【試合評】見えてきた100打点。島内宏明、連日の一発攻勢~10/16○楽天3-0西武

島内宏明、連日の一発攻勢

135試合を終えて1位・オリックスと4.0差、2位・ロッテと3.0差になった。

本戦の勝利のカギは初回の先制2得点だろう。

3点リードの8回1死満塁をしのいだ酒居の粘投と辰己の好守も忘れることはできない。

4番・山川に勝負球を徹底的に投げ抜いて三振に退けた背番号28と、抜ければ同点リスクがあった長打コースを俊足飛ばしてグラブに収めた背番号8の活躍も素晴らしかったが、やはり島内の21号先制2ランについて触れないわけにはいかない。

1回2死1塁だった。左腕・浜屋が1-2から投じた外角高め142キロストレートを左翼ポール際に運んだ。

連夜の一発攻勢は開始早々にゲームの主導権を手繰り寄せる一閃になった。

さらに言えば、雨で試合開始が遅れた仙台に対し、14時定刻で始まったZOZOマリンでは島内と打点王を争うレアードが2ランを放ち、その差を4打点に詰めてきた。その直後だっただけに、差を再び元に戻す意味でも大きな意味を持つ一撃になった。

これで95打点だ。100打点を完全に視野に捉えている。ちなみに球団記録は2007年山崎武司の108打点になる。

4球勝負だった。そのうち初球から3球目まではスライダー。
見逃しストライク、ボール、空振りで1-2になった。

おそらく西武バッテリーは決め球にスライダーを使用したかったのだろう。
そのためストレートを見せ球として1球挟もうという意味での配球だったと思われるが、島内はそんな見せ球のアウトハイをコース逆らわずに応戦し、逆方向へ運んでみせた。

プロ10年目・31歳にしてOPSはキャリアハイの.872。
これはロッテの外国人勢や近藤健介を上回るパリーグ5位の数字だ。

キャリアハイ21本のホームランもパリーグ5位タイ。
当代一の打者=吉田正尚や山川穂高と並ぶ数字になっている。

このように今シーズン、キャリアハイを大きく超えてくる戦績を残すことができている背景には、

●左打者なのに左投手を全く苦にしなくなったこと
●逆方向にも大飛球を打ち返すことができるようになったこと

の2点があげられると思う。

そこでキャリア通算83発を放ってきた島内のホームラン記録を一覧表にしてみた。

ここで注目したいのは、投手の左右と打球方向だ。
左投手は水色の網掛けを、逆方向に当たる左本、左中本には薄黄色の網掛けを施した。

◎島内宏明 本塁打記録

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どうだろう。左投手から多く打ち、かつ、逆方向にも多くスタンドインさせているシーズンは?というと、今年が初めてなのだ。

2017年にも逆方向弾は多かったが・・・(続く)

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