあるのでは?と思われた。

イーグルスの球団創設以来の大夢は、生え抜き和製大砲の実現だ。
その悲願へ、木製バットへの高い適応力をみせたU-18日本代表4番を指名するのも、確かに有力な選択肢だった。

しかし、結果は佐々木へ。

アマ野球の専門誌『野球太郎』が「数字を超越し感動を与えてくれる」と評した佐々木の魅力は、東北にしがらみのないリアリスト石井GMの心をも動かした、無視できない大きなモノだったと言えるからだ。

僕も競合覚悟で佐々木獲りに参戦して欲しいと願っていた。
東北生まれの逸材が東北からNPBの頂点に立ち、さらにMLBへ羽ばたいて欲しい。
則本がMLBの夢を封印した今、田中将大に継ぐ、田中将大を超えていくポテンシャルの物語を紡ぐことのできるのは、佐々木しかいなかった。

結果、日本ハム、ロッテ、西武との4球団競合の末、交渉権はロッテへ。

ドラフトによる楽天のくじ引き成績は通算9勝9敗。
最初の1位指名では2015年の平沢大河(ロッテ)以来、清宮幸太郎(日本ハム)、藤原恭大(ロッテ)と4連敗になったが、当たるも八卦の抽選ハズレは仕方なく、ハズレ1位からが真の腕の見せどころになる。

肩透かしのドラ1 

そんな楽天がハズレ1位で入れたのは、小深田大翔(大阪ガス)。
僕のみならず、恐らく多くのファンにとって、、、

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