防御率1位を記録した楽天救援陣の「隠れた課題」と、どこまで続く?高梨雄平の無双劇

防御率リーグ1位を記録した楽天救援陣

昨日ネット上に『楽天投手陣の健闘を伝える記事』が掲載された。

野球専門Webサイト「full-count」が配信した下記記事になる。

昨年、楽天投手陣の防御率は3.78、リーグ3位。
しかし、記事によれば、救援防御率は2.44、同1位を記録したというのだ。

以下、日本ハム2.88、オリックス3.01、ソフトバンク3.57、ロッテ3.67、西武3.71の順だった。

2位との差は0.44、これは大差と言えそうだ。
前年3.32(同3位)からの躍進だったことを考えると『2019年へ向けて大きな成果』になった。

もちろん、松井裕樹の不調、福山博之の不振は痛かった。
両人の開幕からのスランプが、チーム失速を招いた部分は、紛れもない事実。

しかし、入れ替わるように活躍した投手が目立ったのも、これまた事実である。

前年の終盤に台頭した宋家豪が順調に力量を伸ばすと、抑え代役のハーマンが大健闘。
ベテラン組では青山浩二、久保裕也が防御率1点台を刻んだ。

高梨雄平も「2年目のジンクス」「仙台北税務署の呪い」とは無縁の好パフォーマンスを披露。
侍ジャパンで春と秋両方に呼ばれたサウスポーは、高梨のほかに松井と濱口遥大(DeNA)の3人だけだった。

《打高新時代》のなか、作り上げた栄誉ある数字

ここ10年間の年度別の数字も確認しておこう。
カッコ内はリーグ順位になる。

◎楽天イーグルス 年度別の救援防御率
2009年 4.28 (3位)
2010年 3.88 (4位)
2011年 3.02 (5位)
2012年 3.15 (4位)
2013年 3.85 (5位)
2014年 3.80 (5位)
2015年 3.73 (5位)
2016年 4.53 (6位)
2017年 3.32 (3位)
2018年 2.44 (1位)

防御率2.44は過去10年で最も良い数字になった。
球団歴代でも、おそらく堂々1位だと思われる。

その数字を、リーグ防御率が前年3.66から3.90へと悪化した《打高新時代》の中で築き上げた点が、素晴らしい。
もっと言えば、2016年の4.53を起点に、毎年約1点前後の大幅改善をみせているのだ。

今年も引き続き、期待できそうだ。

松井はパートナーを得て野球に専念できる環境が万事整った。
福山もこのまま黙っているわけがなく、必ずや復調するだろう。

宋、高梨といった伸び盛りは、今年もめきめき力を発揮するはず。

2軍の注目株は、小野郁である。
昨年イースタンのセーブ王に輝いた実績をひっさげ、今年は1軍でどこまでやってくれるのか。

そして、最注目は、新外国人ブセニッツだ。
ハーマンの制球力とクルーズの奪三振力を足したかのような『球団史上最高のポテンシャル』。
あとはNPBにどうアジャストするかの問題だけになる。

松井の先発再転向がなくなったことも追い風になり、後ろは昨年以上に盤石になるのでは?
そのように今から夢風呂敷を広げる最中なのだ(笑)

兜の緒を締めたい「隠れた課題」とは

一方、『勝って兜の緒を締めたい案件』もあることを、ここで指摘したい。

それは、昨年、、、

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