内田2長打3打点。気温30度超えのタフなゲームをモノにする!!

拭ったそばから滴り落ちる汗。気温30度超えという厳しい環境下、犬鷲ナインがスコア5-3でタフな試合をモノにしている。同日、4位･西武が3位･日本ハムに敗れて、遂に4位･西武とのゲーム差は1.5へ。週末、ライオンズを本拠地に迎え撃つ3連戦で4位浮上できる可能性が出てきた。

先手は楽天。初回、4安打1四球を集めて先発･釜田に3点をプレゼントした。イーグルスの初回得点は6試合ぶり。

2番･藤田、3番･牧田の連打後、4番･ウィーラーが四球で歩いて1死満塁、5番･銀次の当たりはセカンド右へのゴロだった。二ゴかと思われたが、前日3失策の西野の守備ミスがここでまた発生した。バウンドを合わせきれず、打球は右前へ。走者2人が悠々生還、先制の2点を上げている。(記録はヒット)。

なおも1死2,1塁、4試合ぶりにスタメンに戻ってきた6番･内田が仕事をした。

直近14打席14打数ノーヒット9三振。打撃の調子が落ちてきたかなと心配されていたが、この場面では甘く入った変化球を逆方向の意識で弾き返すタイムリーツーベース。さらに1点を追加した。(楽3-0オ)

6回まで任された楽天先発･釜田は粘投の105球だった。

5回を除いた4イニングで走者の出塁を許し、そのうち4イニングは先頭打者出塁を与えるなど、全105球中、走者有で76球を投げるという苦しいピッチング。3回、4回に捕まり同点とされたが、しかしそれでも追い越されることなく6回をクオリティスタートにまとめ、チームの勝利を呼び込んだ。

両軍のスタメン

楽天=1番･岡島(右)、2番･藤田(二)、3番･牧田(左)、4番･ウィーラー(指)、5番･銀次(一)、6番･内田(三)、7番･哲朗(遊)、8番･足立(捕)、9番･オコエ(中)、先発･塩見(左投)

オリックス=1番･大城(中)、2番･西野(二)、3番･糸井(右)、4番･クラーク(左)、5番･T-岡田(指)、6番･小島(左)、7番･安達(遊)、8番･若月(捕)、9番･駿太(中)、先発･山田(左投)

4回の勝負所、糸井をボール先行2-0から退けた釜田の闘球

カギは30球を費やした4回だったか。

3安打2四球を集められ、体勢を崩すことに成功しながらも若月に巧打のタイムリーを浴び、2番･西野には押し出し四球、嫌な形で同点とされてなおも2死満塁でバッターボックスは3番･糸井というシーンだった。ここで初球、2球と低めへの制球定まらず、ボール先行2-0、打者有利のカウントにさせてしまった。

ボール先行2-0を経由した対戦成績は、多くの投手にとって不利な結果になる。今季の釜田も御多分に漏れず、被出塁率は.480、左打者に限って言えば.538という分の悪い数字になっていた。

しかし、ここではアウトコースを速球で攻め、ファウルでカウントを作り、さらに結果球はアウトコース低めいっぱいにズバッと決まる速球で好打者を見三振に取ることに成功。茫然の糸井、握り拳を作った釜田、釜田の闘球に軍配が上がる喝采のシーンになった。

翌5回は4番･クラークから始まる相手の攻撃を2三振含む3人で終わらせた釜田。両軍初の三者凡退イニングを作ると、直後の6回表、釜田が手繰り寄せた試合の主導権を、6番･内田が一振りで決めた。

プロ通算2号ホームランは二番手･東明が繰り出した初球の真っ直ぐを高らかに捉え、左翼席へ運んだ完璧なフルスイング。楽天が再び1点を勝ち越した。(楽4-3オ)

魅せたオコエの快足二塁打

このリードを7回以降、金刃、福山、ミコライオ、松井裕が守り切った。

9回には先頭のオコエが快足二塁打を見せた。強肩で知られるライト糸井の前に弾き返したシングルヒット性の当たりで一気に2塁へ滑り込んだ。プロの世界では二塁打の二塁到達は8.29を切れば俊足と判断されるという。その中、オコエの到達タイムは7.62を記録している。この後、1番に戻ってきた岡島がリーグトップの得点圏打率.412の本領を発揮するタイムリーで生還。ダメ押しの1点を付け加え、楽天が5-3で3時間37分を勝利で飾るという一戦になった。

釜田は4勝目。チームは14安打でリーグ戦再開後では初の二桁安打だ。牧田が猛打賞。岡島、藤田、銀次、内田がマルチ安打を記録した。

これでチーム成績は5位、71試合29勝40敗2分の勝率.420。

ゲーム差は1位･ソフトバンクと19.5、2位･ロッテと12.0、3位･日本ハムと10.5、4位･西武と1.5、6位･オリックスとは4.0とした。

各種戦績は、6月月間成績は12勝10敗、月間勝ち越しは昨年6月以来1年ぶりだ。オリックス戦は5勝6敗、4月3日から続いた連敗を5で止めた。交流戦明けは2勝3敗、ビジター成績12勝22敗1分になっている。

杜のファイアーファイター

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