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【戦評】 イヌワシ打線、梅雨入りへ~6/6●楽天1-2巨人

イヌワシ打線、梅雨入りへ

交流戦の戦前に危惧したとおりの展開になっている。

打線は明らかな低空飛行だ。

最後に二ケタ得点をあげた翌日5/22日本ハム戦(○E5-3F)以降、楽天は1試合平均得点3.31。
この間の13試合、二ケタ安打はわずかに1度である。

そんな打線の梅雨入りを、投手陣が必死の好投で下支えする構図だ。

もはや投打のバランスは崩壊寸前。
しかし、投手陣が懸命に食い止めているため、5/22以降は8勝5敗と勝ち越すことができている。

打線には、淡い期待もあった。

イヌワシ打線を良く知らないセリーグ投手が、打者のイヤがる投球より自分本位の投球をするため、沈滞した打線が息を吹き返す可能性もあるかも?と期待した。

しかし、それはあまりにも都合の良すぎるシナリオだった。
交流戦は相手先発との対戦が全て1度限りの一期一会。

1度目の教訓をフィードバックし、今季2度目以降の対戦で相手先発を防御率5.28と攻略してきたイヌワシ打線も、今季初対戦時には防御率3.17を許してきた。

その傾向は交流戦でも継続。
とくに交流戦での1巡目打撃成績は、OPS.453、打率.192とふるわない。

先発・石橋は7回2失点。
自身初のハイクオリティスタートを記録する好投だった。

中10日の登板間隔で気力・体力は充分。
この間、ふだんはできない走り込みも実施し、スタミナ強化を測ったトレーニングが奏功。
速球の平均球速146.7キロは今季最高値をマークし、 95球も今季最多の球数になった。

ストライク先行が冴え、無四死球も自身初。
ベストピッチと言える石橋に白星をつけたかった。

しかし、なぜか石橋先発ゲームで打線はいつも湿ったまま。
これで石橋の9イニング当たりの援護率は1.69になった。

交流戦成績は8位(パ5位)、3試合1勝2敗。

チーム成績は56試合30勝25敗1分、交流戦3連勝のソフトバンクと並んで1位タイ。

各種戦績は直近10試合6勝4敗、6月3勝2敗、楽天生命パーク14勝10敗、先制された試合14勝19敗1分、6回終了時に負けているとき5勝18敗1分、1点差ゲーム8勝10敗

ゲーム差は3位・日本ハムと0.5、4位・西武と1.5、5位・ロッテと3.5、6位・オリックスと7.5になった。

両軍のスタメン

巨人=1番・亀井(右)、2番・丸(中)、3番・坂本(遊)、4番・阿部(指)、5番・岡本(左)、6番・大城(一)、7番・ビヤヌエバ(三)、8番・若林(二)、9番・炭谷(捕)、先発・桜井(右投)

楽天=1番・茂木(遊)、2番・島内(左)、3番・浅村(二)、4番・ウィーラー(三)、5番・銀次(一)、6番・ブラッシュ(指)、7番・渡辺佳(右)、8番・辰己(中)、9番・堀内(捕)、先発・石橋(右投)

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全体の25%でカーブを用いた巨人バッテリー

巨人先発の桜井は、2016年3/30DeNA戦のプロ初登板以来、2度目の先発。

楽天は桜井の先発経験不足の隙を突きたかったが、パリーグを良く知る炭谷の好リードと、そのリードに呼応した桜井の集中力あるピッチングに最後まで手を焼くかたちになった。

試合後、平石監督が口にしたとおり、桜井のカーブが楽天打線を邪魔した。

およそ楽天打者のイメージにない遅球の使用頻度は全体の25.0%にも及んだ。

当該打席でカーブを1球でも混ぜられたのは、対戦打者27人中じつに19人。
直前との緩急差が20キロ以上ついた投球が29球を占め、緩急に苦しむかたちになった。

その象徴が、OPS1.046の打棒を誇るJBだ。

ブラッシュvs桜井は、、、

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