見出し画像

【試合感想文】 7/11○楽天3-2日本ハム:直近1ヶ月3連投3度。リーグ4位14ホールド酒居知史の奮闘

しばかわの中でのマンオブマッチ

本戦も売り出し中の大卒5年目、先月突如覚醒した高卒8年目を始め、タイムリー性の打球を球際好捕したパパ1年生、真っ直ぐ撃ちのスキルを存分に生かしたドラ1小兵、粘投でゲームを作ったベテラン右腕など、多士済々が活躍。

そのなか、僕の目をとりわけ惹いたマンオブザマッチは、酒居知史である。

この日は1点リードの8回、二番手で登板。3番・松本剛から始まるファイターズ中軸を1単打零封に抑えてみせ、勝った展開のまま松井裕にバトンを渡した。

まずは、投手成績をまとめた下記表をご覧ください。

酒居知史 試合別 投手成績

パリーグ最多3度の3連投

27登板はパリーグ登板ランキングで20位タイ。決して多くはない。しかし、27登板で同4位・チーム最多の14ホールドの濃密ぶり。6/6○T1-4E以降の直近29試合では15試合に投げる過密ぶりもみせ、この1ヶ月間は3連投が3度もあった。

ご存じのように昨今パリーグの継投運用ではコンディションが重視され、リリーフ投手の3連投が急激に減少している。7/11終了時で3連投はパ6球団で11例。そのうち7例が楽天で、その中のダントツ3例を酒居が担っているのだから、いやはや、頭が下がります。

《ソフトバンク》
オスナ(4/26、4/27、4/28)
田浦文丸(5/3、5/4、5/5)
嘉弥真新也(5/3、5/4、5/5)

《日本ハム》
河野竜生(6/17、6/18、6/19)

《楽天》
安樂智大(4/19、4/20、4/21)
内星龍(6/7、6/8、6/9)
酒居知史(6/8、9/9、6/10)
鈴木翔天(6/13、6/14、6/15)
松井裕樹(6/13、6/14、6/15)
酒居知史(6/15、6/16、6/17)
酒居知史(7/4、7/5、7/6)

7/11終了時、パリーグ3連投の例

不思議と打たれない速球、低め徹底フォーク

本戦でも松本剛、代打・野村佑希を退けたそのストレートは、高速化が進むNPBにおいて決して速くない。今季平均144.3キロだ。

しかし、この数字は酒居の中では移籍後キャリアハイ。昨年142.9キロだから球速アップしているのだ。フォークとの相性も良く、岸孝之のように回転効率にも優れているのだろう。昨年も被打率.186と《不思議と打たれない真っ直ぐ》だったが、今年もここまで.143と優秀だ。

決め球のフォークは出色の出来。ほぼ投げミスがない。今年は「これでもか!」というほど・・・(続く)

...続きは『Shibakawaの楽天イーグルス観戦記2023』でどうぞ。

楽天イーグルスを周囲よりも“半歩”詳しく知りたいあなたへ──

2018年9月のGM就任から始まった石井体制も5年目へ突入。今年はGM職を外れて監督業に専念する総決算・集大成の戦いに。監督も「狙うのは優勝ですね。優勝以外を掴まされてもハズレ」と不退転の決意を示す今シーズンを試合感想文やコラムなどで綴ります。あなたの野球観戦の「良き伴走者」を目指して。月10回以上を所収。ただいま新規読者さん募集中!

《読者さんの声続々!》「観る野球から考える野球へ。過程を検証する姿勢、セオリーを疑うことで見えてくる景色の提示など、野球の奥深さを覗くことができます。こちらを読むようになってから、本棚に野球の関連本が増えました」(東海在住40代男性さん)

★ご登録は下記からどうぞ! あなたのご参加お待ちしてます!

ここから先は

1,642字 / 2画像

¥ 100

読者の皆さんにいただいたサポートで、さらなる良い記事作りができるよう、心がけていきます。