見出し画像

【試合評】 同調圧力に屈しない高梨の強心臓と青山500登板達成~10月9日●楽天1-3日本ハム

最強打者を相手に絶好の予行演習

「巡り合わせに感謝したい」。
試合後、NPB最終打席になった大谷翔平との対決を回顧し、そのような言葉を綴った高梨。
今週土曜日から始まるクライマックスシリーズを前に、これ以上ない「絶好の予行演習」になった。

ゲームは楽天が1点を追う展開で7回表ファイターズの攻撃を迎えていた。
6回まで2失点と好投を演じた先発・美馬が、制球を乱した。
先頭打者に四球を与えた後、後続の投犠を美馬が1塁へ悪送球。
さらに1死後、このイニング2個目のフォアボールを出し、満塁で打席は2番・石井一。
この日、石井一は美馬から2安打放っており、美馬の球数を105球を数えていた。(美馬の今季1試合平均は99.8球)

ここで梨田監督が動く。
切り札は高梨、今季8度目の火消しマウンドになった。

両軍のスタメン

日本ハム=1番・松本(中)、2番・石井一(遊)、3番・大谷(指)、4番・中田(一)、5番・大田(左)、6番・横尾(三)、7番・杉谷(右)、8番・渡邉(二)、9番・黒羽根(捕)、先発・有原(右投)

楽天=1番・茂木(遊)、2番・藤田(二)、3番・銀次(一)、4番・ペゲーロ(指)、5番・島内(中)、6番・岡島(右)、7番・聖澤(左)、8番・内田(三)、9番・足立(捕)、先発・美馬(右投)

高梨、同調圧力に屈せず

しかし、その石井一への初球が甘く入ってしまう。
完璧なタイミングで中前へ弾き返され、3塁走者の生還を許して1-3。
大谷のNPB最終打席は、点を失ってなおも1死満塁の状況で迎えたのだった。

全国の、世間一般の関心は大谷がどのような有終の美を飾るのか?ということ。
おそらくkoboパークの大半の観衆も、このシーンに限っては大谷が最後の最後にどんなアット・バットを見せてくれるのか?という、この1点のみに興味が集まっていたはずだ。

ホームなのにアウェー感。
世の中は高梨が「斬られ役」になることを要求していた極限ピンチだった。

高梨はこの同調圧力に負けなかった。


※ここから先は有料エリアでお楽しみください。
本稿は単品でも購入可能ですが、おすすめはこちらのマガジン!
11月末日まで50本以上を所収し、150円の1記事が66円とお得!
現在、21名の読者さんに楽しんで頂いております。
『Shibakawaの楽天イーグルス観戦記〔2017後半戦〕』

まぐまぐメルマガでもお届け中。ご登録はこちらから

ここから先は

2,665字 / 3画像
この記事のみ ¥ 150

読者の皆さんにいただいたサポートで、さらなる良い記事作りができるよう、心がけていきます。