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【戦評】支持したい!ベテランを生かす楽天・平石監督の合理的な考え方~5/10●楽天6-8オリックス

5点以上あげたとき、パ最低勝率

JBの球団タイ記録となる4試合連続ホームランなど両軍7本のホームラン競争になったオリックス7回戦。

立ち上がりからスコアボードがせわしなく動くなか、楽天は最大3点差をつけられたが、6回表に1点差まで詰める追い上げの展開をみせた。

「すわっ!」と俄然、胸の高鳴りが増していく。

6回終了時ビハインドからの逆転勝利は野球では滅多にありえないこと。
それでも仙台で起こした2日連続の奇跡を考えれば、当該3戦連続の逆転勝利の期待も高まった。

しかし、その裏に二番手・青山が痛恨2ランを被弾。
再び3点差にされると、8回に浅村がこの日2発目の8号ソロで追いすがったが6-8と逃げ切られ、連勝は3でストップしている。

4月下旬~十連休に目立った『打線が得点を重ねるのに、投手陣がそれ以上の失点を喫しての敗戦』。
本戦の敗因も、そのパターンになった。

5点以上あげた試合の勝率は、楽天の.632がパリーグ最低。
当該7敗もパ最多数で、ソフトバンクは当該貯金11個を作る一方、楽天は5個にとどまっている。

西武と肩を並べる1試合平均5.09得点の好調打線を擁しながらも、チームがイマイチ波に乗り切れないのは、ここに原因がある。

これで順位は日本ハム、ロッテと並ぶ2位タイへ。
成績は34試合17勝16敗1分の貯金1。

各種戦績は、直近10試合4勝6敗(得点54/失点50)、5月4勝5敗、オリックス戦2勝4敗1分、6回終了時ビハインドゲーム2勝12敗1分、ビジター7勝10敗1分、カード初戦7勝6敗としている。

両軍のスタメン

楽天=1番・茂木(三)、2番・辰己(中)、3番・浅村(二)、4番・島内(左)、5番・ウィーラー(指)、6番・銀次(一)、7番・ブラッシュ(右)、8番・藤田(遊)、9番・石原(捕)、先発・美馬(右投)

オリックス=1番・福田(二)、2番・中川(右)、3番・大城(遊)、4番・吉田正(左)、5番・小島(三)、6番・マレーロ(一)、7番・T-岡田(指)、8番・西浦(中)、9番・若月(捕)、先発・山岡(右投)

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勝敗分けた5回の攻防

負けたとはいえ、打線は1回から8回まで走者を出し、合計5イニングで得点圏を演出。
3本のホームランを含めて6得点をあげた。

今季は楽天戦3度目登板になった相手先発・山岡。
イーグルスに2戦2勝の敵軍開幕投手は、神戸での通算成績(6試合1勝4敗、防御率4.21)という相性もあるのか、この日が最も調子悪い印象だった。

とくに自慢のスライダーがイマイチ。
3000回転を超える傑出したスピン量にトップスピン成分をも含む唯一無二の看板球は、過去2戦、楽天打者にヒットを許していなかった。

しかし、この日に限っては、そこまでのキレはなし。
JBは一発を放ち(JB本人はカットボールという談話だったが)、藤田、辰己もヒットを弾き返す対応をみせた。
それだけに、完全KOしておきたかった。

そのチャンスはあった。

茂木、辰己の1、2番が連打でチャンスを作った5回の攻防だ。
その後1死満塁とし、2死満塁で6番・銀次押し出し四球で2点差まで迫った場面。

しかし、このイニング、期待できる自慢の右打者がことごとく討ち死にしたのが、楽天側からすれば誤算だった。

まずは無死2,1塁で3番・浅村が一飛。
4番・島内が三安でつなぎ1死満塁としたが、5番・ウィーラーが二飛。
右の強打者が最も屈辱的で希望のない、、、

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