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【CS試合評】 岸孝之「使用上の注意」を良く読んだ、梨田監督の継投作戦~10月15日○楽天4-1西武

潮目を変えた第2戦

地元・河北新報が10月15日付で「梨田監督続投へ」と報じたとおり、楽天は2年契約を終えた梨田監督に来季の指揮も委ねることになりそうだ。

梨田政権3年目の2018年は『助っ人選手への依存からの脱却』が大きなテーマになると思っている。

今年はウィーラー(31本)、ペゲーロ(26本)、アマダー(23本)の3者揃い踏みでNPB史上初の『外国人トリオ年間20発』の快挙を達成した。
それ自体は喜ばしいが、中長期的に見たとき決してプラスにはならない部分も多いと思う。

外国人枠の問題や異文化でプレーする事情、おのずと守備位置が限られるなど幾つかの問題を抱え、いつまで在籍してくれるか見えない助っ人に依存するよりも、『生え抜きトリオ年間20発』を確立することのほうが、チーム編成を楽にさせるのは自明の理だ。(来季は茂木、島内、オコエで20発トリオを!)

その意味で、所沢決戦の第2ラウンドは、ペゲーロとウィーラーが合計6打数0安打1三振2併殺打に倒れても、日本人選手が躍動し、投打かみ合い4-1で勝利できたことは大きいと思う。

なかでも価値大だったのは茂木の一番槍と岸のゼロを並べ続けた好投、そして指揮官の間違わない継投作戦だった。

これでCS1stステージの潮目は変わったと期待したい。
第3ラウンド、ポストシーズン通算20.2回で無失点の美馬が、則本の悔しさ、岸の静かな闘志を受け継いで、前半戦に見せたようなエース級の快投で、福岡への扉を押し開けてくれるはずだ。

両軍のスタメン

楽天=1番・茂木(遊)、2番・藤田(二)、3番・銀次(一)、4番・ペゲーロ(右)、5番・島内(中)、6番・ウィーラー(三)、7番・岡島(左)、8番・枡田(指)、9番・嶋(捕)、先発・岸(右投)

西武=1番・秋山(中)、2番・源田(遊)、3番・浅村(二)、4番・山川(一)、5番・森(指)、6番・外崎(右)、7番・中村(三)、8番・岡田(捕)、9番・金子侑(左)、先発・十亀(右投)

チームを乗せた茂木の『一の太刀』

効果絶大だったのは、茂木の特技『一番槍』だった。

今シーズンは1番で先陣を切り、一の太刀を相手に浴びせ、松井稼頭央の8本に続く球団史上2位6本の初回先頭打者ホームランを打ってきた栄五郎が、この大舞台でも大仕事をした。。

岸に先取点をプレゼントし、そのまま決勝点になった一撃は、昨年のロッテ・清田以来になるクライマックスシリーズ史上4度目の初球先頭打者弾(初回先頭打者弾は11度目)。

「楽天はもう後がない一戦です。今日負けたら、あるいは引き分けたら今季終了です」という加藤暁アナの実況をすぐさま否定し、初戦大敗したチームを死地から救いよみがえらせた弾道は、バックスクリーン左側方向中堅席に突き刺さった。(楽1-0西)

茂木本人は「センターフライかと思ったが、強くバットを振れたので面白いかな、と。入ってびっくりした」と謙虚に振り返ったが、本当に良く打ったと思うのだ。

というのは、、、

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