【試合感想文】4/2楽天2-1日本ハム:課題残る開幕勝ち越し。藤平好投の源78%とは?

勝ちに不思議の勝ちあり

観衆30775人の約9割が相手ファンだと思われる敵地新球場。
そのなかで接戦をモノにし、開幕カードを勝ち越すことができたのは朗報だ。

しかし、なんとも課題の残る勝利になってしまった。
ノムさん風に言えば「不思議の勝ち」だ。

僕が問題視しているのは、2-1と勝ち越した7回表の攻撃である。

ファイターズは二番手・北山亘基。「教授」の愛称を持つプロ2年目が登板していた。(「教授」といえば昨夜、坂本龍一さんの訃報が飛び込んできました... R.I.P.)

このアタマから登板した北山と火消しに入ったメネズが乱調。両人合わせてストライク率50.0%のありさまで、この回イーグルスは労せずして4個の四球をもらった。(そのうち2個は1度もバット振らず)

しかし、入った得点といえば、2死満塁、9番・太田光の初球が高めに完全に抜け、捕手・伏見寅威がミットを弾いた適時捕逸の1点のみ。決勝点こそ入ったもののタイムリーは生まれず、この回の残塁は3になったわけだ。

前日の土曜日は、先発・上沢直之以下のファイターズ投手陣が10個の四球(死球入れると11個)を出しながらも、楽天打線が決めきれず15残塁で3-4xと敗れた試合。二ケタ四球をもらいながら負けたのは2014年10/4●E0-6Bs以来8年6ヵ月ぶりだった。

この教訓を活かし、この場面では願わくばタイムリー1本欲しかった。そうすれば、僕らファンは「昨日の反省をチームとして修正してきたんだね!」と思えるじゃないすか。

とくに前日メネズのボール球に手を出して凡退した伊藤裕季也だ。

1死満塁、0-1から2球目の失投変化球。解説・鶴岡慎也さんも「変化球の浮いた球でしたけど、一瞬ヒヤッとしましたけど」とコメントした制球不如意。まさに絶好球だったが、ミスショットに倒れての二飛は残念。

その後、適時捕逸で勝ち越し、太田四球でなおも2死満塁、前日メネズから同点2ランを一閃した辰己涼介。

初球、2球目と立て続けに甘く入ってきたものの、いずれも仕留めきれずファウル。追い込まれた後は高めボール球にねじ伏せられての空三振だった。

彼ら犬鷲もアプローチをかけたところまでは良しだが、願わくばタイムリーという戦果が欲しかった。

試合展開

楽天=1番・辰己(中)、2番・小深田(左)、3番・フランコ(指)、4番・浅村(二)、5番・島内(右)、6番・阿部(一)、7番・山﨑剛(遊)、8番・伊藤裕(三)、9番・太田(捕)、先発・藤平(右投)

日本ハム=1番・矢澤(右)、2番・石井(二)、3番・松本(左)、4番・野村(三)、5番・清宮(一)、6番・マルティネス(指)、7番・上川畑(遊)、8番・伏見(捕)、9番・五十幡(中)、先発・金村(右投)

両軍のスタメン

辰己の先制打、伊藤裕の終盤好守

ただ、そんな両名も別の場所で良い活躍をみせてくれた。

辰己は3回2死1塁に右中間フェンス直撃の先制ツーベースを弾き返した。

プロ初登板・初先発とは思えない快投をみせていたルーキー金村尚真が、2死走者なしから9番・太田に四球。この日初めて出した走者だった。その四球直後の初球を応戦したわけだ。

そういえば・・・(続く)

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