20190312NOTE表紙

【戦評】岸に続く開幕ローテ見えた新旧左腕の共演─ 3月12日○楽天7-1DeNA

初回いきなり着火! 怒涛4連打の4得点

今週は静岡・草薙球場で合計5ゲームを戦う平石楽天。
その初戦、4年目の指揮を執るアレックス・ラミレス監督率いるDeNAを迎え撃ち、投打かみ合う7-1の快勝を飾った。

打線は引き続き絶好調、2戦連続の二ケタ安打だ。
今日は「先発全員安打」に王手をかける11安打を放った。

電光石火とはこのこと。
楽天は初回から畳みかけて、一挙4点をあげた。

「H」「H」「H」「H」と、1番・茂木栄五郎からいきなりの4連打。
これぞ今季のイーグルスがやりたい攻撃の1つといえる見せ場を打線が作った。

4連打のなか、好機拡大の仕事をみせたのは2番・オコエ瑠偉だった。
口火を切った茂木の出塁を生かし、悠々の3,1塁を作ったライトヒッティング。
内角寄りの球をおっつけて痛烈に弾き返した技あり一打は、ドラ1・辰己涼介の加入で目の色変わった彼の「成長の証」である。

これで無死3,1塁にすると、3番・浅村栄斗は落ちる球にしぶとく対応。
右翼線沿い前方に運ぶ「泥臭い先制打」で1点を奪取した。
綺麗ではない当たりがタイムリーになるからこそ、昨年127打点でパリーグ打点王に輝くことができたのだろう。
「なるほど~」と思わせてくれる仕事ぶりだった。

極めつけは、4番の大仕事だ!

無死2,1塁、ブラッシュが相手先発バリオスのツーシームをみごとにすくい上げた。
左翼席上段へ飛び込む圧巻の3ランは、自身対外戦3本目。
仕留めたのは3本とも速球系である。
高め釣り球攻めに青色吐息だったペゲーロとは違い、JBは速球系に強そうな雰囲気を醸し出している!

チームでは対外戦13試合目ではやくも16本目のホームラン。
できればこのままホームランの数が試合数をうわまわる推移で着地したいところなのだ。

「快音」「豪砲」での得点だけでなく、2回3回の「タイムリーなしであげた2得点」も見逃せない。
2回1死3,1塁、3回1死3,2塁といった『ゴロでも三走生還できる状況』でしっかりスコアを重ねることができたのも、開幕への手応えになった。

投手陣は3投手が自責ゼロのリレーをみせている。
ともに開幕ローテ候補の辛島航、弓削隼人が結果を出し、辛島4回無失点、弓削4回1失点(自責ゼロ)。

今シーズン実戦初登板になった松井裕樹も無難な船出を飾った。
懸念された調整遅れを吹き飛ばす本戦最速150キロをマーク。
二飛、三ゴ、空三振のワンツースリーでRESTARTを切った。

これで楽天の対外戦成績は7勝5敗1分。
オープン戦成績は4勝1敗だ。
前日3位タイだったオープン戦の順位は、同日上位が敗れたため広島と並ぶ1位タイに再浮上した。

両軍のスタメン

DeNA=1番・大和(遊)、2番・神里(中)、3番・ソト(二)、4番・宮崎(指)、5番・ロペス(一)、6番・中井(三)、7番・戸柱(捕)、8番・細川(右)、9番・宮本(左)、先発・バリオス(右投)

楽天=1番・茂木(遊)、2番・オコエ(右)、3番・浅村(二)、4番・ブラッシュ(一)、5番・島内(左)、6番・銀次(三)、7番・ウィーラー(指)、8番・堀内(捕)、9番・辰己(中)、先発・辛島(左投)


辰己涼介、3安打1盗塁と躍動!

11安打中、唯一の3安打をマークしたのが、9番・中堅でスタメン出場したドラ1の辰己涼介である。

バリオスから中安、遊安、笠井崇正から左安。
3本ともセンターから逆方向に弾き返す、ケレン味のない当たりになった。

3安打は3/1ラミゴ戦に続く自身2度目だ。
チームでも、田中和基、足立祐一、ブラッシュの各1回を抑えての最多数である。
対外戦成績も35打数10安打8打点、11三振、5四球、1二塁打、2本塁打、打率.286になった。

この日3安打も秀逸だったが、ぼくが注目したのは、、、

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