見出し画像

【試合評】島内3安打、銀次4安打。左打者が魅せたFantasic Show!~7月5日○楽天6-2ロッテ

なおも続くホークスとのつばぜり合い

9回にウィーラーの17号2ラン、適時暴投で合計3点を上げ、最終的に6-2と突き放すかたちになったが、8回終了時まで1点差。
取りこぼしたくない最下位相手に、少し嫌な接戦になった。

この日もプレイボールの時点からマリンは薄黒い雲でフタをされたかたちで、いつ雨に見舞われてもおかしくない状況。
2試合連続の降雨コールドも想定されたゲーム展開だった。

そのなか、先発・釜田が好投する。
2軍先発から中7日、前回1軍先発から約3週間のマウンドになった「闘球」が、自己最速更新の154kmを叩き出すなど、6回2失点で今季4勝目。

一方、味方打線は相手先発・佐々木の攻略に手間取るかたちに。
5球団競合の鳴り物入りでプロ入りも、入団後は精彩を欠くドラ1右腕。
6回途中まで投げたそんな相手に対し、楽天は6安打6四球で攻め立てながらもわずかに3得点。
タイムリーで挙げた点は1点のみで、終盤までの1点差を引き起こしている。

同日、ソフトバンクはオリックスに1-2と先行されながらも中盤に逆転勝利。
ホークスのほうが早く試合が終わっていたため、とにかく負けるわけにはいかなかったゲーム、無事に勝ちきることができたことに安堵感を覚える、そんな勝利になっている。

チーム成績は、70試合終えてなお1位、46勝23敗1分の勝率.667。
貯金を6月30日以来の今季最多タイ23にした。

各種戦績は、リーグ戦再開(=茂木離脱後)6勝3敗1分、7月2勝2敗、ロッテ戦9勝3敗、先制した試合36勝8敗、ビジター23勝13敗になった。

ゲーム差は、2位・ソフトバンクと-0.5、3位・西武と8.5、4位・オリックスと14.0、5位・日本ハムと19.0、6位・ロッテと25.5としている。

両軍のスタメン

楽天=1番・島内(中)、2番・ペゲーロ(右)、3番・岡島(左)、4番・ウィーラー(三)、5番・銀次(一)、6番・アマダー(指)、7番・藤田(二)、8番・嶋(捕)、9番・三好(遊)、先発・釜田(右投)

ロッテ=1番・サントス(中)、2番・加藤(左)、3番・角中(右)、4番・パラデス(一)、5番・鈴木(二)、6番・ペーニャ(指)、7番・大嶺翔(三)、8番・中村(遊)、9番・田村(捕)、先発・佐々木(右投)

背番号33のファンタジック・ショー

銀次の攻守にわたる活躍劇が光るゲームになった。

打っては、二安、右安、二ゴ、左安、中安。
初回2死3,1塁で全力疾走で稼いだ先制打を含む4安打2打点。
内角撃ち2本、外角撃ち2本。
速球撃ち2本、変化球撃ち2本。
初球撃ち2本、2ストライク以降で2本。
打球方向は、右翼、左翼、中堅と綺麗に打ち分け、まさに独擅場だった。
1試合4安打は昨年7月20日の日本ハム戦以来、約1年ぶりになった。

この日は守っても凄かった!
6回裏の守備から就いたセカンドで、3-2と1点リードの7回に見せ場がやってきた。
まずは1死後、8番・中村の右前ポテンヒットコースだ。
これを11歩以上の長躯背走で追いつき、ペゲーロの前方で球際キャッチ。
直後、9番・田村の叩きつけた打球。
福山の頭上を越え、2塁ベース右横を襲い、そのまま中前へ抜けるヒットコースと思われた当たりだった。
これを球際の逆シングルで追いつき、捕球後すぐさま身を反転させての1塁ノーバウンド送球。
足をめいっぱい伸ばして捕球したファースト今江の助けを借りながら、アウトを完成させたプレーは、指揮官に「藤田がそのまま守っているよう」と言わしめた。

今年の梨田マジックの1つに「セカンド銀次」がある。
2012年移籍後、数多くの功績を残した正二塁手・藤田も今年35歳。
肉体的にシーズンフルでの出場が難しい年齢に差しかかり、誰をバックアップ要員に据えて戦うのか課題になっていた。
実際、この試合でも銀次が一塁から二塁にまわったのは、二塁スタメン出場していた藤田が腰に張りを覚えたからだった。

その懸案を銀次で鮮やか解決した手腕は、まさに妙手!

もちろん、心配事もあったのだ。
なんといっても、二塁守備は2013年以来。
守備負担による打撃への影響なども懸念された。
しかし、銀次もその起用に良く応えている。
ここまでセカンドで28試合184イニングを守りながらエラーはゼロ。
守備位置OPSも本戦試合前時点で一塁.743、二塁.742と全く遜色ない数字が並び、これも見事だと思う。

久しぶりに銀次の存在感を存分に堪能できたゲームだったが、もう1人、注目選手を挙げておきたい。

今シーズンの島内宏明は「○○撃ちの名人」である!

島内宏明、この人も凄かった!
初回の先制点をお膳立てする右中間二塁打を始め、今シーズン3度目の3安打猛打賞。
金子千尋を打ち砕いてお立ち台に登った6月28日、弘前でのオリックス戦(○E3-2Bs)を起点に、これで6試合連続ヒットの23打数11安打の打率.478。
夏本番を前にして、背番号35の調子が上がってきた。

この試合、何が凄かった!というと、3本のヒット、いずれも共通項があったのだ。

球種は確かに3本全てストレートだったが、そうではない。
カウント?打球方向?でもない。

じつはこの3本のヒット、、、

※ここから先は有料エリアでお楽しみください。
ペットボトル1本程度とおトクです。

※本稿は『まぐまぐメルマガ』でも、お届け中!
読者数は「中村紀洋の野球マガジン」超えです
【新規読者さん特典】登録初月の無料購読サービス
まぐまぐでのご入会はコチラから

見やすさではnoteが一番
本稿は、こちらのnoteバリューマガジンにも所収しています。
1記事150円のnote単売を購入し続けるより、1記事当たり約70円前後もお得なプライス!現在の読者21名様
「Shibakawaの楽天イーグルス観戦記〔2017前半戦〕」
開幕から乗り遅れた方に→「5月から始めるShibakawaの犬鷲戦記録」

ここから先は

2,003字 / 3画像
この記事のみ ¥ 150

読者の皆さんにいただいたサポートで、さらなる良い記事作りができるよう、心がけていきます。