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【試合感想文】 4/9楽天1-10ロッテ:球団史上ワーストの惨状と希望の光

球団史上ワースト

1試合平均得点は1.88。50イニング適時打なし。現在、楽天の得点力が深刻的な状況にある。

同じ開幕8試合終了時で比較してみると、開幕から負けが混んで梨田昌孝監督の休養につながった2018年ですら2.75あった。いわゆる加藤球の導入で極端な投高打低になった2011年も3.00、2012年も3.75あった。あのデーブが指揮を執った2015年ですら2.13ということで、じつは1.88は球団史上ワーストなのだ。

打線の中核を担う浅村栄斗、島内宏明の状態が上がらずOPSは.583、.393。今季は勝負のシーズンになる辰己涼介も.547、移籍してきた阿部寿樹も.467と、主戦級の多くがスロースタートだ。

岡島、西川の1軍合流も間近か?!

目下、指揮官の決断が問われている。

カードが1巡目するまで開幕1軍戦力(野手の入れ替えはまだなし)で様子見を見るのか?

それとも明日4/11(火)からの1週間は幸いにも楽天モバイルパークでのホームゲームが続く。この絶好のタイミングで1軍と2軍を入れ替えを実施するのか?

ファームでは経験豊富なベテランが元気だ。

岡島豪郎は打率.371/OPS1.071、日曜日にも2安打4打点と活発な姿をみせてくれた。西川遥輝も.314/.838を残しており、トレードマークの出塁率は.467と健在だ。

とにかく今は打てないのだから、打てる人材が急募である。彼ら2人の力を借りる時が迫っている。

試合展開

楽天=1番・辰己(中)、2番・小深田(二)、3番・浅村(指)、4番・フランコ(一)、5番・島内(右)、6番・茂木(三)、7番・阿部(左)、8番・山﨑剛(遊)、9番・炭谷(捕)、先発・岸(右投)

ロッテ=1番・藤原(中)、2番・藤岡(遊)、3番・中村奨(二)、4番・山口(一)、5番・ポランコ(指)、6番・安田(三)、7番・岡(左)、8番・佐藤都(捕)、9番・平沢(右)、先発・種市(右投)

両軍のスタメン

24歳復活右腕のポテンシャル

6回を投げた相手先発・種市篤暉の前にわずか1単打に封じられてしまった楽天打線。貧打にあえぐどん底の状況とはいえ、種市はそれだけのポテンシャルを秘めた右腕である。

22歳だった2019年は116.2回を投げて8勝2敗の好成績。その後に肘を痛めてトミージョン手術からのリハビリに励み、今季が本格的な復帰シーズンに当たる。

まだあの頃のような万全なコンディションではないはずだが、それでも鋭い変化をみせるフォークは素晴らしく、楽天打者がバットを振りにいった9球中7球で空振り、残り2球はゴロ凡打に打ち取られていた。

パリーグ先発投手のCSW%上位5傑 (4/9終了時)

投手のパフォーマンスの良し悪しを測るCSW%。球数に占める空振り、見逃しストライクの比率は本戦37.9%を記録した。(パリーグ先発平均28.4%)

上記表のとおり、この数字は今季のパリーグ先発投手の中では3位の好数字。じつは表中上位5傑の中で唯一複数ランクインしているのが種市なのだ。今後も楽天に立ちはだかることは確実。要注意の好敵手だ。

機能しない変化球

これまでZOZOマリンは岸孝之の庭だった。

(試合前時点で)キャリア通算防御率3.07のところ、210.2回を投げてきたマリンでは約1点近く良い2.18。2014年5/3のノーヒットノーランも、かの地での達成だった。

しかし・・・(続く)

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2018年9月のGM就任から始まった石井体制も5年目へ突入。今年はGM職を外れて監督業に専念する総決算・集大成の戦いに。監督も「狙うのは優勝ですね。優勝以外を掴まされてもハズレ」と不退転の決意を示す今シーズンを試合感想文やコラムなどで綴ります。あなたの野球観戦の「良き伴走者」を目指して。月10回以上を所収ただいま新規読者さん募集中!

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