見出し画像

【試合評】 エース12勝目に花を添えたペゲーロ先制25号ソロ~9月10日○楽天2-1オリックス

4年ぶり2度めになったエースx正捕手のお立ち台

3戦ともハイクオリティスタートを記録しながら、3戦とも敗戦投手。
マウンドに崩れ落ち、ベンチで涙を流した9月3日ソフトバンク戦(●E0-1xHから1週間、則本が粘りの好投をみせた。

1試合5四球は、2014年6月3日阪神戦以来、自身4度目(ワーストは6四球)。
微妙な制球に苦しむ場面もあったが、先頭打者の出塁を許さず、7回を1失点にとどめるゲームメイクでチームに勝利を運んだ。
約1ヵ月ぶりの白星で、2014年以来の12勝に到達している。

そんなエースを攻守で盛り立てたのが、マスクをかぶる主将である。

則本とのコンビは8月2日西武戦(●E4-7L)以来、じつに5試合ぶり。
ここ最近はもっぱら足立がスタメンマスクをかぶり、則本x足立のコンビは、防御率0.92と素晴らしい戦績を挙げていた。
1週間前にエースの頬を伝わった涙も、マスクが嶋に代わってからの悲劇。
本戦もし則本が強打のオリックス打線につかまり屈するようなことがあったら、エースと正捕手の信頼関係に強いヒビが入ってしまう恐れもあった。

嶋も、正捕手として期するものを胸に秘めてのリードだったはずだ。
この日の則本は、なかでも変化球の精度がイマイチ。
変化球ストライク率は今季平均を約10%下まわる52.1%。
走者を背負ったときのストライク率も低く、48.8%と5割を切っていた。
その苦しい状況下、あまりそのことを感じさせない好リードだったと思う。

決勝点も嶋の一打だった。

1-1の同点で迎えた5回2死3塁、試合後のお立ち台で「ここまできたらもう技術とかじゃないんで、なんとか魂で打ってやると思っていました」と口にした8番・嶋が、松葉の145km速球を攻略した。

お得意のコンパクトなスイングが炸裂。
中前へ弾き返したヒットが、決勝打になった。

試合後、則本と嶋のバッテリーは揃ってお立ち台へ。
2013年9月8日の日本ハム戦(○E3-1F)以来、じつに4年ぶりの登壇になった。

同日、所沢では西武が日本ハムを激戦のすえ8-7で破っていたこともあり、同一カード3連敗を阻止した本戦の勝利は、西武との2位争いの点でも大きな1勝になった。

これでチーム成績は、3位、120試合67勝51敗2分の勝率.568。
ゲーム差は1位・ソフトバンクと15.5、2位・西武と1.0、4位・オリックスと12.0、5位・日本ハムと22.0、6位・ロッテと28.0になっている。

両軍のスタメン 

オリックス=1番・西野(二)、2番・大城(遊)、3番・吉田正(左)、4番・ロメロ(右)、5番・マレーロ(指)、6番・T-岡田(一)、7番・中島(三)、8番・駿太(中)、9番・山崎勝(捕)、先発・松葉(左投)

楽天=1番・島内(中)、2番・藤田(遊)、3番・銀次(二)、4番・ペゲーロ(右)、5番・アマダー(一)、6番・ウィーラー(三)、7番・茂木(指)、8番・嶋(捕)、9番・オコエ(左)、先発・則本(右投) 

エース好投に花を添えたペギー、リベンジの25号

先制点は4番・ペゲーロのホームランだった。
左足太もも裏痛から復帰した後のペゲーロも、御多分に漏れず、本領発揮を取り戻せていない日々が続いていた。
開幕~故障前はOPS.926、打率.307だったが、故障復帰後は.729、.241と、いずれの数字も下げていた。

そのなかで放った37打席ぶりの25号ソロは、山崎勝がインハイにミットを構えながらも、松葉の速球が真中高めに入ったところを応戦した「リベンジの一閃」になっている。

というのは、、、

※ここから先は有料エリアでお楽しみください。
本稿は単品でも購入可能ですが、おすすめはこちらのマガジン!
11月末日まで50本以上を所収し、150円の1記事が66円とお得!
『Shibakawaの楽天イーグルス観戦記〔2017後半戦〕』

まぐまぐメルマガでもお届け中。ご登録はこちらから

ここから先は

2,849字 / 4画像
この記事のみ ¥ 150

読者の皆さんにいただいたサポートで、さらなる良い記事作りができるよう、心がけていきます。