【試合観戦記】 4/11楽天1-2xオリックス: トホホだよ。楽天打線13残塁1得点は3年8ヵ月ぶり・・・

13残塁1得点は3年8ヵ月ぶり

「(先制後)次の1点が取れなかった事が全てだと思います」と今江敏晃監督。指揮官になり、改めて野球の難しさに直面しているのかもしれない。

加点のチャンスはいくらでもあった。

楽天打線は計8イニングでスコアリングポジションに走者を置く活況ぶり。
しかし獲得した得点は1点のみに終わったのだ。

得点圏で打者21人を送り込みながら、適時打は1本だけ。
3回1死3塁、この日3番に上がった浅村栄斗が放った左中間への先制二塁打、これだけにとどまった。

13残塁と残塁の山を築くことになったが、残塁13以上で1得点以下に終わったのは、2020年8/6ソフトバンク戦(楽天生命)●H3-1E以来、3年8ヵ月ぶりのことになっている。あのときも得点圏17打席で適時打は鈴木大地の先制二塁打1本だけというよく似た状況が繰り広げられていた。

先発は楽天・内星龍、オリックスは山下舜平大。
高校3年生のときがコロナ禍直撃した2002年生まれの同期対決になった。

昨年新人王に輝いた山下は今季2登板目。前回4/3西武戦では6回途中2安打5奪三振2失点ながらも8四死球と独り相撲の大荒れ。本戦は中7日で迎えたマウンドだった。

楽天打線が粘り強いアプローチをみせた。

5回を投げた山下に対し、投球回を上まわるヒット7本を浴びせることに成功。追い込まれてもファウルで粘りをみせて球数を投げさせた。2ストライク以降のファウル数はじつに19本を数えていた。だから5回107球という球数になったわけだ。

その集中力は凄かったが、しかし結局、あっぷあっぷする弱冠21歳の怪童を相手に結局1点どまり。

5回無死2塁では先制打を弾き返した浅村が完璧に捉えた鋭いライナーを右方向へ飛ばしたものの、ライト真っ正面に収まるというハードラックも。とはいえ、苦しんでいた山下から2点3点とたたみかけていきたいところだった。

浅村に当たりが戻ってきたかな?という部分は明るい兆しになったものの、阿部寿樹がこの日は音なしだった。

好調さを買われ、楽天歴代44代目4番打者に就任したが、四球1個は選んだとはいえ3三振を含む4タコ。得点圏で2三振と精彩を欠いた。

マスターらしくない場面が見受けられた。

5回1死2塁、山下からの空三振、7回1死走者なし、吉田輝星からの空三振。いずれもベース盤をはずれたボール球の変化球に手を出した。ふだんならバットを出さない球だった。

だから9回1死3,1塁、一打勝ち越しの場面で平野佳寿から喫した空三振も、そりゃあバットはまわるというもの。だってベース盤に落とされたんだからと思ってしまった。

試合展開

楽天=1番・小郷(右)、2番・村林(遊)、3番・浅村(指)、4番・阿部(一)、5番・岡島(左)、6番・鈴木大(三)、7番・辰己(中)、8番・石原(捕)、9番・小深田(二)、先発・内(右投)

オリックス=1番・太田(二)、2番・西川(左)、3番・中川(中)、4番・セデーニョ(一)、5番・森(捕)、6番・宗(三)、7番・杉本(指)、8番・紅林(遊)、9番・小田(右)、先発・山下(右投)

両軍のスタメン

首脳陣にはそこまで想像して起用してほしかった

天国と地獄。前夜プロ初勝利を飾った鷲のガッキーが、この日は黒星にまみれた。

同点の9回、四番手として登板した西垣雅矢は今季初の連投。メモリアルから一夜明けたこの日は総じて球が高かった。当方計測では14球中じつに10球が高めにプロットされていた。

抑えが効かず球がうわずってしまい四球を与え、1死1塁で紅林弘太郎にサヨナラとなる紅の一撃をくらったという次第になる。

Xにも書いたが、仕方ない部分もある。

前夜はプロ初勝利で友人、知人、お世話になった方々、ファンなどお祝いのLINEやらメッセージやらメールが多数届いたはずだ。それに目を通していくつかには返信もしただろう。それだけでもかなり時間をとられ、深夜に及んだはずだ。また、興奮からアドレナリンが異様に分泌され、なかなか寝つけなかったのでは?と思う。つまり、西垣はいつもの体調ではなかった。

首脳陣もそこまで配慮して起用してほしかったなーと思うわけで。

鉄は熱いうちに打てとばかりに、次なる経験を積ませたかったのかもしれないが・・・(続く)

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